インターネット字書きマンの落書き帳
愛情不足の山ガスさん(松ガス・BL)
春Cityの原稿が終わって油断しまくったから更新久しぶりになっちゃった!
ごめんぴよ……!
久しぶりに松ガスを書いたよ。
ちょっとまったり書いちゃった!
テレビをぼんやりBGMにしながら読書するタイプのダーマツと、普通に一緒にくらしている山ガスが出ます!
よーろしーくねー。
ごめんぴよ……!
久しぶりに松ガスを書いたよ。
ちょっとまったり書いちゃった!
テレビをぼんやりBGMにしながら読書するタイプのダーマツと、普通に一緒にくらしている山ガスが出ます!
よーろしーくねー。
『愛着』
リモコンボタンを押せば、画面は次々と変わっていく。
クイズ番組に食べ歩きの番組。ひな壇にいるコメディアンが騒がしくわめくトーク番組。
ちょっとBGM代わりにかけておくつもりだったが、興味の沸くような内容はない。
仕方なく、まだマシに見えた「かわいい動物100連発」なんて番組をかけながら、松田は本を読み始めた。
それにしても、無音の時よりテレビをつけているほうが集中できるのは不思議だ。
文章だけを追っていると、時間を忘れて没頭し思考に溺れがちなのと関係があるのだろうか。
「あ、この猫の動画、みたことある。テッキュトッキュで流行ったやつだ」
テレビを見た山田は、少し得意げに言う。
風呂に入ってきたのだろう、身体はから湯気が立ち上り、普段はきっちり整えている前髪も今日は塗れている。
「最近のテレビって、ネットでバズった動画そのまんま使うこと多いからさ。なーんか見たことあるって奴、結構あるんだよねー。制作費、足りてないのかな」
山田はニヤニヤ笑いながら、向かいのソファーにこしかけてスマホをいじる。
なるほど、やけに画質が粗いと思ったが、古いスマホのカメラなどで撮った動画だからか。
松田はページをめくりながら、リモコンを山田に向けた。
「何か見たい番組あったら好きな番組かけてもえぇで」
「えー……別に、見たい番組といわれてもな……今は映画とかも見たい気分じゃないし。別にこれでいいかな。ってかさ、この番組、松田さんが選んだの? ははっ、松田さんコワモテのくせに、こんな可愛い動物番組とか見るんだ。へー、意外」
動物番組だから、というわけではなく、邪魔にならないBGM代わりに見ているだけだが、それを説明するのもめんどくさい。
それに、どんな番組だったら松田に似合っているというのだろう。
かつてのVシネマか、古い任侠映画ばかり見ているとでも思ったのか。
「アホいうな。そーいうの、ルッキズムっちゅうんやで」
適当に返事をし、さらにページを読み進む。
山田の軽口も、茶化した口調も、全部いつものことだ。いちいち気にしていたら身体が持たない。
だからこちらも軽い気持ちで答えたつもりだったのだが――。
「あ……怒った? ごめ……ごめんね、松田サン。ごめ……」
明らかにうろたえ、こちらの顔をのぞき込む。
普段よりわずかに声のトーンが違うだけでも、山田はひどくおびえたように顔色をうかがうことが何度もあった。
「あっ! ごめん、松田さん。こういうの、重いって前いってたよね? わかってる、けどさ……僕……」
山田はせわしなく手を動かす。視点はさまよい、松田を見ようとしない。
慌てているのだ。怒られると思っている。突き放されるのが怖い。
――一度だって冷たく突き放したことなどないはずだが、山田はずっとそうだ。
やれやれ、と小さくつぶやき、松田は山田の隣に座る。
そしておびえる山田の肩を抱いた。
びくりと体が震えた後、山田は恐る恐るこちらを見る。
「……おこって、ない?」
「怒っとったらこんな真似するわけないやろ。ほら……」
抱き寄せれば、山田は頬を赤らめながら安心し、体を預ける。
テレビでは相変わらず、かわいい動物たちの動画が流れていた。
と、その時。
「あ、ねこ!」
テレビに映ったねこを見て、うれしそうに声をあげる。
山田はネコ派で、普段使いの小物もネコの柄のものが多い。ネコの品種や生態にも詳しい。
テレビのネコは、毛布を前足でなんとも踏んでもみほぐすようにしていた。
「ねこってよく毛布とか、こうやってもみもみするんだけど、こういうことをするねこは、小さい頃に親猫とはぐれちゃった子が多いんだってさ」
「ほんまかぁ?」
「そうらしい、って話。お母さんのおっぱいを飲む時の癖が抜けないから、安心するためにこういうことしちゃうんだってさ」
「そんなら……おまえと一緒やないか」
え、どういうこと。ぼくそんなことしないし。
そんな顔をする山田を、さらに強く抱きしめる。
「……心配しなくとも、嫌いになったりせぇへんから。いい加減、俺の顔色ばっか伺うのやめーや」
その言葉に、山田は顔を真っ赤にすると
「……うん、がんばる」
よく聞かなければ聞こえないほどか細い声で。
だが幸せそうに、そうつぶやくのだった。
リモコンボタンを押せば、画面は次々と変わっていく。
クイズ番組に食べ歩きの番組。ひな壇にいるコメディアンが騒がしくわめくトーク番組。
ちょっとBGM代わりにかけておくつもりだったが、興味の沸くような内容はない。
仕方なく、まだマシに見えた「かわいい動物100連発」なんて番組をかけながら、松田は本を読み始めた。
それにしても、無音の時よりテレビをつけているほうが集中できるのは不思議だ。
文章だけを追っていると、時間を忘れて没頭し思考に溺れがちなのと関係があるのだろうか。
「あ、この猫の動画、みたことある。テッキュトッキュで流行ったやつだ」
テレビを見た山田は、少し得意げに言う。
風呂に入ってきたのだろう、身体はから湯気が立ち上り、普段はきっちり整えている前髪も今日は塗れている。
「最近のテレビって、ネットでバズった動画そのまんま使うこと多いからさ。なーんか見たことあるって奴、結構あるんだよねー。制作費、足りてないのかな」
山田はニヤニヤ笑いながら、向かいのソファーにこしかけてスマホをいじる。
なるほど、やけに画質が粗いと思ったが、古いスマホのカメラなどで撮った動画だからか。
松田はページをめくりながら、リモコンを山田に向けた。
「何か見たい番組あったら好きな番組かけてもえぇで」
「えー……別に、見たい番組といわれてもな……今は映画とかも見たい気分じゃないし。別にこれでいいかな。ってかさ、この番組、松田さんが選んだの? ははっ、松田さんコワモテのくせに、こんな可愛い動物番組とか見るんだ。へー、意外」
動物番組だから、というわけではなく、邪魔にならないBGM代わりに見ているだけだが、それを説明するのもめんどくさい。
それに、どんな番組だったら松田に似合っているというのだろう。
かつてのVシネマか、古い任侠映画ばかり見ているとでも思ったのか。
「アホいうな。そーいうの、ルッキズムっちゅうんやで」
適当に返事をし、さらにページを読み進む。
山田の軽口も、茶化した口調も、全部いつものことだ。いちいち気にしていたら身体が持たない。
だからこちらも軽い気持ちで答えたつもりだったのだが――。
「あ……怒った? ごめ……ごめんね、松田サン。ごめ……」
明らかにうろたえ、こちらの顔をのぞき込む。
普段よりわずかに声のトーンが違うだけでも、山田はひどくおびえたように顔色をうかがうことが何度もあった。
「あっ! ごめん、松田さん。こういうの、重いって前いってたよね? わかってる、けどさ……僕……」
山田はせわしなく手を動かす。視点はさまよい、松田を見ようとしない。
慌てているのだ。怒られると思っている。突き放されるのが怖い。
――一度だって冷たく突き放したことなどないはずだが、山田はずっとそうだ。
やれやれ、と小さくつぶやき、松田は山田の隣に座る。
そしておびえる山田の肩を抱いた。
びくりと体が震えた後、山田は恐る恐るこちらを見る。
「……おこって、ない?」
「怒っとったらこんな真似するわけないやろ。ほら……」
抱き寄せれば、山田は頬を赤らめながら安心し、体を預ける。
テレビでは相変わらず、かわいい動物たちの動画が流れていた。
と、その時。
「あ、ねこ!」
テレビに映ったねこを見て、うれしそうに声をあげる。
山田はネコ派で、普段使いの小物もネコの柄のものが多い。ネコの品種や生態にも詳しい。
テレビのネコは、毛布を前足でなんとも踏んでもみほぐすようにしていた。
「ねこってよく毛布とか、こうやってもみもみするんだけど、こういうことをするねこは、小さい頃に親猫とはぐれちゃった子が多いんだってさ」
「ほんまかぁ?」
「そうらしい、って話。お母さんのおっぱいを飲む時の癖が抜けないから、安心するためにこういうことしちゃうんだってさ」
「そんなら……おまえと一緒やないか」
え、どういうこと。ぼくそんなことしないし。
そんな顔をする山田を、さらに強く抱きしめる。
「……心配しなくとも、嫌いになったりせぇへんから。いい加減、俺の顔色ばっか伺うのやめーや」
その言葉に、山田は顔を真っ赤にすると
「……うん、がんばる」
よく聞かなければ聞こえないほどか細い声で。
だが幸せそうに、そうつぶやくのだった。
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