インターネット字書きマンの落書き帳
誕生日のネガイゴト(シンドー×アライ/BL)
新堂さんはぴば!
というワケで、俺が最高に見たいマコト・シンドーとアライショージを書きました!
誕生日に俺の見たいものを書く!
キャラクターの誕生日ってそういうもんだよなッ。
プレゼントに荒井をずっとギューっとしたい!
なんてわりと可愛いお願いをする新堂パイセンと、そんな新堂さんにメチャクチャにムラムラする荒井の話です。
特に何もしないけど、イチャイチャはするぞ♥
イチャイチャを書きたいもんな♥
というワケで、俺が最高に見たいマコト・シンドーとアライショージを書きました!
誕生日に俺の見たいものを書く!
キャラクターの誕生日ってそういうもんだよなッ。
プレゼントに荒井をずっとギューっとしたい!
なんてわりと可愛いお願いをする新堂パイセンと、そんな新堂さんにメチャクチャにムラムラする荒井の話です。
特に何もしないけど、イチャイチャはするぞ♥
イチャイチャを書きたいもんな♥
『唇だけは許して欲しい』
首筋に新堂の吐息が触れる。
背後からしっかりと荒井を抱きしめる腕は、普段より少し強く思えた。
こんなにきつく抱きしめられたことなど無かったから、身動きしていいのかも迷う。
自分の部屋にいるのにどこか落ち着かない気持ちにはなったが、新堂に抱きしめられることそのものは嬉しくそして心地よかった。
だが、こんなことで本当にいいのかと不安にもなる。
「……新堂さん。あの、新堂さん」
「んー……どうした? 苦しいのか? だったら……」
「い、いえ。大丈夫です。ですが、その……本当に、こんなことで良かったんですか?」
その日は7月27日。新堂の誕生日だった。
せっかくの誕生日なのだから、新堂の欲しいものを渡したいと思い事前に何が欲しいのか聞いたところ、新堂が求めたのが
「1日一緒にいて、ずっと抱きしめていたい」
という、思いも寄らない願いだったのだ。
趣味も交友も多い新堂なら、スポーツ用品かバイク関連のアクセサリーのような実用品を頼まれるだろうと予想していた。
今は恋人同士なのだから抱きしめることくらい、別にいつだって構わない思っていたから、そんな提案をされたことに驚く。
だが新堂は
「おまえ、常識の範囲内であれば何でもいいって言ったよな?」
「男なのに言ったこと守らねーのは良くねぇぞ」
「俺は、お前と1日過ごしたいんだよ。お前の身体を抱きしめて、近くに感じられる。その時間が欲しいんだ」
そういって譲らなかったのだ。
新堂にとって、今年の誕生日が高校生活最後の誕生日だということは分かっている。彼にとって初めて恋人のいる夏休みであることもだ。
それでも、ただ優しく抱きしめられ、肌が触れるだけの時間を過ごすのは嬉しさよりも気恥ずかしさの方が強かった。
まだ新堂と正式に付き合い始めてから二週間ほどしか経ってないので、こんなに長く抱きしめられたことなどないというのも羞恥心に拍車をかける。
「一日、抱きしめていたいとか……僕は今、あなたの恋人なんですから、言ってくれればいつだって……こう、してあげるんですよ?」
恥ずかしさから頬を火照らす荒井を見て、新堂は八重歯を見せて笑った。
「でもよ……俺たちまだ、付き合ってそこまで経ってねぇだろ? もうちょっとすればよー……手ぇ握ったり、抱き寄せたりって自然に出来るだろーけど。今はまだ、そういうの慣れてねーから全然できてねーし。こういう機会でもねぇと、お前だってこう……してくれねぇよな?」
それを言われると、黙るしかない。
確かにまだ、二人で過ごしていても自然に手を握ることもできていないし、キスだってぎこちない。
抱きしめてほしいと思っていてもどう告げればいいかわからないのは、紛れもなく事実だった。
「それに、誕生日は好きな奴とずーっと一緒に過ごしてた。なんての……悪くねぇよな」
笑う新堂の吐息にあわせて、荒井の髪も揺れる。
新堂の言うことはわかる。それに、新堂に憧れてはいたが自分の隣にはいてくれないと思っていた荒井にとって、彼から求められるのは素直に嬉しい。
だが、だからこそもどかしく思えた。
「まだ、お前のことちゃんと抱いてやれねぇけどよ……」
新堂はそう言いながら、荒井の唇を撫でる。ボクシングの練習で少し厚ぼったくなった指先のざらりとした感覚が、荒井の内にある心地よさを揺さぶった。
すでにキスはしている。不慣れながら、近くでふれ合う機会も随分と増えた。
新堂が家に泊まる日は当然のように同じベッドで寝るようにもなったが、キス以上のことはまだ一度もしたことがない。
これは男らしさに拘る新堂が、男である荒井を愛するようになった事を完全に受け入れていないというのもあるのだが、それ以上に新堂が大会を控えているというのがある。
三年間、ボクシング一筋で学業や色恋ごとは無縁に振る舞ってきた新堂にとって、自身の集大成となる最後の大会では何としても結果を残したい。
まだ結果を出す前に荒井の身体を抱くことで、自分の内にあるボクシングへの情熱が途切れてしまうことを新堂は心配していたのだ。
ボクシング部の主将という立場ながら、大きな成績を残せていないという事実に新堂は明らかな焦燥を見せている。
それを知っているから、大会が終わるまではそういうことをしない、というルールを尊重することに決めた。
もちろん、大会が無事に終わった後の新堂はそのつもりである、というのも知っているからこそ受け入れた提案でもある。
だが、こんなに近くで肌を感じ、吐息が触れるほど近くにいるのにまだ何もできないのは荒井の中にある欲望を激しく揺さぶるのだ。
新堂が荒井に好意を向けるようになったのが6月に催された「学校の七不思議」を語る集会からだったが、荒井はそれよりずっと前から新堂を慕っていたのだからなおさらだ。
「……これじゃぁ、生殺しじゃないですか」
つい、そんな言葉が漏れる。
本当はすぐにでも新堂に抱かれたい。その身体に貫かれて、思いっ切り乱れてみたいのに、大会はまだ始まってすらいないのだ。
しかも、新堂が順調に勝ち続け結果を残せるようになれば、一ヶ月近くはお預けになる。
新堂に結果を残してほしい気持ちもあるが、あと一ヶ月は耐えないといけないのか。
「ん? どうした荒井、何か……」
そう言いかける新堂の言葉を留めるよう、荒井は唇を重ねる。
ただ抱きしめていたいと言った新堂の願いからすると、荒井からキスをするのはルール違反だったろう。
だけど、それでも。
「好きです。新堂さん……生まれてきてくれて、ありがとうございます……」
溢れる思いを留めるには、もうそうするしかなかったから、幾度も唇を重ねる。
「あぁ……今日を、一緒にいてくれてありがとうな……」
新堂は優しく笑うと、繰り返されるキスを全て受け入れるよう荒井の身体を抱きしめた。
首筋に新堂の吐息が触れる。
背後からしっかりと荒井を抱きしめる腕は、普段より少し強く思えた。
こんなにきつく抱きしめられたことなど無かったから、身動きしていいのかも迷う。
自分の部屋にいるのにどこか落ち着かない気持ちにはなったが、新堂に抱きしめられることそのものは嬉しくそして心地よかった。
だが、こんなことで本当にいいのかと不安にもなる。
「……新堂さん。あの、新堂さん」
「んー……どうした? 苦しいのか? だったら……」
「い、いえ。大丈夫です。ですが、その……本当に、こんなことで良かったんですか?」
その日は7月27日。新堂の誕生日だった。
せっかくの誕生日なのだから、新堂の欲しいものを渡したいと思い事前に何が欲しいのか聞いたところ、新堂が求めたのが
「1日一緒にいて、ずっと抱きしめていたい」
という、思いも寄らない願いだったのだ。
趣味も交友も多い新堂なら、スポーツ用品かバイク関連のアクセサリーのような実用品を頼まれるだろうと予想していた。
今は恋人同士なのだから抱きしめることくらい、別にいつだって構わない思っていたから、そんな提案をされたことに驚く。
だが新堂は
「おまえ、常識の範囲内であれば何でもいいって言ったよな?」
「男なのに言ったこと守らねーのは良くねぇぞ」
「俺は、お前と1日過ごしたいんだよ。お前の身体を抱きしめて、近くに感じられる。その時間が欲しいんだ」
そういって譲らなかったのだ。
新堂にとって、今年の誕生日が高校生活最後の誕生日だということは分かっている。彼にとって初めて恋人のいる夏休みであることもだ。
それでも、ただ優しく抱きしめられ、肌が触れるだけの時間を過ごすのは嬉しさよりも気恥ずかしさの方が強かった。
まだ新堂と正式に付き合い始めてから二週間ほどしか経ってないので、こんなに長く抱きしめられたことなどないというのも羞恥心に拍車をかける。
「一日、抱きしめていたいとか……僕は今、あなたの恋人なんですから、言ってくれればいつだって……こう、してあげるんですよ?」
恥ずかしさから頬を火照らす荒井を見て、新堂は八重歯を見せて笑った。
「でもよ……俺たちまだ、付き合ってそこまで経ってねぇだろ? もうちょっとすればよー……手ぇ握ったり、抱き寄せたりって自然に出来るだろーけど。今はまだ、そういうの慣れてねーから全然できてねーし。こういう機会でもねぇと、お前だってこう……してくれねぇよな?」
それを言われると、黙るしかない。
確かにまだ、二人で過ごしていても自然に手を握ることもできていないし、キスだってぎこちない。
抱きしめてほしいと思っていてもどう告げればいいかわからないのは、紛れもなく事実だった。
「それに、誕生日は好きな奴とずーっと一緒に過ごしてた。なんての……悪くねぇよな」
笑う新堂の吐息にあわせて、荒井の髪も揺れる。
新堂の言うことはわかる。それに、新堂に憧れてはいたが自分の隣にはいてくれないと思っていた荒井にとって、彼から求められるのは素直に嬉しい。
だが、だからこそもどかしく思えた。
「まだ、お前のことちゃんと抱いてやれねぇけどよ……」
新堂はそう言いながら、荒井の唇を撫でる。ボクシングの練習で少し厚ぼったくなった指先のざらりとした感覚が、荒井の内にある心地よさを揺さぶった。
すでにキスはしている。不慣れながら、近くでふれ合う機会も随分と増えた。
新堂が家に泊まる日は当然のように同じベッドで寝るようにもなったが、キス以上のことはまだ一度もしたことがない。
これは男らしさに拘る新堂が、男である荒井を愛するようになった事を完全に受け入れていないというのもあるのだが、それ以上に新堂が大会を控えているというのがある。
三年間、ボクシング一筋で学業や色恋ごとは無縁に振る舞ってきた新堂にとって、自身の集大成となる最後の大会では何としても結果を残したい。
まだ結果を出す前に荒井の身体を抱くことで、自分の内にあるボクシングへの情熱が途切れてしまうことを新堂は心配していたのだ。
ボクシング部の主将という立場ながら、大きな成績を残せていないという事実に新堂は明らかな焦燥を見せている。
それを知っているから、大会が終わるまではそういうことをしない、というルールを尊重することに決めた。
もちろん、大会が無事に終わった後の新堂はそのつもりである、というのも知っているからこそ受け入れた提案でもある。
だが、こんなに近くで肌を感じ、吐息が触れるほど近くにいるのにまだ何もできないのは荒井の中にある欲望を激しく揺さぶるのだ。
新堂が荒井に好意を向けるようになったのが6月に催された「学校の七不思議」を語る集会からだったが、荒井はそれよりずっと前から新堂を慕っていたのだからなおさらだ。
「……これじゃぁ、生殺しじゃないですか」
つい、そんな言葉が漏れる。
本当はすぐにでも新堂に抱かれたい。その身体に貫かれて、思いっ切り乱れてみたいのに、大会はまだ始まってすらいないのだ。
しかも、新堂が順調に勝ち続け結果を残せるようになれば、一ヶ月近くはお預けになる。
新堂に結果を残してほしい気持ちもあるが、あと一ヶ月は耐えないといけないのか。
「ん? どうした荒井、何か……」
そう言いかける新堂の言葉を留めるよう、荒井は唇を重ねる。
ただ抱きしめていたいと言った新堂の願いからすると、荒井からキスをするのはルール違反だったろう。
だけど、それでも。
「好きです。新堂さん……生まれてきてくれて、ありがとうございます……」
溢れる思いを留めるには、もうそうするしかなかったから、幾度も唇を重ねる。
「あぁ……今日を、一緒にいてくれてありがとうな……」
新堂は優しく笑うと、繰り返されるキスを全て受け入れるよう荒井の身体を抱きしめた。
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