インターネット字書きマンの落書き帳
昼飯を食べる松田と野村の話(存在しない何か)
松田と野村が出る話です。
松田と野村が出る話!?!?!?
(自分で書いていて自分で驚いている)
どういう時空になっているのか、俺もよくわかりませんが……。
松田は野村のことなんとなく認めているし、自分よるすげぇ奴だと思っていたらいいな……。
と……思ってます!
松田と野村が出る話!?!?!?
(自分で書いていて自分で驚いている)
どういう時空になっているのか、俺もよくわかりませんが……。
松田は野村のことなんとなく認めているし、自分よるすげぇ奴だと思っていたらいいな……。
と……思ってます!
『理解者』
昼休みになり、職員が休憩のため各々が立ち上がる中
「おい、野村。ちょっとツラ貸せ。どうせ暇やろ?」
鞄から弁当を取り出そうとした野村を、松田が呼び止めた。
「何ですか松田さん。ランチくらいその暑苦しい顔を見ないで過ごしたいんですけど」
野村は苦い顔をしながら、弁当を鞄にしまう。
外が晴れていれば、松田が公園に出て話し込むのを知っていたからだ。
「うっさいわ。こっちだっておまえの、なーんも特徴のないあっさり塩顔見て過ごしたい訳違うわ。今度の資料作り、おまえんとこ全然進んどらんやろ? ちょっと詰めときたいねん」
「はいはい、わかってますよ。ほんと、うるさいんだから。デカい小舅ですよね」
「しばくぞワレ」
「パワハラは事案ですよ」
ああ言えばこう言うとは、まさに野村のためにある言葉だろう。
松田は内心舌打ちすると、並んで歩き出す。
見送る周囲の目は、相変わらず冷たい。
あぁ、また野村が松田から嫌味を言われているんだな。
気の毒そうに眺める職員の視線は、いつも野村に同情的だった。
公園につき、ベンチに座れば、野村は弁当箱を差し出す。
「はい、これどうぞ」
「はぁ? 何やこれ……」
「目まで悪くなったんですか? 弁当ですよ。松田さん、いつもメンチカツパンとコーヒーの昼食じゃないですか。栄養偏りますよ。健康診断で、また体重増えたとか言ってませんでした?」
「何でそんなこと知っとるんや、気持ち悪ッ」
「でかい声で言ってたじゃないですか……弁当、余計につくってきたんでどうぞ。中身は僕のと同じです。弁当って、一人分つくるのも二人分にするのもあんまり労力変わらないんですよね」
渡された弁当は弁当箱ではなくタッパーに入っていたが、卵焼きに塩鮭、ぬか漬けのキュウリと彩りはいい。
そういえば以前、野村の弁当を見て「ほーん、美味そうに作るやないか。彼女に作ってもらっとるのか? それとも、妹のか?」と茶化したら、自分で作っていると言い返されたことがある。
だがまさか、こちらの分も作ってくるとは。
「あー……おおきに。ありがとな」
断れば弁当が無駄になる。何より、目の前にある飯は美味そうだ。
普段から口うるさく小言ばかりぶつけているから毒でも入っていないかと心配だったが、食べれば普通の弁当だ。
「……ん、ウマいな。おまえんとこ、卵焼きにジャコなんて入れるんか?」
「そうですね。卵焼きだけでも栄養をとれたほうがいいって、出汁をベースにジャコ入りか、ほうれん草入りが多かったんで」
うまいけど、甘くないのか。
子供の頃から甘い卵焼きになれていたから、そこは少しさみしいが……。
「ひょっとして、甘い卵焼きのほうが好きな人でした? だったら、次は甘いやつにしてあげましょうか?」
野村は松田の顔をのぞき込むと、悪戯っぽく笑う。
本当に、かわいくない。いつもこちらを小馬鹿にしたよう振る舞い、何をいっても涼しい顔でやりすごす、こいつだけは、やりづらい。
だが――。
「ガキ扱いすんな、全く……それより、週末の企画。もうちょっと詰めさせてもらうで。子供相手の企画だからこそ、本物を準備しとかなあかんからな」
「はいはい、わかってますって。こっちもそのつもりですよ」
こいつだけはいつも、話を聞く。
松田の粗雑な言葉や戯れ言はすべて受け流すが、博物館でのイベントや展示の話はすべて覚えているし、検討する。
何より、知識が本物だ。初めて会った時より、今はずっと先に行っている。
いつか、追いつけなくなるほど先んじるのではないかと思うと、不安になるのも本当だが――。
「何や、わかっとるやないけ。ほな、それで頼むわ」
「当たり前じゃないですか。僕のこと、誰だと思っているんです?」
涼しい顔で何でもこなす、いけ好かないこの同僚がいるから、博物館勤務に押しやられた今でも確かに充実している。
教科書の内容を書き換えるような発見を諦めている訳ではないのだが――。
――自分を追い抜くのがこういう男なら、それも案外悪くない。
そう思っているのも、事実だった。
昼休みになり、職員が休憩のため各々が立ち上がる中
「おい、野村。ちょっとツラ貸せ。どうせ暇やろ?」
鞄から弁当を取り出そうとした野村を、松田が呼び止めた。
「何ですか松田さん。ランチくらいその暑苦しい顔を見ないで過ごしたいんですけど」
野村は苦い顔をしながら、弁当を鞄にしまう。
外が晴れていれば、松田が公園に出て話し込むのを知っていたからだ。
「うっさいわ。こっちだっておまえの、なーんも特徴のないあっさり塩顔見て過ごしたい訳違うわ。今度の資料作り、おまえんとこ全然進んどらんやろ? ちょっと詰めときたいねん」
「はいはい、わかってますよ。ほんと、うるさいんだから。デカい小舅ですよね」
「しばくぞワレ」
「パワハラは事案ですよ」
ああ言えばこう言うとは、まさに野村のためにある言葉だろう。
松田は内心舌打ちすると、並んで歩き出す。
見送る周囲の目は、相変わらず冷たい。
あぁ、また野村が松田から嫌味を言われているんだな。
気の毒そうに眺める職員の視線は、いつも野村に同情的だった。
公園につき、ベンチに座れば、野村は弁当箱を差し出す。
「はい、これどうぞ」
「はぁ? 何やこれ……」
「目まで悪くなったんですか? 弁当ですよ。松田さん、いつもメンチカツパンとコーヒーの昼食じゃないですか。栄養偏りますよ。健康診断で、また体重増えたとか言ってませんでした?」
「何でそんなこと知っとるんや、気持ち悪ッ」
「でかい声で言ってたじゃないですか……弁当、余計につくってきたんでどうぞ。中身は僕のと同じです。弁当って、一人分つくるのも二人分にするのもあんまり労力変わらないんですよね」
渡された弁当は弁当箱ではなくタッパーに入っていたが、卵焼きに塩鮭、ぬか漬けのキュウリと彩りはいい。
そういえば以前、野村の弁当を見て「ほーん、美味そうに作るやないか。彼女に作ってもらっとるのか? それとも、妹のか?」と茶化したら、自分で作っていると言い返されたことがある。
だがまさか、こちらの分も作ってくるとは。
「あー……おおきに。ありがとな」
断れば弁当が無駄になる。何より、目の前にある飯は美味そうだ。
普段から口うるさく小言ばかりぶつけているから毒でも入っていないかと心配だったが、食べれば普通の弁当だ。
「……ん、ウマいな。おまえんとこ、卵焼きにジャコなんて入れるんか?」
「そうですね。卵焼きだけでも栄養をとれたほうがいいって、出汁をベースにジャコ入りか、ほうれん草入りが多かったんで」
うまいけど、甘くないのか。
子供の頃から甘い卵焼きになれていたから、そこは少しさみしいが……。
「ひょっとして、甘い卵焼きのほうが好きな人でした? だったら、次は甘いやつにしてあげましょうか?」
野村は松田の顔をのぞき込むと、悪戯っぽく笑う。
本当に、かわいくない。いつもこちらを小馬鹿にしたよう振る舞い、何をいっても涼しい顔でやりすごす、こいつだけは、やりづらい。
だが――。
「ガキ扱いすんな、全く……それより、週末の企画。もうちょっと詰めさせてもらうで。子供相手の企画だからこそ、本物を準備しとかなあかんからな」
「はいはい、わかってますって。こっちもそのつもりですよ」
こいつだけはいつも、話を聞く。
松田の粗雑な言葉や戯れ言はすべて受け流すが、博物館でのイベントや展示の話はすべて覚えているし、検討する。
何より、知識が本物だ。初めて会った時より、今はずっと先に行っている。
いつか、追いつけなくなるほど先んじるのではないかと思うと、不安になるのも本当だが――。
「何や、わかっとるやないけ。ほな、それで頼むわ」
「当たり前じゃないですか。僕のこと、誰だと思っているんです?」
涼しい顔で何でもこなす、いけ好かないこの同僚がいるから、博物館勤務に押しやられた今でも確かに充実している。
教科書の内容を書き換えるような発見を諦めている訳ではないのだが――。
――自分を追い抜くのがこういう男なら、それも案外悪くない。
そう思っているのも、事実だった。
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