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インターネット字書きマンの落書き帳

   
赤川くんは大人の階段を登りたい(赤袖)
平和な世界線で普通に付き合ってる赤川×袖山の話を……します!(元気な挨拶)

袖山くんと大人の階段を登りたい赤川くんが、大人の階段を勢いで登る話です。

赤袖のイチャイチャを書きたい!
赤袖のイチャイチャを書きたい!

ただいつもその精神だけで生きています。
袖山くんは純朴で可愛い系の少年なんだけど、見た目はわりとガッチリ男子なのがとても……かわいいんですよねェ~。

そして、「好き好き大好き」って言われ続けたらチョロそうなところも、袖山くんは可愛いです。

袖山くーん!
監禁されていても全く気付かない生活をおくっていてくれー!



『予習は役に立たないもの』

「そろそろ袖山くんと大人の階段を登ろうと思うんだ」

 昼休み、荒井と昼食をとりながらそんなことを宣言する赤川に、荒井は冷ややかな視線を向けた。

「それでは、僕は袖山くんに赤川くんと二人きりにならないよう忠告しておきますね」

 弁当を食べながら荒井はそっけなく告げる。
 赤川が袖山と付き合っているのは知っていた。赤川が袖山のことをまさに目の中に入れても痛くない程可愛がっているということも知っていたし、袖山もまた赤川を好いているのを知っていたから、荒井としては赤川に袖山を託すのは極めて遺憾ではあったが、お互いに好きなら仕方ないと思っていた。
 だが、赤川が一線を越えようというのなら話は別だ。

「赤川くんはえっちを二次元で履修しているような人ですからね……袖山くんにとんでもない変態プレイを強いる気がしてなりません。もう、今日から赤川くんには近づかないようキツめに言い聞かせておきますね」
「な、何を言ってるんだよ荒井くん。僕がそんな奴に見えるのかい?」
「そんな奴だから警戒しているに決まっているでしょう。参考までに、何をするつもりなんですか?」
「おいおい、恋人同士の秘密に随分踏み込んでくるじゃないか。まぁいいけどね」

 赤川はサンドウィッチを平らげると、自信に満ちた顔を向ける。

「もちろん、この日のために沢山のBLゲームをやりこんだよ。どうすれば受けの袖山くんが気持ち良くなれるか徹底的に研究したんだから」
「わかりました、絶対に会わせないことにします」

 荒井はすぐさまそうこたえ、袖山に連絡を入れるためにスマホを取り出す。
 その姿を見て、赤川は慌てて荒井を止めに入った。

「やめてくれよ荒井くん、恋愛は自由だろ。袖山くんのことは大事にしているんだからキミにとやかく言われる筋合いはないよ」
「それはそうですが、赤川くんの趣味が一般と大いにズレていることは伝えておかなければ、袖山くんがおかしなフェチズムに目覚めたら困りますので」
「僕は全然困らないけど?」
「無垢な袖山くんが汚されるのが勘弁ならないんですよ」

 荒井はそう言いながらも、すぐにスマホをポケットにしまう。そう言いつつも、袖山が赤川を信頼し、唇を交わすほどに愛しているというのは理解しているのだろう。

「袖山くんに、無理をさせないでくださいよ」
「あたりまえだって、そんな無茶なことさせないし。それに、袖山くんあれでけっこう耳年増ってのかな? 年相応にえっちには興味津々だから、心配ないよ」

 どこか暢気に語る赤川を、荒井は半ば諦めた目を向けるのだった。

 ※※※

 数日後、赤川は自宅に袖山を招待した。
 といっても、普段通りかわらず「ゲームでもやろう」と誘っただけであり、親がいないことなどは一切告げていない。
 変に気を遣わせると袖山は最初から緊張して話もろくに出来なくなってしまうからだ。

「おじゃまします、これおみやげ。家族の人と一緒に食べてね」

 袖山はいつも通り、手土産をわたして赤川の部屋に入る。
 今日のため、シーツも枕カバーもすべてとりかえた。部屋にもちょっといい匂いのする芳香剤を置いている。事前にしっかりシャワーも浴びたし、準備は万端だ。

 大丈夫だ、僕が落ち着いていれば何の問題もない。
 袖山くんに気を遣わせたりしていないし、このまま何でもうまく行くはずだ。
 落ち着いて、落ち着いて……。

 キッチンからグラスと麦茶を準備して自室に戻った時、袖山はシャツの胸元を開けてエアコンの風に当たっていた。

「あ、赤川くんごめん。外、すごくあつくて……だらしないところ見せちゃったね」

 慌てて胸元を隠す袖山だったが、見てしまった光景を忘れることなどできない。
 白い肌に薄い桜色の乳首など、思春期の少年にとっては目に毒だ。
 いや、これはもう据え膳なのでは。ここでアタックしなければ男ではない。
 そんな感情が沸き立ち、思いは先走る。

 気付いた時、赤川はすでに袖山をベッドの上に押し倒していた。

 しまった、いくらBLゲームでもこんな展開はない。
 今なら袖山くんも冗談だと笑って済ましてくれるだろうし、ゲームやお茶を飲んで一服してからやり直そう。
 その方がいい。
 それにまだ、好きだとか愛してるとか、そういう甘い言葉も交わしてないんだ。
 袖山くんのことは大事にしたいから、優しくしてあげたい。
 頭ではそう思うのだが。

「て……哲也くん……だ、大丈夫。僕も……ちゃんと、準備してきたからっ……」

 顔を真っ赤にし視線を逸らしながら、それでも懸命に伝える袖山の仕草はただ可愛くて、愛おしかったから、理性が消えるのなんて一瞬のことだった。
 唇を重ね、袖山の白い肌に舌を滑らせる。

「……まったく、勝はそうやって可愛い顔をするんだ。本当に心配だよ……他の男にそんな顔を見せないでくれよな」

 真っ赤になり、袖山は幾度も頷いて見せる。

 本当に、僕の前だけでその顔を見せてくれ。

 祈るような気持ちを抱きながら、赤川は何度も唇を重ねる。
 いつ、いかなる時でも自分のことを忘れないように。
 荒井のした丁重な忠告など、当然のように記憶の彼方へ押し込んでいた。

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東吾
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インターネット駄文書き
自己紹介:
ネットの中に浮ぶ脳髄。
紳士をこじらせているので若干のショタコンです。
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