インターネット字書きマンの落書き帳
久しぶりに一緒飯を食う石動とアントニオの話
石動とアントニオの何でもない日常を書きたくて書きました。
個人的に、美濃牛の後に存在してない帰宅概念を……お出ししたいので出します。
俺としては「あの時はちゃんと金あったから、ファミレスくらいには行っている」って感じあるんですけどね。
居酒屋じゃなくてファミレスっぽさがなぜか石動にはある……。
ファミレスで「久しぶりに好きなものを頼め」ってドヤ顔する大将も……。
書いてみたいねッ。
ま、それはそれとして。
令和で石動にクソデカ感情を抱いているアントニオを書いていいと言われたので……。
ちょっと調子乗りました!
反省します!
後悔はしません。
個人的に、美濃牛の後に存在してない帰宅概念を……お出ししたいので出します。
俺としては「あの時はちゃんと金あったから、ファミレスくらいには行っている」って感じあるんですけどね。
居酒屋じゃなくてファミレスっぽさがなぜか石動にはある……。
ファミレスで「久しぶりに好きなものを頼め」ってドヤ顔する大将も……。
書いてみたいねッ。
ま、それはそれとして。
令和で石動にクソデカ感情を抱いているアントニオを書いていいと言われたので……。
ちょっと調子乗りました!
反省します!
後悔はしません。
『晩餐』
久しぶの事務所に戻ってきた石動の晩餐は、もやしと魚肉ソーセージを炒めたものだった。
うへぇ……。
うんざりした顔を隠そうともしない石動を前に、アントニオは涼しい顔のまま飯を盛る。
「そんな顔しても、他のモンなんざ出てきやしませんよ」
そうして、もやしと魚肉ソーセージの入った薄味のスープと、もやしと魚肉ソーセージにコチジャンをあえた簡易サラダを出した。
「いや、おかしいだろ! 全部もやしじゃないか!」
「魚肉ソーセージも入ってますって」
「同じ具材で料理を三つも作るなよ。味は、どこまで行ってももやしだろ!」
石動は不服そうな顔で、テーブルに並んだ夕食を凝視する。
普段はガラクタ箱をひっくり返したような惨状の事務所だが、石動が長い出張に出ていた間、暇を持て余したアントニオが徹底的に掃除をしたので、普段より随分綺麗になっている。
そのせいで、磨かれたテーブルの上にある粗末な食事も普段より、より粗末に見えた。
「大将はそうは言いますけど、借金はチャラになっても先立つものが乏しいのは変わらないでしょう。それに、あいにくアタシのポケットマネーで買える食材がこれしかなかったんですよ。まぁ、我慢してくださいって」
石動はしぶしぶ、といった表情で飯を食う。
食べ始めれば文句は出ないあたり、味は良かったようだ。
アントニオは少し安堵し、石動を見る。
「それで、出先ではどうでした?」
「そうだなぁ、悪くなかったな。長らく泊めてもらった家の奥さんが、たいそう料理上手で、毎日、夫のこらした料理を出してくれたんだ。しかも、どれも美味しいときた。あれは良かったなぁ。家庭料理だし。他人の家だというのに、団らんを味わわせてもらったよ」
何言ってるんですか、アタシの作った料理だって立派な家庭料理でしょうに。
アントニオはそう思うが、目の前に出ている料理を見て前言を撤回する。
さすがに、全部の料理に同じ具材が使ってある夕食を家庭料理と言い出すのは無理があるだろう。
あらゆる栄養素をバランス良く取るといった目標は無理でも、もう一品くらい肉らしいものを増やしたり、揚げ物くらいは出せたら良かったのだが――。
「でもなぁ」
スープをすすりながら、石動はアントニオを見る。
「確かに、出先の奥さんが出してくれた料理は美味かった。けど、こうしてお前と差し向かいになって、しょうもない話をして、飯を食う。もやしと魚肉ソーセージだけの食卓でも、やっぱりこの方が落ち着くよな」
シャクシャクともやしを食べる音がする。
「お前も、わざわざ三つももやし料理を作ってくれてるしなぁ」
石動は普段、アントニオをあまり褒めたりしない。
いるのが当たり前みたいになっていたから、興味をもたれないのだ。
だからこう、まっすぐに褒められると少し照れくさい。
「本当は、もっとごちそうにしたかったんですけどねぇ」
「そんな金、ないんだろ? やっぱ、慣れた所で見知った相手と飯を食うのって、落ち着くもんだ」
全て、長旅で疲れたから出た言葉だ。
久しぶりの家に安心しているだけ。大仕事を終えた達成感からの気の緩み。
ただそれだけのこと。
わかっているが、それでも――。
「あたしも、大将の顔が見れて、良かった、って思いますよ」
今は、同じ思いの中にいる。
ただそれだけが嬉しく、ただそれだけで心地よい。
石動のくれる視線は、ずっとそうだ。
初めて会ったとき、行き場のない自分に向けた目とかわらず、温かくて眩しくて、愛しくて――。
だからこそ、届かない。
アントニオの中で石動は、ずっと太陽のような存在(ひと)だった。
久しぶの事務所に戻ってきた石動の晩餐は、もやしと魚肉ソーセージを炒めたものだった。
うへぇ……。
うんざりした顔を隠そうともしない石動を前に、アントニオは涼しい顔のまま飯を盛る。
「そんな顔しても、他のモンなんざ出てきやしませんよ」
そうして、もやしと魚肉ソーセージの入った薄味のスープと、もやしと魚肉ソーセージにコチジャンをあえた簡易サラダを出した。
「いや、おかしいだろ! 全部もやしじゃないか!」
「魚肉ソーセージも入ってますって」
「同じ具材で料理を三つも作るなよ。味は、どこまで行ってももやしだろ!」
石動は不服そうな顔で、テーブルに並んだ夕食を凝視する。
普段はガラクタ箱をひっくり返したような惨状の事務所だが、石動が長い出張に出ていた間、暇を持て余したアントニオが徹底的に掃除をしたので、普段より随分綺麗になっている。
そのせいで、磨かれたテーブルの上にある粗末な食事も普段より、より粗末に見えた。
「大将はそうは言いますけど、借金はチャラになっても先立つものが乏しいのは変わらないでしょう。それに、あいにくアタシのポケットマネーで買える食材がこれしかなかったんですよ。まぁ、我慢してくださいって」
石動はしぶしぶ、といった表情で飯を食う。
食べ始めれば文句は出ないあたり、味は良かったようだ。
アントニオは少し安堵し、石動を見る。
「それで、出先ではどうでした?」
「そうだなぁ、悪くなかったな。長らく泊めてもらった家の奥さんが、たいそう料理上手で、毎日、夫のこらした料理を出してくれたんだ。しかも、どれも美味しいときた。あれは良かったなぁ。家庭料理だし。他人の家だというのに、団らんを味わわせてもらったよ」
何言ってるんですか、アタシの作った料理だって立派な家庭料理でしょうに。
アントニオはそう思うが、目の前に出ている料理を見て前言を撤回する。
さすがに、全部の料理に同じ具材が使ってある夕食を家庭料理と言い出すのは無理があるだろう。
あらゆる栄養素をバランス良く取るといった目標は無理でも、もう一品くらい肉らしいものを増やしたり、揚げ物くらいは出せたら良かったのだが――。
「でもなぁ」
スープをすすりながら、石動はアントニオを見る。
「確かに、出先の奥さんが出してくれた料理は美味かった。けど、こうしてお前と差し向かいになって、しょうもない話をして、飯を食う。もやしと魚肉ソーセージだけの食卓でも、やっぱりこの方が落ち着くよな」
シャクシャクともやしを食べる音がする。
「お前も、わざわざ三つももやし料理を作ってくれてるしなぁ」
石動は普段、アントニオをあまり褒めたりしない。
いるのが当たり前みたいになっていたから、興味をもたれないのだ。
だからこう、まっすぐに褒められると少し照れくさい。
「本当は、もっとごちそうにしたかったんですけどねぇ」
「そんな金、ないんだろ? やっぱ、慣れた所で見知った相手と飯を食うのって、落ち着くもんだ」
全て、長旅で疲れたから出た言葉だ。
久しぶりの家に安心しているだけ。大仕事を終えた達成感からの気の緩み。
ただそれだけのこと。
わかっているが、それでも――。
「あたしも、大将の顔が見れて、良かった、って思いますよ」
今は、同じ思いの中にいる。
ただそれだけが嬉しく、ただそれだけで心地よい。
石動のくれる視線は、ずっとそうだ。
初めて会ったとき、行き場のない自分に向けた目とかわらず、温かくて眩しくて、愛しくて――。
だからこそ、届かない。
アントニオの中で石動は、ずっと太陽のような存在(ひと)だった。
PR
COMMENT
