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インターネット字書きマンの落書き帳

   
意味もなくダーマツを見に行っちゃう山ガスの話(松ガス・BL)
のーみそコネコネ!
わ、コンパイルのキャッチコピーだ!

という訳で、松ガスを書きました。
思考実験的なネタをモチーフに書いていたやつですよ。
元ネタわからなくても大丈夫だと思いますが、わかったらニヤリとしてね。

今回は山ガス視点で、つい松田のこと心配で何度も見に行っちゃう話ですよ。

いろいろこねてます。
コネコネ。



「確認」

 ドアノブを回す音がすると、当たり前に玄関まで走る。

 松田さんは「わざわざ出迎えんでもえぇ」と苦笑するけど、どうしても僕は向かってしまう。

 家にいるとき。仕事をしていても、いつも松田さんが見える位置に座っている。
 ふっと、視界から松田さんが消えた時、そわそわして、仕事に集中もできなくなる。

 お茶を飲むふりをしてキッチンにいったり、行きたくもないトイレに行って、松田さんを探す。

 一度、お風呂の様子まで見に行った時は

「松田さん、溺れてない? お風呂のなかで寝たらダメだよー。僕よりおじいちゃんなんだから」

 なんて、茶化して笑ったけど、本当は恐れてる。
 松田さんが、僕の届かないところに行ってしまうことがあまりにも恐ろしいから、強がって茶化して、なんともないと思いたい。

「誰がじいさんや。おまえのほうが、見るからに不健康で心配やで」

 風呂上がりにぬれた髪を拭きながら、松田さんは歯を見せて笑う。
 普段と変わらない、優しい笑顔だ。

「僕は、まだ若いから大丈夫だもーん。松田さんみたいな、おじさんじゃないから」

 松田さんが生きてた。無事だった。笑ってくれた。
 全部嬉しい。

 だけど僕はそんなことおくびにも出さず、悪態ついて軽口を叩く。
 素直に嬉しいと口にしたら、神様が僕の大切な時間を、早く刈り取ってしまう。そんな予感がするからだ。

「先、寝るで。あんま夜更かしはアカンで」

 そういってベッドに行く松田さんを見送った後、時々こっそり様子を見る。

 いびきが聞こえて、ほっとして。
 寝相が悪くて、ほっとする。
 いよいよ深い眠りになり、身じろぎしている様子が見えなくなると。

「松田さん、生きてる……よね?」

 僕は忍び足で松田さんに近づく。
 そして、かすかな寝息で。あるいは呼吸のために上下する胸元を見て。あるいは触れて、暖かいのを知って。

 あぁ、よかった。
 松田さん、生きてるって、安心する。

 幾度も、幾度も確認するのは、本当はわかっているから。
 僕より一回りも年上だから、松田さんはきっと、僕より先にいなくなる。

 誰もが寿命通りに死ぬものではないだろうし、人それぞれ、寿命の長さも違うだろう。
 だから僕が先に、死んでしまうかもしれないけど――。

 ――もしそうなってくれれば、僕はそれがいっとうに幸せだけど。

 松田さんが死んでしまう。
 その可能性のほうが、多分きっと高いから。

 松田さんが起きないように指先に触れれば、温もりが指先に伝わる。
 かすかな体温があることは、今日もまだ大丈夫。幸せなんだと思うけど、それですぐ不安になる。

 いつか、この手の中から薄れていく体温に気づき、何もできないまま、冷たくなっていくところをただ、見ることしかできない。
 そんな日が、来るのだろう。

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