インターネット字書きマンの落書き帳
黒沢の家に一時的にやっかいしている松田と山ガスのBLです
黒沢の家に転がり込んだ松田と山ガス。
みたいなシチュエーションが見たくて書いたのが楽しかったので、続きました。
そうだね
それこそが二次創作だね。
<前回までのあらすじ>
シェアハウスしている松田と山ガス。だけど借りてたマンションの壁がドリフのコントみたいにぶちこわれちゃったので、黒沢が善意で住まわせてくれました。
壁がなおるのにはだいたい2週間かかるそうです。
なお、松田も黒沢も特に山ガスと付き合ってはない。
という前提条件を入れて呼んでねッ。
黒沢と松田から愛されてかわいがられる山ガス好きかい?
今日からすきになろうぜ!
みたいなシチュエーションが見たくて書いたのが楽しかったので、続きました。
そうだね
それこそが二次創作だね。
<前回までのあらすじ>
シェアハウスしている松田と山ガス。だけど借りてたマンションの壁がドリフのコントみたいにぶちこわれちゃったので、黒沢が善意で住まわせてくれました。
壁がなおるのにはだいたい2週間かかるそうです。
なお、松田も黒沢も特に山ガスと付き合ってはない。
という前提条件を入れて呼んでねッ。
黒沢と松田から愛されてかわいがられる山ガス好きかい?
今日からすきになろうぜ!
『遅効毒』
家の壁が壊れ、黒沢の暮らすマンションで共同生活をするようになってから一週間が過ぎた。
以前住んでいた家より職場には近いし、黒沢はほとんど知らない相手であるはずの松田にも部屋を自由に使わせてくれている。
細かいことを言われることはなく、しかも家事の大半は「お手伝いさん」とやらが来てくれてほとんどやってくれるのだから、生活にゆとりができたくらいだ。
それでも、いわゆるタワマンとやらに住むのは落ち着かなかった。
普段住んでいるマンションと比べ、今すんでいる場所はずっと高所だ。
窓から見た景色は圧巻ではあるが、人も車も、ほかのビルだって小さく見えるというのはどことなく落ち着かない。
ソファーもカーペットもいかにも一流の調度品が誂えられており、それも落ち着かない。
他人の家だから、汚さないよう気を遣っているというのもあるのだろうが――。
「あ、おかえりー。松田さん」
そんな松田とは対照的に、山田はすっかりこの部屋になじんでいるようだった。
今日もソファーに寝そべりながら、スマホを眺めている。
リビングにおかれた光沢のあるテーブルの上には、ジュースやらお菓子が雑多に置かれていた。
「えらいくつろいでるなぁおまえは。何や、テーブルの上にあるんは」
ミカンにせんべい、ペットボトルのお茶、薄皮まんじゅうなど、豪奢なテーブルには似つかわしくない庶民的なお菓子と飲み物だ。
「お供えモンか?」
ミカンを手に取りしげしげ眺める松田に、山田はくくっと笑うと肩をふるわせた。
「そうかも。今日ねぇ、ちょっと地方まで取材にいったんだけど、そこにいた人たちが、これ食べて、これ食べてっていろいろ渡してくれたんだよね。僕がありがたい顔してたから、お供え物もらっちゃったのかも」
「はぁん? 前掛けしたら地蔵そっくりやもんなぁ」
「ちょっと、誰がお地蔵さんだっていうのさ。ひどいなぁー。僕って結構、お年寄りにウケがいいんだよ。ポケットにぎゅうぎゅうに詰められちゃった」
松田は、マダムに囲まれてポケットに無理矢理お菓子を詰め込まれる山田を想像する。
山田は時々、すごく幼く見えることがある。体も細身だから、ちゃんと食べているか心配になるのだろう。だが、マダムたちに囲まれ困惑する山田を想像すると、何とはなしに微笑ましく思えた。
「ただいま」
着替えるため部屋の奥に向かおうとしたとき、家主である黒沢が戻ってくる。
黒沢もリビングに入ると、たくさんのお菓子を見て不思議そうな顔をした。
「どうした、このお菓子は」
「あー、これはねぇ……」
松田にした説明と同じようなことを、黒沢にも告げる。
すると黒沢はやけに真剣な顔をすると、ソファーで寝転びスマホをいじる山田からスマホをとりあげた。
「えー、ちょっと。何するのさ、黒沢サン」
拗ねた顔をする山田の唇に人差し指で触れると、黒沢はふっ、とため息をつく。
そして。
「俺以外に、こんなにモテるな。妬けるだろ」
静かで落ち着いていながら、確かな熱情のある声色で告げた。
「え? あ、あの。ちが……ご、ごめ、ごめんね」
顔を真っ赤にし、うつむいて謝る山田に、スマホを差し出すと黒沢は甘く微笑む。
「冗談だ。さぁ、夕食はまだだろう? 松田さんも、よかったら一緒に夕食にしないか」
「ん、あぁ……いいんか?」
「かまわないさ、少し多めに作っておくよう伝えてあるから。それなら、準備してくるから待っていてくれ」
そのまま部屋の奥に向かう黒沢を、山田は目で追いかける。
「いやー、ほんと。黒沢さん昔からかっこいいんだよね。スマートで、隙がない。洗練されてる、って感じで」
そう語る山田の言葉に、憧憬の色がうかがえた。
――なんでそんな顔しとんねん。
俺にはそんな顔、見せたことないやろ。
苛立ちをごまかすよう、おかれたミカンを勝手にむく。
「あれ、今から食べるの? 黒沢さんご飯にするっていってたよ」
「うっさいわ。目の前におまえのもらってきた菓子があるだけでなんかムシャクシャしてきた。これ、全部もらうで」
「えー、なに? 遅効性の嫉妬?」
「調子のんなや」
松田は山田の額をつつくと、ミカンやまんじゅうを次々と平らげる。
嫉妬といえばその通りなのだが、今はそれを素直に認めたくはなかった。
家の壁が壊れ、黒沢の暮らすマンションで共同生活をするようになってから一週間が過ぎた。
以前住んでいた家より職場には近いし、黒沢はほとんど知らない相手であるはずの松田にも部屋を自由に使わせてくれている。
細かいことを言われることはなく、しかも家事の大半は「お手伝いさん」とやらが来てくれてほとんどやってくれるのだから、生活にゆとりができたくらいだ。
それでも、いわゆるタワマンとやらに住むのは落ち着かなかった。
普段住んでいるマンションと比べ、今すんでいる場所はずっと高所だ。
窓から見た景色は圧巻ではあるが、人も車も、ほかのビルだって小さく見えるというのはどことなく落ち着かない。
ソファーもカーペットもいかにも一流の調度品が誂えられており、それも落ち着かない。
他人の家だから、汚さないよう気を遣っているというのもあるのだろうが――。
「あ、おかえりー。松田さん」
そんな松田とは対照的に、山田はすっかりこの部屋になじんでいるようだった。
今日もソファーに寝そべりながら、スマホを眺めている。
リビングにおかれた光沢のあるテーブルの上には、ジュースやらお菓子が雑多に置かれていた。
「えらいくつろいでるなぁおまえは。何や、テーブルの上にあるんは」
ミカンにせんべい、ペットボトルのお茶、薄皮まんじゅうなど、豪奢なテーブルには似つかわしくない庶民的なお菓子と飲み物だ。
「お供えモンか?」
ミカンを手に取りしげしげ眺める松田に、山田はくくっと笑うと肩をふるわせた。
「そうかも。今日ねぇ、ちょっと地方まで取材にいったんだけど、そこにいた人たちが、これ食べて、これ食べてっていろいろ渡してくれたんだよね。僕がありがたい顔してたから、お供え物もらっちゃったのかも」
「はぁん? 前掛けしたら地蔵そっくりやもんなぁ」
「ちょっと、誰がお地蔵さんだっていうのさ。ひどいなぁー。僕って結構、お年寄りにウケがいいんだよ。ポケットにぎゅうぎゅうに詰められちゃった」
松田は、マダムに囲まれてポケットに無理矢理お菓子を詰め込まれる山田を想像する。
山田は時々、すごく幼く見えることがある。体も細身だから、ちゃんと食べているか心配になるのだろう。だが、マダムたちに囲まれ困惑する山田を想像すると、何とはなしに微笑ましく思えた。
「ただいま」
着替えるため部屋の奥に向かおうとしたとき、家主である黒沢が戻ってくる。
黒沢もリビングに入ると、たくさんのお菓子を見て不思議そうな顔をした。
「どうした、このお菓子は」
「あー、これはねぇ……」
松田にした説明と同じようなことを、黒沢にも告げる。
すると黒沢はやけに真剣な顔をすると、ソファーで寝転びスマホをいじる山田からスマホをとりあげた。
「えー、ちょっと。何するのさ、黒沢サン」
拗ねた顔をする山田の唇に人差し指で触れると、黒沢はふっ、とため息をつく。
そして。
「俺以外に、こんなにモテるな。妬けるだろ」
静かで落ち着いていながら、確かな熱情のある声色で告げた。
「え? あ、あの。ちが……ご、ごめ、ごめんね」
顔を真っ赤にし、うつむいて謝る山田に、スマホを差し出すと黒沢は甘く微笑む。
「冗談だ。さぁ、夕食はまだだろう? 松田さんも、よかったら一緒に夕食にしないか」
「ん、あぁ……いいんか?」
「かまわないさ、少し多めに作っておくよう伝えてあるから。それなら、準備してくるから待っていてくれ」
そのまま部屋の奥に向かう黒沢を、山田は目で追いかける。
「いやー、ほんと。黒沢さん昔からかっこいいんだよね。スマートで、隙がない。洗練されてる、って感じで」
そう語る山田の言葉に、憧憬の色がうかがえた。
――なんでそんな顔しとんねん。
俺にはそんな顔、見せたことないやろ。
苛立ちをごまかすよう、おかれたミカンを勝手にむく。
「あれ、今から食べるの? 黒沢さんご飯にするっていってたよ」
「うっさいわ。目の前におまえのもらってきた菓子があるだけでなんかムシャクシャしてきた。これ、全部もらうで」
「えー、なに? 遅効性の嫉妬?」
「調子のんなや」
松田は山田の額をつつくと、ミカンやまんじゅうを次々と平らげる。
嫉妬といえばその通りなのだが、今はそれを素直に認めたくはなかった。
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