インターネット字書きマンの落書き帳
Happyなの? Halloweenなの?(松ガス/BL)
Happy Halloween!
……はい、わかってます。
Halloween 二日目ですね。
Halloweenのネタがないよ!
でもなんとかしたいね! と思ったので……しました。
遅れてハッピーハロウィンしてください。
……はい、わかってます。
Halloween 二日目ですね。
Halloweenのネタがないよ!
でもなんとかしたいね! と思ったので……しました。
遅れてハッピーハロウィンしてください。
『ハロウィンに出るシーツのおばけ』
松田が家に帰ると、シーツを被ったままソファーで溶けている山田が出迎えた。
「あー……松田さん、おかえりー。ウラメシヤー」
山田はシーツをかぶったまま、もぞもぞと起き上がる。
今朝方、家を出る前に〆切がギリギリだという記事を書いていた。 ここ数日、その記事にかかりっきりだったから無事に終わって燃え尽きたのは見てわかる。
だがシーツを被っている意味はわからない。
「おまえ、何しとんねん。それ新品のシーツやないか。どうせ聞いてもろくな答え返ってこんやろけどな」
それでも、シーツをかぶってお化けの格好をされて、ツッコミを入れないのは関西人としての沽券に関わる。
半ば義務感で問いかければ、山田はシーツを被ったまま、ぴょこぴょこ手を動かした。
「これ、おばけ。ウラメシヤーだよ。ほら、世間ではハロウィンでしょ? 僕、そういう催しはなるべく乗りたいタイプなんだけど、コスプレの準備までできなかったから……せめてもの、ハロウィンとして、はい、かわいいおばけ。ウラメシー」
「おう、なるほどな……って雑すぎるやろ! そんなん、ただシーツ被った猫背のオッサンやないか! ってか、おまえもういい歳のオッサンなのに可愛いアピールすな。ぼけが」
「えー、だって、おばけっぽくするため、シーツを切って目を出したりしたら、松田さん怒るでしょ?」
「せやな。そのシーツでお前を簀巻きにして、池に沈めたるわ」
「だよねー、だから今年はこれだけ。はっぴー、はろういーん」
山田は棒読みで、シーツのままモゾモゾと動く。
――トリックオアトリートとでも言うつもりなのだろうか。
カバンの中にキャンディの一つくらいは入れていたと思うから、飴でもしゃぶらせておこうか。
そう考えていた松田の前で、山田はシーツをかぶったままソファーの上へ転がった。
そして、ピクリとも動かなくなる。
「何や山田、どないしたん? 大丈夫か……」
あまりに突然倒れたから、何か起こったのかと心配になる。
慌てて近寄れば、すぐさますぅすぅと微かな寝息が聞こえてきた。
どうやら、松田にハロウィン・ゴーストを見せたい一心で、がんばって起きてきたが、眠気が限界に達したようだ。
「はぁ!? 寝とんのか!? おまえ、もういい歳やろ!? こんな赤ちゃんみたいに突然寝る事あるんか!?」
松田は呆れながら、被りっぱなしのシーツを何とか引き剥がす。
山田はシーツを剥がされた事さえ気付かぬ様子で、すやすや寝息を立てていた。
――本当に、俺が来るまで待っていたのか。
俺を楽しませるために? だとしたら――。
「ほんま、おまえアホやなぁ」
松田は呆れながらも、自然と笑顔になる。
そして山田をシーツにくるむと優しく抱きかかえ、ベッドへと運ぶ。
「……せやけど、こんなアホが好きなんやから、俺もだいぶアホやなぁ」
松田はふっと頬を緩ませ、寝息をたてる山田を見つめる。
腕の中はシーツごしにもわかる、確かな温もりがあった。
松田が家に帰ると、シーツを被ったままソファーで溶けている山田が出迎えた。
「あー……松田さん、おかえりー。ウラメシヤー」
山田はシーツをかぶったまま、もぞもぞと起き上がる。
今朝方、家を出る前に〆切がギリギリだという記事を書いていた。 ここ数日、その記事にかかりっきりだったから無事に終わって燃え尽きたのは見てわかる。
だがシーツを被っている意味はわからない。
「おまえ、何しとんねん。それ新品のシーツやないか。どうせ聞いてもろくな答え返ってこんやろけどな」
それでも、シーツをかぶってお化けの格好をされて、ツッコミを入れないのは関西人としての沽券に関わる。
半ば義務感で問いかければ、山田はシーツを被ったまま、ぴょこぴょこ手を動かした。
「これ、おばけ。ウラメシヤーだよ。ほら、世間ではハロウィンでしょ? 僕、そういう催しはなるべく乗りたいタイプなんだけど、コスプレの準備までできなかったから……せめてもの、ハロウィンとして、はい、かわいいおばけ。ウラメシー」
「おう、なるほどな……って雑すぎるやろ! そんなん、ただシーツ被った猫背のオッサンやないか! ってか、おまえもういい歳のオッサンなのに可愛いアピールすな。ぼけが」
「えー、だって、おばけっぽくするため、シーツを切って目を出したりしたら、松田さん怒るでしょ?」
「せやな。そのシーツでお前を簀巻きにして、池に沈めたるわ」
「だよねー、だから今年はこれだけ。はっぴー、はろういーん」
山田は棒読みで、シーツのままモゾモゾと動く。
――トリックオアトリートとでも言うつもりなのだろうか。
カバンの中にキャンディの一つくらいは入れていたと思うから、飴でもしゃぶらせておこうか。
そう考えていた松田の前で、山田はシーツをかぶったままソファーの上へ転がった。
そして、ピクリとも動かなくなる。
「何や山田、どないしたん? 大丈夫か……」
あまりに突然倒れたから、何か起こったのかと心配になる。
慌てて近寄れば、すぐさますぅすぅと微かな寝息が聞こえてきた。
どうやら、松田にハロウィン・ゴーストを見せたい一心で、がんばって起きてきたが、眠気が限界に達したようだ。
「はぁ!? 寝とんのか!? おまえ、もういい歳やろ!? こんな赤ちゃんみたいに突然寝る事あるんか!?」
松田は呆れながら、被りっぱなしのシーツを何とか引き剥がす。
山田はシーツを剥がされた事さえ気付かぬ様子で、すやすや寝息を立てていた。
――本当に、俺が来るまで待っていたのか。
俺を楽しませるために? だとしたら――。
「ほんま、おまえアホやなぁ」
松田は呆れながらも、自然と笑顔になる。
そして山田をシーツにくるむと優しく抱きかかえ、ベッドへと運ぶ。
「……せやけど、こんなアホが好きなんやから、俺もだいぶアホやなぁ」
松田はふっと頬を緩ませ、寝息をたてる山田を見つめる。
腕の中はシーツごしにもわかる、確かな温もりがあった。
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