インターネット字書きマンの落書き帳
テストの点数が気になる袖山くん(赤袖/BL)
平和な世界線で普通に付き合っている赤川×袖山の話を……します!
赤川×袖山を書いていると初心な男子高校生の初々しい姿を書いている気がして……とても! 健康に! いいですねッ!
健康にいいとッ、思います!
そんな気持ちを抱きながら、テストが帰ってきたけどいまいちパッとしない自分の成績を気にしちゃう袖山の話を書きましたよ。
コンプレックスがちょっと強い袖山くんをずっとよしよししていたいね……。
赤川×袖山を書いていると初心な男子高校生の初々しい姿を書いている気がして……とても! 健康に! いいですねッ!
健康にいいとッ、思います!
そんな気持ちを抱きながら、テストが帰ってきたけどいまいちパッとしない自分の成績を気にしちゃう袖山の話を書きましたよ。
コンプレックスがちょっと強い袖山くんをずっとよしよししていたいね……。
『劣等感』
帰ってきたばかりの答案用紙を前に、袖山勝は浮かない顔をしていた。
どの科目も人並みには出来ている、赤点は一つだってないし平均点より点が低い科目もないのだが、普段から袖山と仲良くしてくれる友人達……荒井や時田、赤川からすると今一つ劣っているのがわかっていたからだ。
「今回のテストも頑張ったつもりなのにこんな点数しか取れないなんて、やっぱり僕ってダメだなぁ……」
毎日少しずつだけど勉強はしているしテスト前には荒井と一緒に勉強して苦手な数学を重点的に学んでいたのだが、それでもやっと平均点に届く程度なのだからあまり要領よく勉強出来ていないか、物覚えが良くないのだろうと落胆したくもなる。
それだというのに、荒井たちはいつだって袖山に優しいのだから自分には勿体ないくらい良い友達ができたのだと嬉しく思う反面、その友達に何も返すものがないようで申し訳なく思えた。
特に赤川は、テストなんてろくすっぽ勉強しなくとも高得点を叩き出すほど頭が良く、背も高く魅力的だというのに自分と付き合ってくれるのだから恋人である今でも信じられない気持ちが大きい。
「はぁ……赤川くんだったらきっと僕よりずっといい点を取ってるんだろうな……」
考えれば考えるほど赤川と自分とでは釣り合わない気がして落ち込んでくる。だが、かといって赤川が他の誰かと付き合うのは想像したくもないのだから、何と狭量なのだろうと自己嫌悪に陥るのだった。
「どうしたの、袖山くん。浮かない顔をして。あんまり良くなかったのかい?」」
自分の席で縮まっている袖山に気付いたのだろう、赤川は心配そうにこちらを覗きこんできた。
実際、成績はそれほど悪くはない。事前に荒井と勉強した甲斐もあり数学は普段よりずっといい点だ。だが赤川と比べたらまだまだだろう。袖山はうつ向くと自分の手を強く握っていた。
「そんなに悪くなかったよ、普通……だけど、もっと頑張らないとな、って思ってさ」
「どうして? 悪くはなかったんだろう?」
「だって、赤川くんはもっと成績いいよね? やっぱりさ、恋人の僕が赤川くんの足を引っ張る訳にはいかないから、だからもっと頑張ろうって……」
「何言ってるんだよ、袖山くんは頑張ってるだろ? 俺はきみが無茶しないか、心配なくらいだよ。今回のテストは遅くまで頑張ったんだろ?」
「そうだけど、赤川くんとか荒井くんと比べれば全然だよ。僕は成績だって目立たないし、運動も得意じゃないし……取り柄らしい所なんてないから、せめてみんなに迷惑をかけないよう頑張ろうって思っているのに……」
口に出せば出すほど、自分は矮小な人間に思えどんどん自信がなくなってくる。自然と俯いてしまう袖山の頬に触れると、赤川は困った子供を諭すように優しい声で告げた。
「そんなこと気にすることないって。俺が選んだのは飾らず何でも頑張れる袖山くんなんだから、無理しすぎて倒れられたりしたらその方が悲しいだろ。だからいつもよりいい点とれたならそれを誇って、あんまり無茶はしないでくれよ」
そうして笑顔を向ける赤川をみて、袖山はなんだかくすぐったい気持ちになる。
そうだ、赤川は自分を選んでくれたのだからもっと自信をもたないと。自分だってべつに、成績がいいから赤川を好きになったのではない、赤川だから好きになったのだから。
「うん、ありがとう赤川くん。無理しないで僕のペースでがんばるね」
「それでいいよ。でも勉強なら俺だって、教えられるから……荒井くんだけじゃなく、俺も頼ってくれよな」
そう言いながら胸を叩いてウィンクする赤川に、袖山は笑顔で頷く。
今度のテスト前は二人で勉強しよう、きっと楽しいに違いない。
帰ってきたばかりの答案用紙を前に、袖山勝は浮かない顔をしていた。
どの科目も人並みには出来ている、赤点は一つだってないし平均点より点が低い科目もないのだが、普段から袖山と仲良くしてくれる友人達……荒井や時田、赤川からすると今一つ劣っているのがわかっていたからだ。
「今回のテストも頑張ったつもりなのにこんな点数しか取れないなんて、やっぱり僕ってダメだなぁ……」
毎日少しずつだけど勉強はしているしテスト前には荒井と一緒に勉強して苦手な数学を重点的に学んでいたのだが、それでもやっと平均点に届く程度なのだからあまり要領よく勉強出来ていないか、物覚えが良くないのだろうと落胆したくもなる。
それだというのに、荒井たちはいつだって袖山に優しいのだから自分には勿体ないくらい良い友達ができたのだと嬉しく思う反面、その友達に何も返すものがないようで申し訳なく思えた。
特に赤川は、テストなんてろくすっぽ勉強しなくとも高得点を叩き出すほど頭が良く、背も高く魅力的だというのに自分と付き合ってくれるのだから恋人である今でも信じられない気持ちが大きい。
「はぁ……赤川くんだったらきっと僕よりずっといい点を取ってるんだろうな……」
考えれば考えるほど赤川と自分とでは釣り合わない気がして落ち込んでくる。だが、かといって赤川が他の誰かと付き合うのは想像したくもないのだから、何と狭量なのだろうと自己嫌悪に陥るのだった。
「どうしたの、袖山くん。浮かない顔をして。あんまり良くなかったのかい?」」
自分の席で縮まっている袖山に気付いたのだろう、赤川は心配そうにこちらを覗きこんできた。
実際、成績はそれほど悪くはない。事前に荒井と勉強した甲斐もあり数学は普段よりずっといい点だ。だが赤川と比べたらまだまだだろう。袖山はうつ向くと自分の手を強く握っていた。
「そんなに悪くなかったよ、普通……だけど、もっと頑張らないとな、って思ってさ」
「どうして? 悪くはなかったんだろう?」
「だって、赤川くんはもっと成績いいよね? やっぱりさ、恋人の僕が赤川くんの足を引っ張る訳にはいかないから、だからもっと頑張ろうって……」
「何言ってるんだよ、袖山くんは頑張ってるだろ? 俺はきみが無茶しないか、心配なくらいだよ。今回のテストは遅くまで頑張ったんだろ?」
「そうだけど、赤川くんとか荒井くんと比べれば全然だよ。僕は成績だって目立たないし、運動も得意じゃないし……取り柄らしい所なんてないから、せめてみんなに迷惑をかけないよう頑張ろうって思っているのに……」
口に出せば出すほど、自分は矮小な人間に思えどんどん自信がなくなってくる。自然と俯いてしまう袖山の頬に触れると、赤川は困った子供を諭すように優しい声で告げた。
「そんなこと気にすることないって。俺が選んだのは飾らず何でも頑張れる袖山くんなんだから、無理しすぎて倒れられたりしたらその方が悲しいだろ。だからいつもよりいい点とれたならそれを誇って、あんまり無茶はしないでくれよ」
そうして笑顔を向ける赤川をみて、袖山はなんだかくすぐったい気持ちになる。
そうだ、赤川は自分を選んでくれたのだからもっと自信をもたないと。自分だってべつに、成績がいいから赤川を好きになったのではない、赤川だから好きになったのだから。
「うん、ありがとう赤川くん。無理しないで僕のペースでがんばるね」
「それでいいよ。でも勉強なら俺だって、教えられるから……荒井くんだけじゃなく、俺も頼ってくれよな」
そう言いながら胸を叩いてウィンクする赤川に、袖山は笑顔で頷く。
今度のテスト前は二人で勉強しよう、きっと楽しいに違いない。
PR
COMMENT