インターネット字書きマンの落書き帳
黒沢に試しチョコを渡すタイプの山ガス(黒ガス・BL・ネタバレあり)
よい子のみんな、2月といえばバレンタインですね。
……バレンタインですね!
という訳で、バレンタインのネタを書きます。
仕方ないだろー、終わってから思いついたんだから!
今回は、5S時代の黒沢と山田ガスマスクが、付き合っているかいないか微妙なライン。
だけどお互いめっちゃ好意もってるようなお話を……します!
みんな、「俺が書いた日がバレンタイン」の心意気でいような♥
……バレンタインですね!
という訳で、バレンタインのネタを書きます。
仕方ないだろー、終わってから思いついたんだから!
今回は、5S時代の黒沢と山田ガスマスクが、付き合っているかいないか微妙なライン。
だけどお互いめっちゃ好意もってるようなお話を……します!
みんな、「俺が書いた日がバレンタイン」の心意気でいような♥
「たのしいチョコレート」
銀色のアルミカップに入ったチョコレートは、カラースプレーやアザランが乗せられている。
ハート型のカップに入れてあったり、ストロベリーチョコが入っていたり。見た目を可愛く飾っているが、湯煎したチョコを流し込んだだけの簡単な手作りだ。
元になったチョコレートも、手作り用のお徳用チョコレートだろう。
若干上手くいかなかったのか、いくつかのチョコは表面に油脂分が浮いていた。
「……なんだ、これは」
いつも皆が集まる5Sの作業部屋。
ガラステーブルの上に並んでいたのは、甘ったるい匂いのする玩具のようなチョコレートだ。
そういえば、小学校のころ、こんなチョコレートを手作りして保ってくる女子生徒がいたか。
黒沢ももらった記憶はあるが、果たしてあのチョコレートはどうしただろう……。
思い出に浸る黒沢を前に、山田は頬杖をついて笑ってた。
「これ、平成女児チョコ~。清水サンに教えてもらったんだよね」
「平成……なんだって?」
「だから、平成女児チョコ。平成時代に女児だった子が作ってたチョコの再現だよ。ほーら、見るからに安っぽくて、砂糖はジャリジャリしてそうで、油も分離して、頑張ったけどぜーんぜんおいしくなさそうでしょ。でも、味見したら悪くなかったから、良かったら食べてよね」
ニヤニヤ笑って並べられたチョコはケバケバしい色をしている。
きっと、山田の手作りなのだろう。
良かったら食べてといってニヤニヤ笑っているのは、黒沢が「安っぽい食べ物」が嫌いなのを知っているからだ。
――本当に、こいつは変わってない。
皮肉屋で理屈ばかり話すのは、自分に自信がないからだ。
だから誰かに愛されている。慕われていると思った時、つい嫌われるようなそぶりを見せる。 本当は、嫌ってなんかほしくない癖に――。
黒沢はトレイの上におかれた手作りチョコを吟味すると、形が崩れたストロベリーのチョコレートを手に取り、一つ口に入れる。
想像通り、安っぽい味だ。
ストロベリーのチョコはだいたい、カカオより香料のにおいが強く、それが駄菓子感を強める。
だが――。
「あ、それ僕が作った奴。こっちの綺麗にできてるのが、清水サンが作った奴で……」
やはり、形が歪なほうが山田のお手製か。
安っぽいから食べなくていい、みたいな顔をして出したくせに、食べてもらったら嬉しそうに笑う。
本当に素直じゃない奴だが……。
「そうか、それならおまえの作った分だけ、ラッピングしてくれるか? 家で少しずつ、大切に食べたいからな」
「え!? いいの? だって、安っぽいやつ、苦手だよね」
「おいおい、おまえはうちの稼ぎ頭だぞ? そのおまえが手作りしたんなら、そのへんの高級チョコレートよりよっぽど高いさ」
それに対して、素直に「苦労して作ったものだから、嬉しい」と言えない黒沢も大概だろう。
山田はトレイの上にあるチョコのなかでも特に綺麗なものを2,3個包むと。
「はい、黒沢サン。ハッピーバレンタイン」
頬を染めて、嬉しそうに笑って見せる。
恥ずかしそうにはにかむ姿はたまらなく愛しいから、黒沢は自然と唇を重ねていた。
――俺なら、何度でも試していい。
だからできることなら、俺以外にそんな顔も。こんな真似も、絶対にしないでくれ。
そんな、叶わない思いを胸に抱きながら。
銀色のアルミカップに入ったチョコレートは、カラースプレーやアザランが乗せられている。
ハート型のカップに入れてあったり、ストロベリーチョコが入っていたり。見た目を可愛く飾っているが、湯煎したチョコを流し込んだだけの簡単な手作りだ。
元になったチョコレートも、手作り用のお徳用チョコレートだろう。
若干上手くいかなかったのか、いくつかのチョコは表面に油脂分が浮いていた。
「……なんだ、これは」
いつも皆が集まる5Sの作業部屋。
ガラステーブルの上に並んでいたのは、甘ったるい匂いのする玩具のようなチョコレートだ。
そういえば、小学校のころ、こんなチョコレートを手作りして保ってくる女子生徒がいたか。
黒沢ももらった記憶はあるが、果たしてあのチョコレートはどうしただろう……。
思い出に浸る黒沢を前に、山田は頬杖をついて笑ってた。
「これ、平成女児チョコ~。清水サンに教えてもらったんだよね」
「平成……なんだって?」
「だから、平成女児チョコ。平成時代に女児だった子が作ってたチョコの再現だよ。ほーら、見るからに安っぽくて、砂糖はジャリジャリしてそうで、油も分離して、頑張ったけどぜーんぜんおいしくなさそうでしょ。でも、味見したら悪くなかったから、良かったら食べてよね」
ニヤニヤ笑って並べられたチョコはケバケバしい色をしている。
きっと、山田の手作りなのだろう。
良かったら食べてといってニヤニヤ笑っているのは、黒沢が「安っぽい食べ物」が嫌いなのを知っているからだ。
――本当に、こいつは変わってない。
皮肉屋で理屈ばかり話すのは、自分に自信がないからだ。
だから誰かに愛されている。慕われていると思った時、つい嫌われるようなそぶりを見せる。 本当は、嫌ってなんかほしくない癖に――。
黒沢はトレイの上におかれた手作りチョコを吟味すると、形が崩れたストロベリーのチョコレートを手に取り、一つ口に入れる。
想像通り、安っぽい味だ。
ストロベリーのチョコはだいたい、カカオより香料のにおいが強く、それが駄菓子感を強める。
だが――。
「あ、それ僕が作った奴。こっちの綺麗にできてるのが、清水サンが作った奴で……」
やはり、形が歪なほうが山田のお手製か。
安っぽいから食べなくていい、みたいな顔をして出したくせに、食べてもらったら嬉しそうに笑う。
本当に素直じゃない奴だが……。
「そうか、それならおまえの作った分だけ、ラッピングしてくれるか? 家で少しずつ、大切に食べたいからな」
「え!? いいの? だって、安っぽいやつ、苦手だよね」
「おいおい、おまえはうちの稼ぎ頭だぞ? そのおまえが手作りしたんなら、そのへんの高級チョコレートよりよっぽど高いさ」
それに対して、素直に「苦労して作ったものだから、嬉しい」と言えない黒沢も大概だろう。
山田はトレイの上にあるチョコのなかでも特に綺麗なものを2,3個包むと。
「はい、黒沢サン。ハッピーバレンタイン」
頬を染めて、嬉しそうに笑って見せる。
恥ずかしそうにはにかむ姿はたまらなく愛しいから、黒沢は自然と唇を重ねていた。
――俺なら、何度でも試していい。
だからできることなら、俺以外にそんな顔も。こんな真似も、絶対にしないでくれ。
そんな、叶わない思いを胸に抱きながら。
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