インターネット字書きマンの落書き帳
りひたとえりおと勘違いの話(BL)
どうも、時々思い立ったように利飛太×襟尾をかく民です。
今回は利飛太の家に泊まって起きた時利飛太から「準備しておいて」と言われ「準備!? 何のことだ……あぁ、そうかそういう事ねー」と勘違いするタイプの襟尾の話を書きました。
俺はーーーーーーーーーーーーーーーーーー!
なんか勘違いしてセクロスに前のめりになる受けがだーーーーーーーーーーいすきーーーーーー!
という訳で「二次創作は基本的にオレの大好き」などといふ思いとともに受け取ってください。
今回は利飛太の家に泊まって起きた時利飛太から「準備しておいて」と言われ「準備!? 何のことだ……あぁ、そうかそういう事ねー」と勘違いするタイプの襟尾の話を書きました。
俺はーーーーーーーーーーーーーーーーーー!
なんか勘違いしてセクロスに前のめりになる受けがだーーーーーーーーーーいすきーーーーーー!
という訳で「二次創作は基本的にオレの大好き」などといふ思いとともに受け取ってください。
『幸せの勘違い』
泥のように眠っていた襟尾を起こしたのは激しい電話の呼び出し音だった。
リンリンリンリンと耳障りに鳴り響く黒電話の音に急かされ寝ぼけ眼のまま受話器をとれば
「まだ寝ていたかい、エリオ」
なんて、利飛太の優しい声がする。
利飛太と身体の関係になってから半月ばかりが過ぎ、最近は仕事が終わると自宅ではなく利飛太の部屋に転がり込む日が増えていた。
その日も夜遅くまで仕事をした後疲れた身体を引きずりながら何とか利飛太の部屋にたどり着き、すぐさま眠ってしまったのだ。
せっかく恋人同士なのにセックスはおろかキスさえもしないで寝てしまうなど随分不義理だとは思うが職業柄何時間もぶっ通しで働き動き続けるのがざらにあるのだからしかたないと思いつつ、目が覚めた時にはすでに仕事のため自分の事務所に詰めたり調査に出向く利飛太を見送ることすら出来ないのはもどかしく思えた。
「あぁ、ごめんな。挨拶もろくにせずすぐに寝ちゃって……」
「気にしなくてもいいさ、疲れていたんだろう。僕の所に戻ってきてくれただけで充分だよ、ゆっくり休めたかい?」
「おかげさまで。まだ少し眠たいけど……」
「おっと、途中で起こしてしまったようだね。それは失礼した」
身体を見れば部屋着にはなっているので、かろうじて着替えることはできたようだ。
少し袖が大きいから利飛太のトレーナーだろう。
寝床だけではなく服まで勝手に着ている上、恋人らしい事など何一つ出来ていないというのに怒りもしない利飛太には頭があがらなかった。
「何かごめんな、いつも世話になってばかりで……」
せっかく恋人になったのだから、もっとふれ合いたい。
利飛太の甘い声でたっぷりと愛を囁かれたいとも思うし、彼に思う存分好きだという気持ちを伝えたい。
頭ではそう思っているのだが、絶え間なく続く凶悪犯罪の捜査と犯人の検挙に尽力している時は仕事のことで頭がいっぱいになりつい限界まで動いてしまう性分はどうしようもない。長期休みがとれればゆっくり二人で語らう時間がとれるのだろうが、休んでいる間にも事件がおこりいつ呼び出しが来るかわからない身ではそれも難しかった。
「気にしなくていいと言っただろう。僕だって同じ仕事をしていたんだ、君がどんな思いを抱いて職務についているかも、どれだけの激務に晒されているかもわかっているつもりさ。だからそんなに自分を責めないでくれ……あぁ、でも、今から帰るから準備だけはしておいてくれないか? 今日は休みだろう、30分くらいでそっちに戻れるはずだから……」
「えっ、休みだけど……準備って……」
「任せたよエリオ。それじゃぁ」
詳しい話を聞く前に電話は切れる。
「あと30分で準備って……そっ、そういうこと、だよなッ……」
襟尾は顔を真っ赤にすると、いそいそとシャワーの準備をする。
今から風呂を焚いていては30分で支度するのは間に合わないかもしれないが、シャワーなら充分間に合うはずだ。
否応なしに期待はふくらみ、身体は自然と熱くなっていった。
※※※
呼び鈴が鳴った後、ドアが開く。
「遅くなってすまないね、エリオ。いま帰ったよ」
ドアの向こうからは利飛太が普段と変わりない涼しい表情を向けていた。
何も変わっていないが、だからこそ愛おしい。襟尾はもうたまらなくなって彼の身体に飛びつくよう抱きついていた。
「リヒタ、おかえりっ……会いたかった……」
「おっと! 今日は随分と情熱的だね。そういうキミも嫌いではないけど……」
利飛太は襟尾を抱き留めるとそのまま唇を交わす。
初めてあった時は華奢だった襟尾の身体も今はすっかり男の身体だ。服の上からでも豊かな筋肉が感じられる。 まだ利飛太が警察官だった頃は剣道で何度も襟尾を打ち負かしたがきっと今は勝てないだろう。ぼんやりとそんな事を考えている利飛太の耳に、思いがけぬ言葉が飛び込んできた。
「あ、あのなっ、利飛太。ちゃんと準備しておいたから……オレ、すぐにでも抱いてもらっていいからな」
確かに襟尾は激務が続き恋仲になってからも激しく抱いたりしていないが、まさか襟尾から率先して誘ってくるとは思ってもみなかった。
いや、だが何故こんなにも乗り気なのだろう。少し考え、利飛太は30分ほど前に自分がした電話のことを思い出した。
「あぁ、そうか。さてはキミ、テーブルの上に置いたメモに気付いていなかったね」
「メモ……そんなものあったっけ?」
襟尾は利飛太に促されテーブルにおかれたメモ書きへ目をやる。
そこには『おはようエリオ 今夜はカレーライスにするから起きたら野菜の下ごしらえをしてくれないか? 面倒だと思うけど頼んだよ』と几帳面な字で書かれていた。
つまり利飛太が言う「準備」とはカレーの準備をしておいてほしい、という事だったのだ。
「えぇ……ご、ごめんな、オレ全然気付かなくて……え、じゃぁあの電話……何だよそれ、めちゃくちゃ恥ずかしいな……」
真っ赤にして顔をおさえる襟尾の身体を利飛太は優しく抱きしめる。
「まぁいいさ、食事は後でもいい。キミさえ良ければだけど……するかい?」
「う、うぅ……ありがと……リヒタ……」
利飛太が額に口づけをすれば、こちらも赤くなるほどの熱が唇から伝わる。
食事は後回しになるが、きっと今日はそのほうが良いのだろう。
泥のように眠っていた襟尾を起こしたのは激しい電話の呼び出し音だった。
リンリンリンリンと耳障りに鳴り響く黒電話の音に急かされ寝ぼけ眼のまま受話器をとれば
「まだ寝ていたかい、エリオ」
なんて、利飛太の優しい声がする。
利飛太と身体の関係になってから半月ばかりが過ぎ、最近は仕事が終わると自宅ではなく利飛太の部屋に転がり込む日が増えていた。
その日も夜遅くまで仕事をした後疲れた身体を引きずりながら何とか利飛太の部屋にたどり着き、すぐさま眠ってしまったのだ。
せっかく恋人同士なのにセックスはおろかキスさえもしないで寝てしまうなど随分不義理だとは思うが職業柄何時間もぶっ通しで働き動き続けるのがざらにあるのだからしかたないと思いつつ、目が覚めた時にはすでに仕事のため自分の事務所に詰めたり調査に出向く利飛太を見送ることすら出来ないのはもどかしく思えた。
「あぁ、ごめんな。挨拶もろくにせずすぐに寝ちゃって……」
「気にしなくてもいいさ、疲れていたんだろう。僕の所に戻ってきてくれただけで充分だよ、ゆっくり休めたかい?」
「おかげさまで。まだ少し眠たいけど……」
「おっと、途中で起こしてしまったようだね。それは失礼した」
身体を見れば部屋着にはなっているので、かろうじて着替えることはできたようだ。
少し袖が大きいから利飛太のトレーナーだろう。
寝床だけではなく服まで勝手に着ている上、恋人らしい事など何一つ出来ていないというのに怒りもしない利飛太には頭があがらなかった。
「何かごめんな、いつも世話になってばかりで……」
せっかく恋人になったのだから、もっとふれ合いたい。
利飛太の甘い声でたっぷりと愛を囁かれたいとも思うし、彼に思う存分好きだという気持ちを伝えたい。
頭ではそう思っているのだが、絶え間なく続く凶悪犯罪の捜査と犯人の検挙に尽力している時は仕事のことで頭がいっぱいになりつい限界まで動いてしまう性分はどうしようもない。長期休みがとれればゆっくり二人で語らう時間がとれるのだろうが、休んでいる間にも事件がおこりいつ呼び出しが来るかわからない身ではそれも難しかった。
「気にしなくていいと言っただろう。僕だって同じ仕事をしていたんだ、君がどんな思いを抱いて職務についているかも、どれだけの激務に晒されているかもわかっているつもりさ。だからそんなに自分を責めないでくれ……あぁ、でも、今から帰るから準備だけはしておいてくれないか? 今日は休みだろう、30分くらいでそっちに戻れるはずだから……」
「えっ、休みだけど……準備って……」
「任せたよエリオ。それじゃぁ」
詳しい話を聞く前に電話は切れる。
「あと30分で準備って……そっ、そういうこと、だよなッ……」
襟尾は顔を真っ赤にすると、いそいそとシャワーの準備をする。
今から風呂を焚いていては30分で支度するのは間に合わないかもしれないが、シャワーなら充分間に合うはずだ。
否応なしに期待はふくらみ、身体は自然と熱くなっていった。
※※※
呼び鈴が鳴った後、ドアが開く。
「遅くなってすまないね、エリオ。いま帰ったよ」
ドアの向こうからは利飛太が普段と変わりない涼しい表情を向けていた。
何も変わっていないが、だからこそ愛おしい。襟尾はもうたまらなくなって彼の身体に飛びつくよう抱きついていた。
「リヒタ、おかえりっ……会いたかった……」
「おっと! 今日は随分と情熱的だね。そういうキミも嫌いではないけど……」
利飛太は襟尾を抱き留めるとそのまま唇を交わす。
初めてあった時は華奢だった襟尾の身体も今はすっかり男の身体だ。服の上からでも豊かな筋肉が感じられる。 まだ利飛太が警察官だった頃は剣道で何度も襟尾を打ち負かしたがきっと今は勝てないだろう。ぼんやりとそんな事を考えている利飛太の耳に、思いがけぬ言葉が飛び込んできた。
「あ、あのなっ、利飛太。ちゃんと準備しておいたから……オレ、すぐにでも抱いてもらっていいからな」
確かに襟尾は激務が続き恋仲になってからも激しく抱いたりしていないが、まさか襟尾から率先して誘ってくるとは思ってもみなかった。
いや、だが何故こんなにも乗り気なのだろう。少し考え、利飛太は30分ほど前に自分がした電話のことを思い出した。
「あぁ、そうか。さてはキミ、テーブルの上に置いたメモに気付いていなかったね」
「メモ……そんなものあったっけ?」
襟尾は利飛太に促されテーブルにおかれたメモ書きへ目をやる。
そこには『おはようエリオ 今夜はカレーライスにするから起きたら野菜の下ごしらえをしてくれないか? 面倒だと思うけど頼んだよ』と几帳面な字で書かれていた。
つまり利飛太が言う「準備」とはカレーの準備をしておいてほしい、という事だったのだ。
「えぇ……ご、ごめんな、オレ全然気付かなくて……え、じゃぁあの電話……何だよそれ、めちゃくちゃ恥ずかしいな……」
真っ赤にして顔をおさえる襟尾の身体を利飛太は優しく抱きしめる。
「まぁいいさ、食事は後でもいい。キミさえ良ければだけど……するかい?」
「う、うぅ……ありがと……リヒタ……」
利飛太が額に口づけをすれば、こちらも赤くなるほどの熱が唇から伝わる。
食事は後回しになるが、きっと今日はそのほうが良いのだろう。
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