インターネット字書きマンの落書き帳
おそとデートへ行く新堂×荒井のはなし(BL)
平和な世界線で付き合ってる新堂×荒井の話をします。
挨拶と自己紹介を一気にすますスタイル、今年も続けていきたいよね。
今回は、デートで出かけようぜ! って新堂から言われたけど新堂のお外デートはスポーツだから、自分の体力だとついていけないんだよな~なんて思っていたら予想外な場所が目的地だったから嬉しい荒井の話を……します。
新堂×荒井のこと好きかい?
今日から好きになろうぜ!
挨拶と自己紹介を一気にすますスタイル、今年も続けていきたいよね。
今回は、デートで出かけようぜ! って新堂から言われたけど新堂のお外デートはスポーツだから、自分の体力だとついていけないんだよな~なんて思っていたら予想外な場所が目的地だったから嬉しい荒井の話を……します。
新堂×荒井のこと好きかい?
今日から好きになろうぜ!
『外に出よ』
「荒井、明日は外に出かけようぜ、バイク出すから準備しておけよ」
前日、新堂からそう告げられた時は当然嬉しかったが僅かだが億劫な気持ちを抱いたのも事実だった。 新堂が外に行くといえば身体を動かす場所に行く事が多かったからだ。
荒井も別段、身体を動かすのは嫌いではないのだが新堂の運動量と比べれば随分と劣っているのが正直な感想だ。精一杯プレイしても新堂にとっては準備運動にもならないうちにこちらの体力が尽きているだろう。
新堂はそれでも楽しそうにしてくれてはいるが、物足りないと思っているに違いない。一緒にいるのは楽しいが、自分の至らなさで新堂にガマンをさせている気がして申し訳なくなるからだ。
とはいえ、新堂が外に出かけようという事に足して意見はない。元々新堂は普段から荒井のペースにかなり会わせてくれているのだから。
そう思い翌日待ち合わせ場所へ向かうと、先にバイクで到着していた新堂は荒井にヘルメットを渡すと彼をバイクの後ろに乗せ行き先も言わずに走り出す。
「ところで今日は何処に行く予定なんですか?」
荒井が行き先を聞けたのはしばらくバイクをはしらせた後、信号待ちをしている最中でだった。
「あれ、俺言ってなかったっけ……美術館だよ」
「美術館……?」
予想してなかった行き先に荒井は戸惑う。新堂が外に出た時は公園や広場のような身体を動かせる場所に行くのが通例だったからだ。
「そうだ、今のうちにチケット渡しておくな」
新堂はポーチを漁ると少しシワになったチケットを差し出す。美術館の特別展示は西洋美術・キュビズムと美の展開と書かれている。荒井が行きたいと言ったことはあるが、それを覚えていたのだろう。
「い、いいんですか。新堂さん、こういうの興味ありましたっけ」
「何だよ、興味のない展示会見に行っちゃいけないのか?」
「そういう訳じゃありませんけど……」
想像していなかった展開に戸惑う荒井の頭を撫でると、新堂は笑う。
「心配しなくても、美術館ではちゃんと大人しく見てるって。特別展なら俺みたいに何もわかんない奴がいっても大丈夫なようにしてあるもんだろうし、分からねぇなら分からねぇなりにやってるから、しっかり楽しんでけよ」
「い、いいんですか……本当に……」
「当たり前だっての、お前を喜ばせたくてやってんだぜ、こっちは」
ヘルメットの下から八重歯がのぞく姿を見ていれば、信号が変わりバイクは再び走り出した。
ありがとうと言いそびれてしまった。喜びと感謝で胸がいっぱいになり言葉がうまく出てこなかったのだ。まったく、捻くれて育ってしまったからいざという時喜びを口にするのが上手くなくて焦れったくなる。
だが、次の信号で止まったらちゃんと言おう。信号でとまれなくても美術館についたら、あるいは途中で休憩する時に、ちゃんと嬉しいと伝えよう。一緒に行ってくれて良かったとも、自分が好きなものを一緒に見られて幸運だとも。
様々な思いを胸に抱いて、荒井は新堂の身体にしがみつく。
後部座席からでも、彼の温かさが広がっていくような気がした。
「荒井、明日は外に出かけようぜ、バイク出すから準備しておけよ」
前日、新堂からそう告げられた時は当然嬉しかったが僅かだが億劫な気持ちを抱いたのも事実だった。 新堂が外に行くといえば身体を動かす場所に行く事が多かったからだ。
荒井も別段、身体を動かすのは嫌いではないのだが新堂の運動量と比べれば随分と劣っているのが正直な感想だ。精一杯プレイしても新堂にとっては準備運動にもならないうちにこちらの体力が尽きているだろう。
新堂はそれでも楽しそうにしてくれてはいるが、物足りないと思っているに違いない。一緒にいるのは楽しいが、自分の至らなさで新堂にガマンをさせている気がして申し訳なくなるからだ。
とはいえ、新堂が外に出かけようという事に足して意見はない。元々新堂は普段から荒井のペースにかなり会わせてくれているのだから。
そう思い翌日待ち合わせ場所へ向かうと、先にバイクで到着していた新堂は荒井にヘルメットを渡すと彼をバイクの後ろに乗せ行き先も言わずに走り出す。
「ところで今日は何処に行く予定なんですか?」
荒井が行き先を聞けたのはしばらくバイクをはしらせた後、信号待ちをしている最中でだった。
「あれ、俺言ってなかったっけ……美術館だよ」
「美術館……?」
予想してなかった行き先に荒井は戸惑う。新堂が外に出た時は公園や広場のような身体を動かせる場所に行くのが通例だったからだ。
「そうだ、今のうちにチケット渡しておくな」
新堂はポーチを漁ると少しシワになったチケットを差し出す。美術館の特別展示は西洋美術・キュビズムと美の展開と書かれている。荒井が行きたいと言ったことはあるが、それを覚えていたのだろう。
「い、いいんですか。新堂さん、こういうの興味ありましたっけ」
「何だよ、興味のない展示会見に行っちゃいけないのか?」
「そういう訳じゃありませんけど……」
想像していなかった展開に戸惑う荒井の頭を撫でると、新堂は笑う。
「心配しなくても、美術館ではちゃんと大人しく見てるって。特別展なら俺みたいに何もわかんない奴がいっても大丈夫なようにしてあるもんだろうし、分からねぇなら分からねぇなりにやってるから、しっかり楽しんでけよ」
「い、いいんですか……本当に……」
「当たり前だっての、お前を喜ばせたくてやってんだぜ、こっちは」
ヘルメットの下から八重歯がのぞく姿を見ていれば、信号が変わりバイクは再び走り出した。
ありがとうと言いそびれてしまった。喜びと感謝で胸がいっぱいになり言葉がうまく出てこなかったのだ。まったく、捻くれて育ってしまったからいざという時喜びを口にするのが上手くなくて焦れったくなる。
だが、次の信号で止まったらちゃんと言おう。信号でとまれなくても美術館についたら、あるいは途中で休憩する時に、ちゃんと嬉しいと伝えよう。一緒に行ってくれて良かったとも、自分が好きなものを一緒に見られて幸運だとも。
様々な思いを胸に抱いて、荒井は新堂の身体にしがみつく。
後部座席からでも、彼の温かさが広がっていくような気がした。
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