インターネット字書きマンの落書き帳
ヨハイムがすけべなことをしている話(BL)
リンバス・カンパニーで遊んでいる人です。(自己紹介)
シーズン4からはじめて、ずっと遅れながらイベントを見ていた俺ですが!
ついに、7.5章はリアタイ叶いました。
やっと時代に追いついたのです!
というワケで、記念にヨハン×ホーエンハイムのBLを書きました。
記念なので見ていってください。
すけべなことしているゾ♥
愉しんでいけ♥
シーズン4からはじめて、ずっと遅れながらイベントを見ていた俺ですが!
ついに、7.5章はリアタイ叶いました。
やっと時代に追いついたのです!
というワケで、記念にヨハン×ホーエンハイムのBLを書きました。
記念なので見ていってください。
すけべなことしているゾ♥
愉しんでいけ♥
『研究者の本懐』
ぎしぎしと椅子が軋む音だけが室内に響く。
ロボトミー・コーポレーションでも優れた研究員にしか与えられない個人の研究室に、二つの影が重なっていた。
「幻想体は……観察……を……」
目の前にいる男は、手にした書類を淡々と読み上げる。聞かなければいけない、重要な報告だ。
ロボトミー・コーポレーションで観察対象となる幻想体が起こす災害に道理はない。 おおよそ自然の摂理とは無関係な、理屈の通らない現象をも当然のように起こし、人の命を蹂躙していくのだから、扱いを間違えば部下である職員たちの命は当然のこと、自分の命だって危うい。
職員たちが命がけで観察してきた対象の報告は、一言一句聞き漏らさないようにするのが研究員である自分の役目なのだ。
そんな思いとは裏腹に、頭の中がぼやけていく。
ホーエンハイムの思考を蝕み、現状を見据える力さえ奪っていったのは、目の前にいる男だった。
男の身体は今、ホーエンハイムの尻をこじ開け楔のように激しく身体を穿つ。
聞かなければ、自分にはその責任がある。
記憶し、記録しなければ。それを怠れば、助かる命さえ失われる。
いくら決意を強めても、男が身体を突き上げるだけで言葉は彼方に消えていった。
「聞こえてますか、ホーエンハイムさん」
書類を手にしたまま、男はホーエンハイムの頬を撫で悪戯っぽく笑う。
そういえば、初めてこの男を認識した時から、この男はどこか信用ならない笑みを浮かべていたか。
あぁ、厭だ。厭だ。
この男は何も、思い通りにならない。
こちらの退屈を見据えて話かけ、こちらの思いを見透かすように身体に触れ、思慕を翻弄するかのように言葉を投げる。
だが、何も自分の思い通りにはしてくれないのだ。
今だってそうだ。
ホーエンハイムは、彼とここまでするつもりはなかった。
ただ、彼が自分の右腕として、隣に寄り添ってくれるだけで充分すぎるほど楽しかったし、退屈さと空虚さを埋める役に立ってくれていた。
それなのに、男は自分に言い寄って、心の隙に入り込むよう慰め、ホーエンハイムの唇も身体もいとも容易く奪っていったのだ。
「ホーエンハイムさん、だらしないですね。口から涎が出てますよ。ほら、しっかりしてください、主任研究員なんでしょう?」
バカ言うな、誰のせいだと思っているのだ。
文句の一つも言いたいが、ホーエンハイムが口を開こうとするたび男は身体を突き上げる。
「あっ……はぁっ……!」
のけぞる身体を、男は片手で支えた。
「き、貴様……や、めろ。報告中に、こんな真似をされたら……」
快楽に飲まれそうな所をすんでのところで踏みとどまり、ホーエンハイムは憎々しげに男を見る。男は相変わらず涼しい顔で、ホーエンハイムを見つめていた。
「だって、あなたと二人になれる時間なんてこの時くらいしかないでしょう。それに、やめろと言うわりに、すごい締め付けですよ。本当は、こういう所でするほうが好きなんじゃないですか?」
ホーエンハイムは唇を噛みしめる。
違う、そうじゃない。そう言おうと思ったが、すぐに無駄だと気付いたからだ。
男は裏路地で育ったため、理屈ではなく直感で動く。
そしてその直感は常に物事の本質を捕らえているのだ。
ホーエンハイムがいくら理論で武装しても、この男はたやすくそれを突き破る。
内に秘めた欲望。それは暴食ともいえる色欲であり、この男に対する嫉妬であり、この男は自分のために何でもするという傲慢であり、この男を求めているのに自分からは決してそれを告げる事ができない怠惰さでもあった。
「心配しなくても、資料はちゃんと置いていきますよ。貴方なら、俺の口から直接聞かなくても読めばすぐわかります。だから、今は部下の報告を聞く体で、愉しんでください」
ホーエンハイムの身体を支える男の手が、幾分か熱くなる。
快楽の濁流に飲まれ意識を手放す最中、ホーエンハイムはぼんやりと不安を抱くのだ。
「わ、たしは……ヨハン、私は……」
この男は、自分の思い通りにはしてくれない。
「私は、キミと一緒にありたい。キミがここを出て行くのなら私もここを出ていくし、キミがここで生き続ける限り、私もここで生き続けたい。私は……」
言葉は全て、きちんと声にはならなかっただろう。
だがヨハンなら、すべての意味を理解した上で、自分を包み込んでくれるのはわかっていた。
「……心配しなくても、俺はずっと貴方の右腕ですよ。ちゃんと右腕としての役割を果たすつもりですから」
彼は淡い笑顔を見せると、ホーエンハイムと唇を重ねる。
あぁ、わかっている。
彼はそういう男だ。
ホーエンハイムの理解者であり、だからこそ最も受け入れがたい行動も平気ですることができる男だ。
ヨハンという男はきっと最後の時も、自分の望むことは一つだってしてくれないのだろう。
不安を抱きながら、不安を募らす男に抱かれる。
いずれ別たれる時が来るのなら、せめて記憶しよう。
研究者ができることは、つまるところその程度のことなのだ。
ぎしぎしと椅子が軋む音だけが室内に響く。
ロボトミー・コーポレーションでも優れた研究員にしか与えられない個人の研究室に、二つの影が重なっていた。
「幻想体は……観察……を……」
目の前にいる男は、手にした書類を淡々と読み上げる。聞かなければいけない、重要な報告だ。
ロボトミー・コーポレーションで観察対象となる幻想体が起こす災害に道理はない。 おおよそ自然の摂理とは無関係な、理屈の通らない現象をも当然のように起こし、人の命を蹂躙していくのだから、扱いを間違えば部下である職員たちの命は当然のこと、自分の命だって危うい。
職員たちが命がけで観察してきた対象の報告は、一言一句聞き漏らさないようにするのが研究員である自分の役目なのだ。
そんな思いとは裏腹に、頭の中がぼやけていく。
ホーエンハイムの思考を蝕み、現状を見据える力さえ奪っていったのは、目の前にいる男だった。
男の身体は今、ホーエンハイムの尻をこじ開け楔のように激しく身体を穿つ。
聞かなければ、自分にはその責任がある。
記憶し、記録しなければ。それを怠れば、助かる命さえ失われる。
いくら決意を強めても、男が身体を突き上げるだけで言葉は彼方に消えていった。
「聞こえてますか、ホーエンハイムさん」
書類を手にしたまま、男はホーエンハイムの頬を撫で悪戯っぽく笑う。
そういえば、初めてこの男を認識した時から、この男はどこか信用ならない笑みを浮かべていたか。
あぁ、厭だ。厭だ。
この男は何も、思い通りにならない。
こちらの退屈を見据えて話かけ、こちらの思いを見透かすように身体に触れ、思慕を翻弄するかのように言葉を投げる。
だが、何も自分の思い通りにはしてくれないのだ。
今だってそうだ。
ホーエンハイムは、彼とここまでするつもりはなかった。
ただ、彼が自分の右腕として、隣に寄り添ってくれるだけで充分すぎるほど楽しかったし、退屈さと空虚さを埋める役に立ってくれていた。
それなのに、男は自分に言い寄って、心の隙に入り込むよう慰め、ホーエンハイムの唇も身体もいとも容易く奪っていったのだ。
「ホーエンハイムさん、だらしないですね。口から涎が出てますよ。ほら、しっかりしてください、主任研究員なんでしょう?」
バカ言うな、誰のせいだと思っているのだ。
文句の一つも言いたいが、ホーエンハイムが口を開こうとするたび男は身体を突き上げる。
「あっ……はぁっ……!」
のけぞる身体を、男は片手で支えた。
「き、貴様……や、めろ。報告中に、こんな真似をされたら……」
快楽に飲まれそうな所をすんでのところで踏みとどまり、ホーエンハイムは憎々しげに男を見る。男は相変わらず涼しい顔で、ホーエンハイムを見つめていた。
「だって、あなたと二人になれる時間なんてこの時くらいしかないでしょう。それに、やめろと言うわりに、すごい締め付けですよ。本当は、こういう所でするほうが好きなんじゃないですか?」
ホーエンハイムは唇を噛みしめる。
違う、そうじゃない。そう言おうと思ったが、すぐに無駄だと気付いたからだ。
男は裏路地で育ったため、理屈ではなく直感で動く。
そしてその直感は常に物事の本質を捕らえているのだ。
ホーエンハイムがいくら理論で武装しても、この男はたやすくそれを突き破る。
内に秘めた欲望。それは暴食ともいえる色欲であり、この男に対する嫉妬であり、この男は自分のために何でもするという傲慢であり、この男を求めているのに自分からは決してそれを告げる事ができない怠惰さでもあった。
「心配しなくても、資料はちゃんと置いていきますよ。貴方なら、俺の口から直接聞かなくても読めばすぐわかります。だから、今は部下の報告を聞く体で、愉しんでください」
ホーエンハイムの身体を支える男の手が、幾分か熱くなる。
快楽の濁流に飲まれ意識を手放す最中、ホーエンハイムはぼんやりと不安を抱くのだ。
「わ、たしは……ヨハン、私は……」
この男は、自分の思い通りにはしてくれない。
「私は、キミと一緒にありたい。キミがここを出て行くのなら私もここを出ていくし、キミがここで生き続ける限り、私もここで生き続けたい。私は……」
言葉は全て、きちんと声にはならなかっただろう。
だがヨハンなら、すべての意味を理解した上で、自分を包み込んでくれるのはわかっていた。
「……心配しなくても、俺はずっと貴方の右腕ですよ。ちゃんと右腕としての役割を果たすつもりですから」
彼は淡い笑顔を見せると、ホーエンハイムと唇を重ねる。
あぁ、わかっている。
彼はそういう男だ。
ホーエンハイムの理解者であり、だからこそ最も受け入れがたい行動も平気ですることができる男だ。
ヨハンという男はきっと最後の時も、自分の望むことは一つだってしてくれないのだろう。
不安を抱きながら、不安を募らす男に抱かれる。
いずれ別たれる時が来るのなら、せめて記憶しよう。
研究者ができることは、つまるところその程度のことなのだ。
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