インターネット字書きマンの落書き帳
リヒタとえりおとここにはいないボス(りひえり・BL)
付き合っている利飛太×襟尾という概念の話です。(挨拶を兼ねた幻覚の説明)
何かちょっとの間違いで利飛太に抱かれてしまったら「もう利飛太かっこいい辛い」みたいになってしまうグチャグチャの襟尾と、襟尾のこと可愛くて仕方ないし絶対に離したくないと思っているクソデカ感情の利飛太が出ます。
今回は、自分がボスに対して恋心を抱いたらとたんのボスに転がるんだぜ!
ってのを全然気付いてない襟尾に「もしボスが好きっていったらどうする?」なんて聞いてみる襟尾の話ですよ。
襟尾はまだ津詰への気持ちが恋心だと思ってないけど、利飛太はバリバリに「最強の敵になるだろうね」って認識している感じです。
俺は全体的に手癖でスパダリを盛る傾向にあるんですが、利飛太にもいっぱいスパダリを盛ってしまっていないか、少し心配です。
オラ、カロリーの高いスパダリを食えよ!
何かちょっとの間違いで利飛太に抱かれてしまったら「もう利飛太かっこいい辛い」みたいになってしまうグチャグチャの襟尾と、襟尾のこと可愛くて仕方ないし絶対に離したくないと思っているクソデカ感情の利飛太が出ます。
今回は、自分がボスに対して恋心を抱いたらとたんのボスに転がるんだぜ!
ってのを全然気付いてない襟尾に「もしボスが好きっていったらどうする?」なんて聞いてみる襟尾の話ですよ。
襟尾はまだ津詰への気持ちが恋心だと思ってないけど、利飛太はバリバリに「最強の敵になるだろうね」って認識している感じです。
俺は全体的に手癖でスパダリを盛る傾向にあるんですが、利飛太にもいっぱいスパダリを盛ってしまっていないか、少し心配です。
オラ、カロリーの高いスパダリを食えよ!
『羽を休めに来るのなら、そのための枝でいい』
「えぇっ、もしボスに告白されたらどうするのかって?」
利飛太からの唐突に投げかけられた質問に、襟尾は驚いた顔をした後裸のままベッドであぐらをかくと腕を組んで考え始めた。
利飛太が襟尾と身体の関係をもつようになってもう半年は過ぎただろう。
その間、襟尾はずっと利飛太の恋人として過ごしてくれたし、休日はできるだけ一緒に過ごせるようにと襟尾の家まで押しかけてくるようにもなっている。
自分ばかりが襟尾に対してあれこれ世話を焼いてしまわないか心配していたが、実際は襟尾が人目もはばからず嫉妬してみせるものだからこちらが冷や冷やするくらいだ。
襟尾が心から利飛太を愛してくれているのは恥ずかしい程に伝わっていた。
だが、同時に利飛太は気付いていており気にしていた事がある。
それが襟尾は上司である津詰徹生の事だった。
襟尾は津詰に憧れ彼を慕って警察官になったと言っており、「津詰のような刑事になりたい」もはや襟尾の口癖になっている程だ。
襟尾が津詰に抱いている感情は敬愛に近いものだろう。実際に本人の接し方を見れば、二人が仲の良い上司と部下であり、傍目からすると親子のような身近さかあるいは年上だが気の置けない親戚とじゃれ合うような関係に見える。
襟尾自身も、津詰に抱いている感情はただの仲間よりは近く、家族や親類よりは遠慮がちといった所だろう。
だが利飛太から見ても襟尾の敬愛はとても危うく思えていた。
もし何かのきっかけで襟尾が自分の感情をただの敬愛や親愛ではなく恋慕だと気付いた時、きっと彼はその思い全てを受け入れて飲み込んで、津詰という男を愛するだろう。
そう、考えていたからだ。
今のところ、津詰は襟尾との距離感を上司と部下のままに見える。他の同僚たちからしてもやたらと距離を詰めてくる困った部下で津詰は大変そうだくらいの認識でいるようだ。
襟尾は今、利飛太に心を繋がれている。この状態であれば何かのきっかけで襟尾が自分の思いこそが恋心であると気づき、津詰への愛を自覚しても一気に津詰を押し倒し全てをなげうってでも求める程の情熱的な行動には出ないだろうと、利飛太は踏んでいた。
これは、襟尾が誠実な男であり恋人である利飛太がいるというのに他の相手と付き合うのは不義理だと思うタイプだということや、二股などするならその前にきちんとスジを通しておきたいといった正義感をもつタイプだというのも大きいだろう。
それでもずっと襟尾を見てきた利飛太は漠然と予感していた。
襟尾が津詰に抱く羨望は限りなく恋に近い感情だ。ふとした瞬間に性欲と結びついたとしても襟尾の性格であれば「自分は津詰が好きだ、あんなに魅力的だから仕方ない」といたってポジティブに、悩む事なくその恋心を受け入れてしまうのだろう。
その後は部下として、そして津詰に恋心を抱く一人の男として津詰と接し積極的なアプローチもするはずだ。
津詰は随分と身持ちの堅い性格だと聞く。
妻や娘に対して今でも強い愛情が残っているあたり簡単には間違いなどおこりそうもないのだが、その点でいえば利飛太だって襟尾とこのような仲になるとは思ってもいなかった事だ。
世の中何が起こるかわからないという事実を身をもって体験している事もあり、ゼロではない可能性ならおこる事もあると考えた方がいいのだろう。
襟尾が疲れている時や仕事の最中打ちひしがれて心が弱った時など、津詰から受けた優しさが積み重なって肥大し、恋心が弾ける事もあるだろう。襟尾ならその勢いのまま愛を告げる事を躊躇いもしないに違いない。
疲労で判断力が鈍っている津詰を強引に押し倒し愛を囁けば、いかに強固な意志を持つ男でも絆されてしまう可能性だって否定できないのだ。
そんな心配ばかりが募らせてしまうのは、利飛太が少し過保護で心配性すぎる側面があるというのも大きいだろう。
利飛太にとって襟尾は青空の下歌い騒ぐ愛らしくも愛おしい小鳥のような存在なのだ。
年かさの男だというのに未だ少年のようなあどけなさを残す顔をしているというのに身体はしっかり雄の姿をした襟尾が無邪気な性格で寄り添い豊満な身体をもって誘ったのなら例え気のない相手でも手を出しかねないのではないかという心配もある。
しかも襟尾の場合、無意識に相手と距離感をつめ信頼した相手の前でならどこまでも無防備になれるから心配は尽きない。
襟尾を意識していなかった相手でも距離をつめられ親しげに話しかける日々を繰り返していれば段々と「襟尾は自分のことが好きなのかもしれない」と思わせるような所がある。
意識してなかった相手にでさえそのような魔性を発揮するのだ。
普段彼の近くで仕事をしている津詰がその魅力に気付いていないはずもない。
もし、津詰が襟尾の思いに答えたとしたら、襟尾は自分の人生すべてを津詰に差し出そうとするだろう。
津詰と襟尾の間にあるのは単純な絆ではなく、運命に近いものだろうと利飛太は思っていた。
「えー、ボスがオレどうこうする、ってのは無いと思うけどなぁ。最近は身体が辛いって言ってたし捜査だけでもヘトヘトなんだぜ。とてもオレに構ってる暇なんてないと思うけど」
「世の中何があるかわからないだろう? 実際、僕だってキミとこう……なるとは思っていなかった訳だし」
「それは……うん、そうだよなぁ……」
「だからもし、という時の話をしておこうと思ってね。それでもしそうなったら君はどうするんだい?」
利飛太は襟尾の傍らへと腰掛けると静かに目を閉じ、言い含めるような優しい口調になる。
「わかってるさ、キミにとっては津詰警部は憧れであると同時に諦められない存在だ。もし津詰警部がキミに愛を囁いたら、きっと抗えないだろう」
「えぇ、そんなこと……いや、どうだろうな……考えた事なかったけど、確かに自信ないかも……」
「仕方ないよ、キミにとってそれだけ大きい存在だということだから。その上でもう一度聞こうか。津詰刑事に告白されたら、キミはどうする?」
襟尾は腕を組み再び考えると、ばつの悪そうな表情を利飛太へと向けた。
「あのさ、もしそうなったら、ボスと利飛太、両方……一緒にってのはダメ? 流石にダメかな」
そして臆面も無くそんな提案をする。
どこまで本気なのかは測りかねる所だが、それでも利飛太は安心していた。
少なくとも、例え津詰に「愛している」といわれてもすぐさま利飛太と関係を断つような事はなければ利飛太に隠して事を及ぼうとはしないという事だろう。
それが知れただけでも、充分すぎるほどだった。
「そうだね……キミのボスに聞いてみようか。キミのボスさえOKなら、僕はそれでも構わないよ」
「えぇっ。ぼ、ボスのOKか……うーん、絶対無理そうだよなァ……って、リヒタはそれでいいのかよ。それって、オレがボスのところに行っても許す、みたいなことだろ」
「当然だろう? そもそも仕事の時はキミ、僕の事なんて考えてないんじゃないかい」
「いやいやいや、そんなこと無いって。たしかに、仕事には集中してるけど……」
「考えてくれてなくても別にいいんだよ、キミは皆を守る正義の警察官だからね。恋にうつつを抜かし仕事がおろそかになる、というほうが困りものだ。仕事に取り組み、休みの間に少し思い出してくれている。それだけで僕は贅沢すぎるくらいだしね。だけど……」
と、そこで利飛太は襟尾の頬へ触れると静かに顔を近づける。
甘い吐息が肌に触れ襟尾の肌をくすぐるからか、彼は自然と目を閉じる。その顔を見て、利飛太もまたそこにあるのが当然といった様子で襟尾と唇を重ねた。
「……だけど、僕のところに来ている時は僕のことしか考えられないくらいにするつもりだから、そこは覚悟しておいてくれよ、エリオ」
唇を放せば、唾液が名残惜しそうに糸を引く。襟尾は暫く呆けたような顔をしキスの余韻に浸ったあと。
「わっ、わかってる。わかってるって……」
どこか呆けたように返事をしながら自然と利飛太へ抱きついていた。
抱きしめ返した身体はすでに一度抱いた後だというのに随分と熱を帯びている。
「わかってるから、今日はもっとおまえの事いっぱい考えさせてくれるよな。オレ、もっと頭がおかしくなるくらい、オマエの事ばっかり考えていたいってのかな……まだ、ちょっと物足りないから。ダメか?」
「仕方ないな……後悔させるつもりはないが、無理はしないでくれよ?」
「大丈夫だって、そのためだけじゃないけど、ちゃんと鍛えているもんなっ」
襟尾はベッドに横たわると両手を広げ
「だから、来てくれるよな。リヒタ」
なんて、甘えた声を出されたらどうして耐えられるというのだろう。
利飛太は自制心が外れたように襟尾の身体をベッドへ押し沈めると愛らしい顔を撫で愛しい身体をたっぷりと味わう事に決めた。
言葉通り、自分といる時だけは他の誰の事も考えられないようにするために。
「えぇっ、もしボスに告白されたらどうするのかって?」
利飛太からの唐突に投げかけられた質問に、襟尾は驚いた顔をした後裸のままベッドであぐらをかくと腕を組んで考え始めた。
利飛太が襟尾と身体の関係をもつようになってもう半年は過ぎただろう。
その間、襟尾はずっと利飛太の恋人として過ごしてくれたし、休日はできるだけ一緒に過ごせるようにと襟尾の家まで押しかけてくるようにもなっている。
自分ばかりが襟尾に対してあれこれ世話を焼いてしまわないか心配していたが、実際は襟尾が人目もはばからず嫉妬してみせるものだからこちらが冷や冷やするくらいだ。
襟尾が心から利飛太を愛してくれているのは恥ずかしい程に伝わっていた。
だが、同時に利飛太は気付いていており気にしていた事がある。
それが襟尾は上司である津詰徹生の事だった。
襟尾は津詰に憧れ彼を慕って警察官になったと言っており、「津詰のような刑事になりたい」もはや襟尾の口癖になっている程だ。
襟尾が津詰に抱いている感情は敬愛に近いものだろう。実際に本人の接し方を見れば、二人が仲の良い上司と部下であり、傍目からすると親子のような身近さかあるいは年上だが気の置けない親戚とじゃれ合うような関係に見える。
襟尾自身も、津詰に抱いている感情はただの仲間よりは近く、家族や親類よりは遠慮がちといった所だろう。
だが利飛太から見ても襟尾の敬愛はとても危うく思えていた。
もし何かのきっかけで襟尾が自分の感情をただの敬愛や親愛ではなく恋慕だと気付いた時、きっと彼はその思い全てを受け入れて飲み込んで、津詰という男を愛するだろう。
そう、考えていたからだ。
今のところ、津詰は襟尾との距離感を上司と部下のままに見える。他の同僚たちからしてもやたらと距離を詰めてくる困った部下で津詰は大変そうだくらいの認識でいるようだ。
襟尾は今、利飛太に心を繋がれている。この状態であれば何かのきっかけで襟尾が自分の思いこそが恋心であると気づき、津詰への愛を自覚しても一気に津詰を押し倒し全てをなげうってでも求める程の情熱的な行動には出ないだろうと、利飛太は踏んでいた。
これは、襟尾が誠実な男であり恋人である利飛太がいるというのに他の相手と付き合うのは不義理だと思うタイプだということや、二股などするならその前にきちんとスジを通しておきたいといった正義感をもつタイプだというのも大きいだろう。
それでもずっと襟尾を見てきた利飛太は漠然と予感していた。
襟尾が津詰に抱く羨望は限りなく恋に近い感情だ。ふとした瞬間に性欲と結びついたとしても襟尾の性格であれば「自分は津詰が好きだ、あんなに魅力的だから仕方ない」といたってポジティブに、悩む事なくその恋心を受け入れてしまうのだろう。
その後は部下として、そして津詰に恋心を抱く一人の男として津詰と接し積極的なアプローチもするはずだ。
津詰は随分と身持ちの堅い性格だと聞く。
妻や娘に対して今でも強い愛情が残っているあたり簡単には間違いなどおこりそうもないのだが、その点でいえば利飛太だって襟尾とこのような仲になるとは思ってもいなかった事だ。
世の中何が起こるかわからないという事実を身をもって体験している事もあり、ゼロではない可能性ならおこる事もあると考えた方がいいのだろう。
襟尾が疲れている時や仕事の最中打ちひしがれて心が弱った時など、津詰から受けた優しさが積み重なって肥大し、恋心が弾ける事もあるだろう。襟尾ならその勢いのまま愛を告げる事を躊躇いもしないに違いない。
疲労で判断力が鈍っている津詰を強引に押し倒し愛を囁けば、いかに強固な意志を持つ男でも絆されてしまう可能性だって否定できないのだ。
そんな心配ばかりが募らせてしまうのは、利飛太が少し過保護で心配性すぎる側面があるというのも大きいだろう。
利飛太にとって襟尾は青空の下歌い騒ぐ愛らしくも愛おしい小鳥のような存在なのだ。
年かさの男だというのに未だ少年のようなあどけなさを残す顔をしているというのに身体はしっかり雄の姿をした襟尾が無邪気な性格で寄り添い豊満な身体をもって誘ったのなら例え気のない相手でも手を出しかねないのではないかという心配もある。
しかも襟尾の場合、無意識に相手と距離感をつめ信頼した相手の前でならどこまでも無防備になれるから心配は尽きない。
襟尾を意識していなかった相手でも距離をつめられ親しげに話しかける日々を繰り返していれば段々と「襟尾は自分のことが好きなのかもしれない」と思わせるような所がある。
意識してなかった相手にでさえそのような魔性を発揮するのだ。
普段彼の近くで仕事をしている津詰がその魅力に気付いていないはずもない。
もし、津詰が襟尾の思いに答えたとしたら、襟尾は自分の人生すべてを津詰に差し出そうとするだろう。
津詰と襟尾の間にあるのは単純な絆ではなく、運命に近いものだろうと利飛太は思っていた。
「えー、ボスがオレどうこうする、ってのは無いと思うけどなぁ。最近は身体が辛いって言ってたし捜査だけでもヘトヘトなんだぜ。とてもオレに構ってる暇なんてないと思うけど」
「世の中何があるかわからないだろう? 実際、僕だってキミとこう……なるとは思っていなかった訳だし」
「それは……うん、そうだよなぁ……」
「だからもし、という時の話をしておこうと思ってね。それでもしそうなったら君はどうするんだい?」
利飛太は襟尾の傍らへと腰掛けると静かに目を閉じ、言い含めるような優しい口調になる。
「わかってるさ、キミにとっては津詰警部は憧れであると同時に諦められない存在だ。もし津詰警部がキミに愛を囁いたら、きっと抗えないだろう」
「えぇ、そんなこと……いや、どうだろうな……考えた事なかったけど、確かに自信ないかも……」
「仕方ないよ、キミにとってそれだけ大きい存在だということだから。その上でもう一度聞こうか。津詰刑事に告白されたら、キミはどうする?」
襟尾は腕を組み再び考えると、ばつの悪そうな表情を利飛太へと向けた。
「あのさ、もしそうなったら、ボスと利飛太、両方……一緒にってのはダメ? 流石にダメかな」
そして臆面も無くそんな提案をする。
どこまで本気なのかは測りかねる所だが、それでも利飛太は安心していた。
少なくとも、例え津詰に「愛している」といわれてもすぐさま利飛太と関係を断つような事はなければ利飛太に隠して事を及ぼうとはしないという事だろう。
それが知れただけでも、充分すぎるほどだった。
「そうだね……キミのボスに聞いてみようか。キミのボスさえOKなら、僕はそれでも構わないよ」
「えぇっ。ぼ、ボスのOKか……うーん、絶対無理そうだよなァ……って、リヒタはそれでいいのかよ。それって、オレがボスのところに行っても許す、みたいなことだろ」
「当然だろう? そもそも仕事の時はキミ、僕の事なんて考えてないんじゃないかい」
「いやいやいや、そんなこと無いって。たしかに、仕事には集中してるけど……」
「考えてくれてなくても別にいいんだよ、キミは皆を守る正義の警察官だからね。恋にうつつを抜かし仕事がおろそかになる、というほうが困りものだ。仕事に取り組み、休みの間に少し思い出してくれている。それだけで僕は贅沢すぎるくらいだしね。だけど……」
と、そこで利飛太は襟尾の頬へ触れると静かに顔を近づける。
甘い吐息が肌に触れ襟尾の肌をくすぐるからか、彼は自然と目を閉じる。その顔を見て、利飛太もまたそこにあるのが当然といった様子で襟尾と唇を重ねた。
「……だけど、僕のところに来ている時は僕のことしか考えられないくらいにするつもりだから、そこは覚悟しておいてくれよ、エリオ」
唇を放せば、唾液が名残惜しそうに糸を引く。襟尾は暫く呆けたような顔をしキスの余韻に浸ったあと。
「わっ、わかってる。わかってるって……」
どこか呆けたように返事をしながら自然と利飛太へ抱きついていた。
抱きしめ返した身体はすでに一度抱いた後だというのに随分と熱を帯びている。
「わかってるから、今日はもっとおまえの事いっぱい考えさせてくれるよな。オレ、もっと頭がおかしくなるくらい、オマエの事ばっかり考えていたいってのかな……まだ、ちょっと物足りないから。ダメか?」
「仕方ないな……後悔させるつもりはないが、無理はしないでくれよ?」
「大丈夫だって、そのためだけじゃないけど、ちゃんと鍛えているもんなっ」
襟尾はベッドに横たわると両手を広げ
「だから、来てくれるよな。リヒタ」
なんて、甘えた声を出されたらどうして耐えられるというのだろう。
利飛太は自制心が外れたように襟尾の身体をベッドへ押し沈めると愛らしい顔を撫で愛しい身体をたっぷりと味わう事に決めた。
言葉通り、自分といる時だけは他の誰の事も考えられないようにするために。
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