インターネット字書きマンの落書き帳
アシュトン×プリシスの話をかきました(報告)
スターオーシャン2がリマスターされるみたいですね!
オッサンはこのゲームが出たころすでにそこそこのオッサンでしたが、それでも嬉しいもんです。
スターオーシャン2は結構遊んでいた思い入れのあるゲームでして……。
特にね! アシュトン×プリシスがね!
オレぁだぁいすきでしてねッ……。
当時はアシュトン×プリシスの話をそれほど書けていなかったし……どちらかというと遅筆な方だったので思う通りに話が書けず「ぐぎぎ……悔しいのぉ、悔しいのぉ……」をしていたのですが……。
良いオッサンになった今なら何か書ける気がする!
そう思って、アシュトン×プリシスに十数年ぶりに挑戦してみました。
クロードのことが好きなプリシス。
だけどレナがクロードと相思相愛なのは知っていて、アシュトンのことも気になっているけど恋愛には至っていない……。
そんなアシュトン×プリシスのはなしです……よ!
オッサンはこのゲームが出たころすでにそこそこのオッサンでしたが、それでも嬉しいもんです。
スターオーシャン2は結構遊んでいた思い入れのあるゲームでして……。
特にね! アシュトン×プリシスがね!
オレぁだぁいすきでしてねッ……。
当時はアシュトン×プリシスの話をそれほど書けていなかったし……どちらかというと遅筆な方だったので思う通りに話が書けず「ぐぎぎ……悔しいのぉ、悔しいのぉ……」をしていたのですが……。
良いオッサンになった今なら何か書ける気がする!
そう思って、アシュトン×プリシスに十数年ぶりに挑戦してみました。
クロードのことが好きなプリシス。
だけどレナがクロードと相思相愛なのは知っていて、アシュトンのことも気になっているけど恋愛には至っていない……。
そんなアシュトン×プリシスのはなしです……よ!
『今はもうすこしだけ鈍感でいたいから』
土煙を巻き上げ魔物の前へと立ちはだかるとアシュトンは己が持つ双剣を構えた。
「来いっ、敵はこっちだ!」
普段見せる弱気な態度は一切見せずに魔物を睨む姿は数多の修羅場をかいくぐり生きてきた冒険者そのものだ。その背中を眺めながらプリシスは昨晩のことを思い出していた。
それは宿での一幕だ。
食事が終わってからもプリシスはレナと一緒に食堂で他愛も無い話をつづけていた。
「やっぱり、どうせレンアイするならドキドキさせてくれる人がいいなぁー」
世界のこと、星のこと、様々なことを背負っていたとしても普段の彼女たちは年頃の女の子であり、愛に夢見て恋に恋する。そんな話をはじめるとつい長話になってしまうのはある意味当然のことだったろう。
「その点でいうと、クロードはいいよね。こことは違う世界からきて、この星とは違う文化とか知識をもってるんだよ。それだけでアタシにとってはもう、ドッキドキだよ」
話している最中も自然と声が弾む。
自分の故郷ではあまり見ない顔立ちをしたクロードは、機械文明に対して偏見もなくプリシスに接してくれているのもあって彼女一番のお気に入りであったのだ。
「プリシスは本当にクロードの事が好きなのね」
輝く笑顔を向けるプリシスを前に、レナは淡く微笑む。
「あったりまえだよ、クロードは格好いいし、優しいし、強いし、頭もいいし。アタシの憧れかな」
その言葉にプリシスは満面の笑みでこたえた。
本当はプリシスにもわかっていたのだ。
レナにとってクロードが特別な存在であることも、クロードにとってもレナが大切な存在であることも。二人の距離や話し方を見ているだけで自然とわかってしまうほどお互いに思いあっているのは一目瞭然だろう。
言葉にしないだけで心はとっくに結ばれているのだ。
それに、プリシスはレナの事を気遣うクロードの事が好きだったしまたクロードに対して親身に振る舞うレナの事も好きだった。
二人の仲を今さらかき回そうとは思わない。
プリシスがクロードと出会う前から二人は思いを通わせていただろうと思っていたし、二人の絆は自分があれこれ騒いでワガママを言った所で揺らぐようなことがないのも分かっていた。
出会った順番が違っても、クロードはきっとレナの事を好きになっていただろう。
それでもレナにこんな話をするのは、自分の初恋を知っていてほしかったからだ。
思いが叶わなかったのだから、せめてそれくらいの爪痕を残すくらいは許してほしい。そんな風に考えてしまうのはレナの優しさに甘えているのだと分かっていたけれども。
「だから、クロードの恋人になれたら幸せだろうなーって思うんだよね。ね、レナはそう思わない? あたしよりずーっと長くクロードと一緒にいるんでしょ?」
「えっ、えっ、わ、私は。その……」
「まーた、そんなんじゃ、本当にあたしがクロードのこと取っちゃうからねー」
真っ赤になって俯いてしまうレナは可愛くいじらしい。
やはり、敵わないな。
そう思うのと同時に幸せになってほしいと思うのだ。
プリシスにとって、クロードは憧れの人でレナは大親友なのだから。
「あーあ、でももっとドキドキさせてくれる人がいないかなぁ。あたし、じぶんが好きなことを追いかけているのが好きだからさ。レンアイも、どうせならドキドキしたいんだよね」
テーブルの前で身体を伸ばしながらプリシスは笑う。
脳裏に浮かんでいるのはアシュトンの姿だった。
彼は最初からプリシスに対して優しく接してくれていた。機械に対する偏見もなくプリシスを一人の人間として見つめていてくれた点ではクロードとかわらないだろう。
それが自分に対する好意からであり、アシュトンが自分のことを好いていてくれると気付いたのはそれからすぐのことだ。
嬉しくない訳ではなかったがその頃はまだクロードに対して恋い焦がれていた真っ最中だったし、普段のアシュトンは押しが弱くどこか頼りない所がある。
嫌いではないのだが、素直に好きと思うのはどこかくすぐったい気持ちがまだあった。
だけど、アシュトンがもっと自分ことををドキドキさせてくれたらどうなのだろう。彼の事を好きだと思えるのだろうか。クロードに対する気持ちは憧れに近い気がするが、アシュトンに対する思いはそれよりもう少し近くて優しい気がする。
「だから、もっとドキドキさせてくれるといいなぁ」
他にも色々な話をした。
全てその場の思いつきで何とはなくしていた会話だからあまり覚えていなかったが、そう思った事だけはやけにはっきり覚えていた。
そしていま、目の前にアシュトンがいる。
自分のために剣を振るい戦ってくれている。
「プリシス、大丈夫?」
振り返って微かに笑うのは、こちらを心配させない為だろう。
「うん、大丈夫……」
戸惑いながらも立ち上がるプリシスを見て安心したのもつかの間、迫る魔物の鋭い爪を受けるとアシュトンは叫ぶように声をあげた。
「プリシス……僕は頼りない男だと思うけどさ。絶対、君だけは守るからね!」
アシュトンの双剣が敵を押し返す。その背中を見て、プリシスの胸が激しく高鳴っていた。自分でもどうしようもないほど、早鐘のようにやかましい。
「……もう、アシュトンのくせに格好付けすぎ!」
だけど、こんな風にアシュトンに守られているだけの自分は絶対に嫌だ。
守ってもらってばっかりというのは自分の性分じゃないし、アシュトンにも怪我などしてほしくない。
貸し借り無し、まだもうすこし変わらない関係でいたいと思うから、激しい鼓動をおさえ彼の隣に並ぶ。
「あたしも戦うよ、アタシだってアシュトンの事守ってあげたいんだからね」
だから二人で敵を討つ。
今の思いは恋なのかもしれない。守りたいと願うのは愛なのかもしれない。だけどそれにはもう少し気付かないでいたいと思う。
並んで一緒に笑い合える、この距離感が心地よいのだから。
土煙を巻き上げ魔物の前へと立ちはだかるとアシュトンは己が持つ双剣を構えた。
「来いっ、敵はこっちだ!」
普段見せる弱気な態度は一切見せずに魔物を睨む姿は数多の修羅場をかいくぐり生きてきた冒険者そのものだ。その背中を眺めながらプリシスは昨晩のことを思い出していた。
それは宿での一幕だ。
食事が終わってからもプリシスはレナと一緒に食堂で他愛も無い話をつづけていた。
「やっぱり、どうせレンアイするならドキドキさせてくれる人がいいなぁー」
世界のこと、星のこと、様々なことを背負っていたとしても普段の彼女たちは年頃の女の子であり、愛に夢見て恋に恋する。そんな話をはじめるとつい長話になってしまうのはある意味当然のことだったろう。
「その点でいうと、クロードはいいよね。こことは違う世界からきて、この星とは違う文化とか知識をもってるんだよ。それだけでアタシにとってはもう、ドッキドキだよ」
話している最中も自然と声が弾む。
自分の故郷ではあまり見ない顔立ちをしたクロードは、機械文明に対して偏見もなくプリシスに接してくれているのもあって彼女一番のお気に入りであったのだ。
「プリシスは本当にクロードの事が好きなのね」
輝く笑顔を向けるプリシスを前に、レナは淡く微笑む。
「あったりまえだよ、クロードは格好いいし、優しいし、強いし、頭もいいし。アタシの憧れかな」
その言葉にプリシスは満面の笑みでこたえた。
本当はプリシスにもわかっていたのだ。
レナにとってクロードが特別な存在であることも、クロードにとってもレナが大切な存在であることも。二人の距離や話し方を見ているだけで自然とわかってしまうほどお互いに思いあっているのは一目瞭然だろう。
言葉にしないだけで心はとっくに結ばれているのだ。
それに、プリシスはレナの事を気遣うクロードの事が好きだったしまたクロードに対して親身に振る舞うレナの事も好きだった。
二人の仲を今さらかき回そうとは思わない。
プリシスがクロードと出会う前から二人は思いを通わせていただろうと思っていたし、二人の絆は自分があれこれ騒いでワガママを言った所で揺らぐようなことがないのも分かっていた。
出会った順番が違っても、クロードはきっとレナの事を好きになっていただろう。
それでもレナにこんな話をするのは、自分の初恋を知っていてほしかったからだ。
思いが叶わなかったのだから、せめてそれくらいの爪痕を残すくらいは許してほしい。そんな風に考えてしまうのはレナの優しさに甘えているのだと分かっていたけれども。
「だから、クロードの恋人になれたら幸せだろうなーって思うんだよね。ね、レナはそう思わない? あたしよりずーっと長くクロードと一緒にいるんでしょ?」
「えっ、えっ、わ、私は。その……」
「まーた、そんなんじゃ、本当にあたしがクロードのこと取っちゃうからねー」
真っ赤になって俯いてしまうレナは可愛くいじらしい。
やはり、敵わないな。
そう思うのと同時に幸せになってほしいと思うのだ。
プリシスにとって、クロードは憧れの人でレナは大親友なのだから。
「あーあ、でももっとドキドキさせてくれる人がいないかなぁ。あたし、じぶんが好きなことを追いかけているのが好きだからさ。レンアイも、どうせならドキドキしたいんだよね」
テーブルの前で身体を伸ばしながらプリシスは笑う。
脳裏に浮かんでいるのはアシュトンの姿だった。
彼は最初からプリシスに対して優しく接してくれていた。機械に対する偏見もなくプリシスを一人の人間として見つめていてくれた点ではクロードとかわらないだろう。
それが自分に対する好意からであり、アシュトンが自分のことを好いていてくれると気付いたのはそれからすぐのことだ。
嬉しくない訳ではなかったがその頃はまだクロードに対して恋い焦がれていた真っ最中だったし、普段のアシュトンは押しが弱くどこか頼りない所がある。
嫌いではないのだが、素直に好きと思うのはどこかくすぐったい気持ちがまだあった。
だけど、アシュトンがもっと自分ことををドキドキさせてくれたらどうなのだろう。彼の事を好きだと思えるのだろうか。クロードに対する気持ちは憧れに近い気がするが、アシュトンに対する思いはそれよりもう少し近くて優しい気がする。
「だから、もっとドキドキさせてくれるといいなぁ」
他にも色々な話をした。
全てその場の思いつきで何とはなくしていた会話だからあまり覚えていなかったが、そう思った事だけはやけにはっきり覚えていた。
そしていま、目の前にアシュトンがいる。
自分のために剣を振るい戦ってくれている。
「プリシス、大丈夫?」
振り返って微かに笑うのは、こちらを心配させない為だろう。
「うん、大丈夫……」
戸惑いながらも立ち上がるプリシスを見て安心したのもつかの間、迫る魔物の鋭い爪を受けるとアシュトンは叫ぶように声をあげた。
「プリシス……僕は頼りない男だと思うけどさ。絶対、君だけは守るからね!」
アシュトンの双剣が敵を押し返す。その背中を見て、プリシスの胸が激しく高鳴っていた。自分でもどうしようもないほど、早鐘のようにやかましい。
「……もう、アシュトンのくせに格好付けすぎ!」
だけど、こんな風にアシュトンに守られているだけの自分は絶対に嫌だ。
守ってもらってばっかりというのは自分の性分じゃないし、アシュトンにも怪我などしてほしくない。
貸し借り無し、まだもうすこし変わらない関係でいたいと思うから、激しい鼓動をおさえ彼の隣に並ぶ。
「あたしも戦うよ、アタシだってアシュトンの事守ってあげたいんだからね」
だから二人で敵を討つ。
今の思いは恋なのかもしれない。守りたいと願うのは愛なのかもしれない。だけどそれにはもう少し気付かないでいたいと思う。
並んで一緒に笑い合える、この距離感が心地よいのだから。
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