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インターネット字書きマンの落書き帳

   
褪せ人×流浪の商人という話を考えて心を癒やしています
皆さん、エルデンリング遊んでますか?
ボクも遊んでます!

もう30時間くらいプレイしてますが、何も成し遂げてません!

そう……何も成し遂げていないのである……!
30時間のプレイほとんど……ルーンのロストを繰り返しているだけなのである!

とはいえオープンワールドRPG特有の探索の楽しさ。
最高ですね。

最高なんですが、どうしても広い大地を歩いている時の寂しい気持ち。
その気持ちを埋めるためにぼくは、「褪せ人×流浪の商人」というBLを考えて心を癒やしていました。

せっかくなのでこの虚無を。
もとい癒やしを皆さんにお届けしますね!

褪せ人の男が、流浪の商人に求められて抱き潰す話です。
エロい雰囲気で尻穴をこねるよ! よろしくね!(露骨な表現がないタイプだから多分大丈夫です)




『流れ生きるということ』

 薪がはじける音に混じり、かすかな吐息が漏れる。
 闇の中、二つの肉塊がうごめきもつれこすれあう音だけがやたらと大きく響いていた。
 時々大きくのけぞり声をあげる男の口に太い指がねじ込まれる。

「あまり声を出すな。獣たちは怯えて近づかないだろうが、傀儡の兵士どもは人とみると区別なく殺しにくるんだからな」

 男はそう告げ、傷と肉刺ですっかり分厚くそして固くなった指先で相手の口をかき回す。
 声をあげられぬのは苦痛であるはずだが、組み敷いた体は歓喜に満ちたようより快楽を貪るのに適した器へと変わっていった。

 男を組み敷くのは褪せ人であり、粗末な藁を敷いただけの寝所で喘ぐのは流浪の商人である。

 褪せ人はこの不毛なる大地で不毛な旅を続け不毛な殺戮を繰り返し絵空事のような目的を抱いて旅をする根無し草の総称である。
 何を生む訳でもなく一応の目標を抱き漫然と生きている存在ともいえる。

 流浪の商人もまた不毛なる大地で不毛なる旅を続け拾ったもの、聞いた情報などを売り生活をしている根無し草の総称である。
 同胞の間に掟をもつがほとんど他者に見捨てられた刹那を生きる存在だ。

 互いに大地へ根を下ろす事なく彷徨うのを生業としているが故に誰からも歓迎されない立場だが、そうであったが故に希望はもたず絶望することもない。
 小さなすみかを持ち、ささやかな家族を持つような幸福とは無縁である彼らは常に刹那の生を生き、刹那の快楽に身を委ねていた。

「はぁっ……いいね、あんた……最高だよ。最近抱いてくれた奴のなかでも一等にいい体だ」

 滴る汗を拭う暇もなく、絶え絶えに告げる。
 褪せ人が男を抱くのに深い意図などない。元より殺戮を生業にしている褪せ人は生きるも死ぬも刹那のことだ。
 今や生きる糧となるルーンでさえ溜めていても一瞬で消えるような生き方しか出来ず、またそれ意外の喜びを知らぬ身だ。
 愛情や思慕といった感情を動かされ募る思いのまま体を求めるような真似はしない。そのような情熱も性欲もとうに枯れ果てているのだ。
 だが意味がないからこそ、意味が出来た時にはそれを与えるのに躊躇はない。
 流浪の民は「ルーンは必要ないかわりにいくつか商品を融通しよう」と提案した。その代償として褪せ人の体を求めた。褪せ人は提案に乗った。
 夜が開けた方が移動をするリスクが少ない。その退屈を紛らわせる上にいくつかの商品をもらえるのなら幸運だ。

 それに、このような関係も別に嫌いではない。
 相手が誰であれ肌を重ね温もりを預ける事で一時の快楽を得る事も荒れ果てた世界のなかでは数少ない娯楽の一つだった。

 男は抱かれる事になれているのだろう。
 体には過去にもそうしてきたような痕が残っている。

「……気になるか?」

 ひとしきり抱き僅かに体を休ませていれば、流れの商人は懐かしそうに己の痕を撫でた。

「俺だって元々はこんなじゃなかったんだがな。物好きが恵んでやるからと幾ばくか渡して来た時に一度許したら、癖になっちまって……でもなぁ、褪せ人はどう足掻いても褪せ人だ。俺に男を教えた奴は何度か足を運んだが、じきに姿を見せなくなった。この痕をつけた奴もな。俺が行ける場所よりずぅっと遠くに行っちまったか。それともどこかで野垂れ死んだか……」

 褪せ人の死など小石ほど珍しくはない。
 そして褪せ人はただ唯一の存在でもない。

 何処からか現れてはまた何処かに消えて行くような輩がほとんどだ。だから誰にも名など呼ばれず、記憶に留まる事もない。

「あんたも、痕を残していくか? ……顔も名前も覚えられないが、痕が残っているうちはその体だけ覚えておいてやるぜ」

 諦めにも似た言葉を吐き、流れの商人は笑う。
 まだ夜明けには早い。もう少し楽しむ時間もありそうだった。痕をいくつもつけておけば当分この男は褪せ人を忘れる事もないだろう。
 褪せ人は黙って男の体を押し倒す。

「……乗り気か? 嬉しいな。好きな場所に痕をつけていいぜ。首でも、胸でも……足でもいい。忘れないように……」

 褪せ人の口から自然とため息が漏れる。
 存外に白い体がたき火に当たり朱く染まりうっすらと黒みのある痕が浮かんでいる。

 忘れられたくないのはこの男なのだろう。
 去っていった褪せ人が旅路の最中や死に際に僅かでも自分の体を思い出して欲しいのだ。
 流れ行く木の葉の一葉に過ぎない存在であるのを理解していても。その名も顔も他の民とさほど代わりがないように見えたとしても、一夜をともにした存在としての自分を覚えていてほしいのだ。

 できるだけ多くの褪せ人に。
 そうすることで、流浪の最中息絶えたとしても多少の安寧が男にはあるのだろう。

「……いや、痕は残さない」

 だからこそ、そうしようと思った。

「何だ、気に入らないか? こういうのは……」
「痕など残さなくても、俺は忘れはしないさ。生きている限り、死ぬ間際まで。出会ったもの。見た世界。感じた思い。色、音、味、におい。肌の温もり全てを。だから……安心して俺に体を預けろ」

 ふと、男の体から力が抜ける。

「何だよ。あんたは、他の褪せ人とまた少しばかり違いそうだ。あぁ、俺を初めて抱いた奴みたいで腹が立つが……いいさ、好きにしてくれ。いや、好きなだけ抱いて抱き潰してくれ。そうして眠った俺が目編めた時、もう旅立ってるくらいが褪せ人の去り際にちょうどいい」

 褪せ人は男と唇を重ねる。
 こんな荒野で抱き潰されて寝てしまえば命だって危ないだろうが、男がそう望むのならそれでいいのだろう。

 だから、そうしようと思う。
 抱き潰した相手が目覚めた時にすでにいないというのはいかにも褪せ人らしいと、そう思ったから。

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インターネット駄文書き
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ネットの中に浮ぶ脳髄。
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