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インターネット字書きマンの落書き帳

   
うちのオスラとオスッテと。(エルシェヴァ)
うちのヒカセン(オスッテ)がオスラとイチャイチャする話です。
(挨拶を兼ねた端的な説明)

今回は夏だ! 紅蓮祭だ!
なんか夏祭りっぽい話を書こう!

そう思ったので……書きました。
うちのオスラ×オスラッテを浴びてください。
申し訳程度にキャラ設定もおいておきます

<うちのヒカセン>

シェヴァ
 褐色白髪の童顔ミコッテ。(サンシーカー)
 自称21才だが去年も21才だった。たぶん来年も21才。
 好奇心旺盛で色々なことに首を突っ込んで、いつもフラフラしてる。
 もふもふしっぽ長め。

<うちの小隊>

エルチ
 冒険者小隊の槍術士。
 シェヴァに一目惚れ状態で小隊にやってきたが、何やかんやで恋人同士になっている。
 だがその仲は周囲には秘密にしている。
 紫の肌と金色の髪が特徴的なアウラ・ゼラ。
 小隊ではシェヴァを隊長と呼び敬語だが、普段だと呼び捨てでラフな口調になる。
 基本的には真面目でかなりの堅物。恋愛面は初心。

デ・フル・ティア
 冒険者小隊の幻術士……だったが「幻術士多すぎるから剣術士やって」と。
 無謀なことを言われて剣術士になったが、それなりにやってる。
 自分のことを「おじさん」と呼ぶ飄々としたミコッテ・サンシーカー。
 シェヴァとエルチの関係について察している所はあるようだが、触れてはこない気づかいの紳士。

よーろしくにゃーん。




『隣にいるのは一人の青年である』

 冒険者にも休息は必要だろう。
 それがイシュガルドを駆けて英雄となり、アラミゴで奮戦し解放者の異名をもつ有名人なら尚更だ。

「はぁーっ、疲れたー。なーんか、色んな仕事ぽちぽち請け負ってたら全然休めなかったなー」

 冒険者小隊の待機所へ入るなり、シェヴァはため息をつきながら机に顔を突っ伏していた。
 英雄だとか解放者といったたいそうな肩書きをもっているシェヴァだが、普段はわりと小さな依頼も受け付けている。
 シェヴァは依頼をえり好みしない。

「困っているなら助けてあげよう」
「役に立てるなら手伝おう」
「面白そうだから一緒に行こう」

 いつもそんな調子で、興味本位や好奇心であれこれと首を突っ込むから暇な時間など殆どないように見えた。
 また、依頼人の方もまさかあの有名な「英雄」や「解放者」がこんなお使いのような仕事を請け負っているなんて思ってもいないのだろう。
 出向いた先で「ついでにお願い」と他の仕事を頼まれる事も多く、冒険者・シェヴァはいつも商売繁盛。 ゆっくり休む暇もないようだった。
 その殆どはシェヴァが何でも面白がり首を突っ込んでしまうのが主なる理由だったろうが……。

「もー、夏なのに全然夏らしいことしてなーい……海で泳いだり、美味しいもの食べたりしたいよー……」

 もうすぐ紅蓮祭が始まるというのに、海にも行けてないことを一人ぼやいていた。

「まったく、隊長は仕事を詰めすぎなんですよ。何でもかんでも請け負うからそんな事になるんです」

 ベクテルが作った深煎りのコーヒーを差し出し、エルチは諭すような口調で告げる。シェヴァはコーヒーを受け取ると、砂糖とミルクをたっぷり入れて甘くしてから一口啜った。

「うーん、それは分ってるんだけどね。でも、エオルゼアっておれのいた小さい島と違うから、珍しいものいっぱいあるし! お店も、食べ物も……遺跡も! 全部みた事のない奴ばっかりだからさ……行ける! ってチャンスがあると、つい行ってみたーいって思っちゃうんだよ」

 シェヴァの故郷は、エオルゼアから離れた小さな島だという。
 まる1日かければ島をぐるっと一回りできるくらいの規模で、たっている家も数件。 時々外からやってくる輸送船の乗組員たちが話す世界でしか外を知らなかったから、実際見るエオルゼアの広さや自然、人や、モノ、文化や服装の全てが物珍しいのだろう。
 だからこそ、珍しさが先だって色々な依頼を受けてしまうのだろうが……。

「たまにはゆっくり休んでもいいと思いますよ。そうですね、海にでもいって泳いだり、氷菓子や焼き菓子を食べたり……」
「だってー……今、海に行くっていったらやっぱりコスタでしょ? でも、コスタって今いーっぱいカップルとかいるから、一人でいくのヤダー」

 シェヴァは頬を膨らませながら机に伏す。
 あまり他人の色恋沙汰には興味ないと思っていたが、彼でも回りがカップルだらけだと寂しいと思うようだ。

「だったら俺が保護者でついていきますから。それならいいでしょう?」

 エルチは表向きは「しぶしぶ」といった様子でそう口にした。
 だが内心は非道く高鳴る鼓動を抑えるのがやっとだった。
 周囲にまだ公言はしてないが、シェヴァとエルチが恋人同士になりもう随分経つ。その恋人から「海へのお誘い」が来たのだから願ってもないチャンスだが、その誘いに自然に乗れただろか。部下のくせに図々しいと思われないだろうか。そんな事ばかり気になっていた。

「ほんと!? エルチ連れていってくれるの? いつ行く?」
「そうですね、非番の日は……」

 幸い、周囲にいる小隊の面々はそれほど二人の会話を気に留めていないようだった。
 巡廻任務などで出かけている隊員が多く、室内に殆ど誰もいなかったのも良かったのだろう。
 早速、海に行く計画をたてる二人とは別の席で様子を見ていたデ・フル・ティアがにやけ顔で近づいてきた。

「お、隊長ちゃーん。エルチと海かい? いいねー。おじさんも久しぶりに海にいって、可愛い子でも口説いちゃおうかな」
「デ・フルおじさん! おじさんも海行きたいの? 一緒に行く?」

 シェヴァは無邪気に問いかける。
 そう、シェヴァは「楽しいのはみんなでやればもっと楽しい!」と思うタイプの人間だ。一緒に行きたいと言う相手を拒んだりしないだろう。
 皆と一緒に楽しみたいと思うシェヴァの姿勢は、隊長としては合格だろう。だが二人きりになりたいエルチとしては複雑だった。

 だがデ・フルはそんなエルチの様子を目聡く見ていたのだろう。
 両手を大げさに挙げ首をふると。

「でも、おじさん直近に非番の日はないの。ごめんね隊長ちゃーん。海の女の子を口説けない代りに、そうさねぇ……俺は小隊のアワユキやオア・ネルハーなんかを誘って楽しもうかな? 彼女たちとなら休みが一緒だしね」

 そんな事を言いながら、勤務表を眺める。

「ほら、明日とか開いてるのエルチくらいしかいなじゃなーい。あんまり先延ばしにすると紅蓮祭で一気に混み合うから、暇なら明日あたりに行っておいたほうがいいと思うよ? スケジュール調整なら俺とベクテルでしておくから、ね?」

 デ・フルはそう言うと、軽くウインクをして見せる。
 その口ぶりや態度からエルチとシェヴァの関係を何とはなしに気付いてるように思えたが、あえて深入りしてこない事も、邪魔やちょっかいをかけてこない事もエルチにとっては有り難かった。

 それまで誰かを好きになった事のないエルチは、恋愛経験など殆どない。
 もし誰かに茶化されたり、気付かれたり、邪魔されたりでもしたらどのように対応していいかよく分らなかったからだ。

(とはいえ、俺はシェヴァより年上だし……恋人としてもっとしっかりリードするべきだろうが……)

 俯き考え込むエルチにだけ聞こえるよう、デ・フルは囁く。

「おい、エルチ。紅蓮祭を避けたとはいえ、コスタは混むだろうからな。隊長が迷子にならないよう、しっかり手を繋いでやれよ」
「は、はい。わかりました……って、えっ?」
「ま、せいぜい頑張れ。おじさんにあんまり心配させるんじゃないぞー」

 そしてエルチの肩を叩くと、ひらひらと手を振り去って行くのだった。
 まるで海を楽しんでこいと応援でもするように。


 かくして、久しぶりの休日。
 隊長の護衛という名目でシェヴァと二人、到着した砂浜には思いの外多くの人がいた。

 海で泳ぐものもいれば、砂浜でくつろぐものもいる。
 店では普段売らない花火やお面といった珍しいものや、焼きそば、焼きトウモロコシといった食べ物まで色々と並んでいた。

「うわー、何だろあれー! あれ、何だろー! ねぇエルチあれ何だと思う? あれっ、ほしい! あれ食べたいー」

 案の定とでも言うべきか。
 砂浜についたシェヴァは水着になるのもそこそこに、露店の焼きそばやオモチャの水鉄砲に興味をもち突撃しようとする。
 何とかその首根っこを掴むと、エルチはフラフラどこかへ消えそうになるシェヴァの足を何とか留めた。

「シェヴァ! ……興味があるのはいいが、あまり俺から離れないでくれ。一応、お前は有名人で誰に命を狙われていてもおかしくないんだからな」
「うー、でも。なんかおいしそうなにおいがする……」
「俺がついて行く。俺と一緒に行くんだ。今日はシェヴァの護衛として来てるんだからな」

 たまの休みなのだから、シェヴァの自由に過して欲しいというのが本音であった。
 だが今の彼はただの冒険者ではない。
 イシュガルドに平和をもたらした英雄であり、帝国からアラミゴを奪還する立役者となった解放者なのだ。
 戦場にいるだけで多くの兵士を鼓舞できる存在なのだから、人手が多い所では注意が必要だ。

 今日、海に来たのは突発的な事だから事前に知るものはいない。
 予め手配された暗殺者の類いが現れるとは到底思えなかったが、それでもこれだけの人混みでは何があるかわからない。

 自分の目の前で大切な存在を失う……。
 それだけは避けたかった。

「じゃあ、あのかき氷食べたいから、一緒に並んで……並んでくれる?」
「あぁ、もちろんだ……俺から離れないでくれよ」
「うん!」

 シェヴァは嬉しそうに頷くと、エルチの横をちょこちょこと歩く。
 デ・フルからは「手でも握って離れないように」と言われたが、恋人同士だったら手を繋ぐのが普通なのだろうか。
 もしそうだとしたら、何と声をかければいいのだろう。

「手を握ってもいいか?」 だと、気恥ずかしい。
「あまり俺から離れるな」 これなら自然に手を握れそうだが、下心があるとどうにも言葉にしづらい。
 黙って手を握ったとしてもシェヴァなら怒らないだろうが……。

 あれこれと思案してうるうちに、シェヴァはふと立ち止まるとエルチの手を強く握りしめた。

「……っ、シェヴァ。どうした?」
「んー……まわりのみんな、手を繋いで歩いてるから羨ましくなっちゃって」

 見れば周囲にはカップルも多く、二人連れ立て歩く者の殆どは手を繋いでいた。

「おれも、みんなみたいにエルチと……恋人みたいに手ぇつないで歩きたいなって……だめ?」

 シェヴァは恥ずかしそうにもじもじしながら、それでも懸命に訴える。
 僅かに顔を赤くして、忙しそうに耳を動かし、長くてふさふさの尻尾は落ち着きなくゆらゆら揺れている。
 あらゆる相手を打ち倒す力をもつ英雄でも、自分の前ではただ一人の青年なのだ。
 手を握るだけでも緊張するくらい純粋な……。

「あぁ、俺も……そう、したいと思っていた」

 エルチは微かに笑うと、シェヴァの手を強く握り返す。
 嬉しそうに微笑むシェヴァの顔を見て幸せを噛みしめながら、エルチは密かに思うのだった。

 これからも彼のそばにいたいと。
 英雄や解放者と呼ばれる彼が、ただ一人の「シェヴァ」という青年に戻れる場所でありつづけていようと。

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東吾
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インターネット駄文書き
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ネットの中に浮ぶ脳髄。
紳士をこじらせているので若干のショタコンです。
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