インターネット字書きマンの落書き帳
しでかし赤川くんとしでかされた袖山くん(赤袖/BL)
平和な世界線でお付き合いをするようになった赤川×袖山の話をしています。
受け身で消極的ですぐ恥ずかしがっちゃう袖山くんのことお姫様だと思って可愛がってる赤川くん、みたいな初々しい男子高校生を摂取するコンテンツですよ!
主に俺が。
今回の話は、下校中に普段通り仲良く帰っていたけどふっとしたきっかけでキスをし自己嫌悪になる赤川くんの話です。
初々しい男子高校生、ずっと摂取していきたいですね!
ちょっとだけ荒井くんもでます、フレンズなんで。
赤袖付き合ってても荒井くんのフレンズでいて!
受け身で消極的ですぐ恥ずかしがっちゃう袖山くんのことお姫様だと思って可愛がってる赤川くん、みたいな初々しい男子高校生を摂取するコンテンツですよ!
主に俺が。
今回の話は、下校中に普段通り仲良く帰っていたけどふっとしたきっかけでキスをし自己嫌悪になる赤川くんの話です。
初々しい男子高校生、ずっと摂取していきたいですね!
ちょっとだけ荒井くんもでます、フレンズなんで。
赤袖付き合ってても荒井くんのフレンズでいて!
「しでかし」
赤川哲也は一人公園のブランコで自己嫌悪に陥っていた。というのも、今しがた一緒に帰っていた袖山勝に不躾な振る舞いをしたからである。
事のおこりはこうだ。
恋人同士の関係になり一週間が過ぎた二人は一緒に帰るのが自然のことになっていた。特に何をするワケでもなく、授業の話や部活の話、最新のゲームの話題といった他愛ない話をしながら下校するだけだが何もなくとも楽しいものだ。だが、赤川は少し前から下校中に何かしらハプニングがあればいいなんて期待を募らせるようにはなっていた。
何せ付き合いはじめてから一週間が経つのだ、袖山は奥手で引っ込み思案だから積極的に赤川へ振れようとさえしないが、本当なら手を繋いでもいいたろうし肩を抱き寄せたりもしてみたい。あわよくば一度くらいキスもしてもいいだろうと、そんな思春期特有の妄想が先立っようになりはじめ、最近などは袖山との会話も上の空になりがちだった。
「ねぇ、聞いてるの赤川くん」
さすがにそんな有り様では袖山も不安になるのだろう。生返事ばかりが多くなる赤川を覗きこむ袖山と目が合って赤川ははっと我に変えるのだ。
いけない、いけない。妄想に囚われて目の前に、いる袖山を大事に出来ないのは本末転倒だ。赤川は苦笑いになり袖山へと向いた時、背後からトラックが唸りを上げてやってくるのに気付いた。
「危ない、袖山くん!」
とっさに袖山の手を引き自分の方へ抱き寄せれば袖山はまるで最初から赤川の胸にあったようにストンてその場におさまるよう彼の胸へとしがみつく。
「あ、ありがとう赤川くん。びっくりした……急にスピード出してくるんだもん、びっくりするよね」
微笑む袖山の顔は吐息がかかるほど近く、あまりに無防備だった。屈託無い笑顔は純朴で愛おしく、赤川はつい我を忘れ唇へと吸い寄せられる。
気付いた時には、袖山と唇を重ねていた。
キスをしてから後悔が頭にもたげてくる。初めてのキスなのに袖山に許可なくしてしまった。しかも通学路、人前だ。なんてことをしたんだと罪悪感を抱くのと、袖山が赤川をつきはなしたのはほぼ同時だったろう。
「あ、あっ、あ……ご、ごめん、赤川くんっ……!」
袖山は顔を真っ赤に染めると逃げるように走り去る。とっさのこともあり、赤川は止めることも出来ないままその背を見送ることしか出来なかった。
それから赤川はずっと公園で黄昏ている。
きっと袖山に嫌われた、謝りたい、だが顔を会わせるのが怖い。会って袖山から「そんなことをする人だとは思わなかった」なんて言われたらもう立ち直れないだろう。一人ぐるぐると考えこむ赤川を前に見知った顔が現れた。
「探しましたよ赤川くん。こんなところにいたんですか」
クラスメイトで友人の荒井昭二だ。どうやら赤川を探していたらしい。一体どういう用事か聞く前に荒井は自分のスマホを赤川へ見せた。画面には袖山から「赤川くんにメッセージを送ってるけど全然既読にならないんだ」「嫌われちゃったのかな? どうしよう!?」「赤川くん事故とかじゃないよね……?」と、心配のメッセージがぎっしり並んでいる。
「袖山くんがあまりに心配するから探しに来たんですよ。自分のスマホに来ているメッセージくらいきちんと確認してください。それとも、あなたのスマホはゲーム専用ですか?」
荒井に皮肉られながら赤川はあわててスマホを取り出した。そういえば、袖山と別れてからショックで立ち直れなくなり全然スマホを見ていないことに気付いたからだ。あわててスマホのロックを解除すればそこには袖山からメッセージが入っていた。
「びっくりして飛び出しちゃってごめんね、哲也くん。驚いたのとうれしいのでパニックになっちゃって、君から離れちゃうとか僕って本当に意気地無しだよ。でも、嬉しかったよ。初めてのキスが君だった幸せでまだドキドキしているんだ。また、学校であったらキスしてほしいな。今度は逃げないようにするから……」
突き飛ばされて離れていったのは嫌われたからじゃない、驚いてしまっただけのようだ。
そうだ、袖山は恥ずかしがりやで臆病な所があるのだ、突然あんなことになれば当然驚いて逃げ出すだろう。今度キスする時は逃げないよう、しっかり抱き寄せてあらかじめキスしてもいいか聞いてから唇に触れよう。
大丈夫だ、今度はきっとうまくいく。
赤川は安堵の息を吐き返事をすると、ついだらしない笑顔になる。彼のにやけ顔を見ながら荒井は
「痴話喧嘩くらいなら勝手にやってもらってもいいんですが、あんまり僕を巻き込まないで下さい」
なんて、呆れ顔をして言うのだった。
赤川哲也は一人公園のブランコで自己嫌悪に陥っていた。というのも、今しがた一緒に帰っていた袖山勝に不躾な振る舞いをしたからである。
事のおこりはこうだ。
恋人同士の関係になり一週間が過ぎた二人は一緒に帰るのが自然のことになっていた。特に何をするワケでもなく、授業の話や部活の話、最新のゲームの話題といった他愛ない話をしながら下校するだけだが何もなくとも楽しいものだ。だが、赤川は少し前から下校中に何かしらハプニングがあればいいなんて期待を募らせるようにはなっていた。
何せ付き合いはじめてから一週間が経つのだ、袖山は奥手で引っ込み思案だから積極的に赤川へ振れようとさえしないが、本当なら手を繋いでもいいたろうし肩を抱き寄せたりもしてみたい。あわよくば一度くらいキスもしてもいいだろうと、そんな思春期特有の妄想が先立っようになりはじめ、最近などは袖山との会話も上の空になりがちだった。
「ねぇ、聞いてるの赤川くん」
さすがにそんな有り様では袖山も不安になるのだろう。生返事ばかりが多くなる赤川を覗きこむ袖山と目が合って赤川ははっと我に変えるのだ。
いけない、いけない。妄想に囚われて目の前に、いる袖山を大事に出来ないのは本末転倒だ。赤川は苦笑いになり袖山へと向いた時、背後からトラックが唸りを上げてやってくるのに気付いた。
「危ない、袖山くん!」
とっさに袖山の手を引き自分の方へ抱き寄せれば袖山はまるで最初から赤川の胸にあったようにストンてその場におさまるよう彼の胸へとしがみつく。
「あ、ありがとう赤川くん。びっくりした……急にスピード出してくるんだもん、びっくりするよね」
微笑む袖山の顔は吐息がかかるほど近く、あまりに無防備だった。屈託無い笑顔は純朴で愛おしく、赤川はつい我を忘れ唇へと吸い寄せられる。
気付いた時には、袖山と唇を重ねていた。
キスをしてから後悔が頭にもたげてくる。初めてのキスなのに袖山に許可なくしてしまった。しかも通学路、人前だ。なんてことをしたんだと罪悪感を抱くのと、袖山が赤川をつきはなしたのはほぼ同時だったろう。
「あ、あっ、あ……ご、ごめん、赤川くんっ……!」
袖山は顔を真っ赤に染めると逃げるように走り去る。とっさのこともあり、赤川は止めることも出来ないままその背を見送ることしか出来なかった。
それから赤川はずっと公園で黄昏ている。
きっと袖山に嫌われた、謝りたい、だが顔を会わせるのが怖い。会って袖山から「そんなことをする人だとは思わなかった」なんて言われたらもう立ち直れないだろう。一人ぐるぐると考えこむ赤川を前に見知った顔が現れた。
「探しましたよ赤川くん。こんなところにいたんですか」
クラスメイトで友人の荒井昭二だ。どうやら赤川を探していたらしい。一体どういう用事か聞く前に荒井は自分のスマホを赤川へ見せた。画面には袖山から「赤川くんにメッセージを送ってるけど全然既読にならないんだ」「嫌われちゃったのかな? どうしよう!?」「赤川くん事故とかじゃないよね……?」と、心配のメッセージがぎっしり並んでいる。
「袖山くんがあまりに心配するから探しに来たんですよ。自分のスマホに来ているメッセージくらいきちんと確認してください。それとも、あなたのスマホはゲーム専用ですか?」
荒井に皮肉られながら赤川はあわててスマホを取り出した。そういえば、袖山と別れてからショックで立ち直れなくなり全然スマホを見ていないことに気付いたからだ。あわててスマホのロックを解除すればそこには袖山からメッセージが入っていた。
「びっくりして飛び出しちゃってごめんね、哲也くん。驚いたのとうれしいのでパニックになっちゃって、君から離れちゃうとか僕って本当に意気地無しだよ。でも、嬉しかったよ。初めてのキスが君だった幸せでまだドキドキしているんだ。また、学校であったらキスしてほしいな。今度は逃げないようにするから……」
突き飛ばされて離れていったのは嫌われたからじゃない、驚いてしまっただけのようだ。
そうだ、袖山は恥ずかしがりやで臆病な所があるのだ、突然あんなことになれば当然驚いて逃げ出すだろう。今度キスする時は逃げないよう、しっかり抱き寄せてあらかじめキスしてもいいか聞いてから唇に触れよう。
大丈夫だ、今度はきっとうまくいく。
赤川は安堵の息を吐き返事をすると、ついだらしない笑顔になる。彼のにやけ顔を見ながら荒井は
「痴話喧嘩くらいなら勝手にやってもらってもいいんですが、あんまり僕を巻き込まないで下さい」
なんて、呆れ顔をして言うのだった。
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