インターネット字書きマンの落書き帳
坂上くんにはぴばする風間さん
坂上くんの誕生日は9月18日です。(挨拶)
なので、昨日は新堂に祝われる坂上くんを書いたんですが……。
風間に祝われる坂上くんも書きたいな! と思って書きました。
プレゼントとして一日黙っているよう申しつけられた風間の話です。
坂上くんはっぴーばーすでー。
来年もまたお祝いさせてね♥
なので、昨日は新堂に祝われる坂上くんを書いたんですが……。
風間に祝われる坂上くんも書きたいな! と思って書きました。
プレゼントとして一日黙っているよう申しつけられた風間の話です。
坂上くんはっぴーばーすでー。
来年もまたお祝いさせてね♥
『キミのために出来るのなら』
その日、新聞部で部活動に励む坂上の姿を風間は優しい笑顔を浮かべて見つめていた。
何も話しかけてくる様子はなく、ただ坂上に温かな眼差しを向けてくる。
いつもの風間だったらすぐさま「坂上くん」と言いながら抱きついたり、頭を撫でたり、袖を引っ張ったりと様々ないたずらをして手を止めていただろう。
だが、今日は何もしないで、ただ静かにこちらを見ている。
正直、何もしてくれないのは助かる。
新聞部に風間がいる時はだいたい風間が暇な時で、坂上にかまってもらうためあの手この手で邪魔をしてくるからだ。
まったく、遊び相手が欲しいならクラスメイトや友達にかまってもらえばいいのに、とは思うが、風間は同学年の友人がほとんどいないらしい。
というより、三年全体から「風間とは関わらない方がいい」といわれ、距離を置かれていると以前新堂から聞いたことがある。
まともに風間を相手にし、面白がって付き合っているのは日野くらいのものだろうとも、新堂は言っていた。
ようは、遊び相手がいないから新聞部に来ているという訳だ。
そして、日野がいない時は唯一の知り合いである坂上にかまってもらおうとするのだろう。
そんな訳で、普段は騒がしい風間なのだが、その日は静かにしているから少し拍子抜けな気がしていた。
記事の下書きをしている時も、顔をあげれば風間は優しく笑う。
長い睫毛にわずかな癖のある髪、整った顔立ちで微笑む姿は同性の坂上でもドギマギするほどだ。
黙っていればイケメン、と風間はよく言われるが、ただ黙って微笑むだけの風間は確かに人を惹きつけるような魅力に溢れていた。
だからこそ、じっと見られると緊張してしまう。
いつものように下らない話をしてないと、どうにも落ち着かない。
「あぁ、もう。風間さん、どうして黙っているんですか。何か話してくださいよ!」
耐えきれなくなり、坂上はついにそう告げる。
すると風間は驚いたように目を丸くした。
「……えっ、いいのかい喋っても。だって、今日はキミのお願いで黙っていたんだよ」
「あれ、そうでしたっけ」
「そうだよ、朝キミとあった時に言っただろう?」
風間に言われ、登校時、通学路で風間と会ったのを思い出す。
「坂上くん、誕生日おめでとう。今日は特別にキミの願いをかなえてあげるよ。何でも言ってごらん」
駅から学校まで向かう坂上を見つけると、風間はすぐに坂上を抱きしめ捕らえた。
風間は人にプレゼントをあげるタイプではない。他人に対して一切お金を使わない主義だと公言してないものの、普段の態度がそれを物語っている。
願いをかなえてあげる、という言い分がいかにも風間らしいと思いながら、坂上は抱きついてきた腕にポンポンと触れた。
「だったら、今日は一日黙っていてください。僕に抱きついたり、いたずらもしないでください。それだけで嬉しいですから」
……確かにそう言ったはずだ。
だが、まさか風間が律儀に守るとは思ってもいなかった。正直、黙っているのは苦手だと思っていたからだ。
「本気にしてたんですね、あれ」
「あたりまえだよ、坂上くんの誕生日だもの。まぁ、正直、今日はもう何も言えないと思うと寂しい気持ちもあったけどね」
「寂しい、ですか……?」
「そうだろう、だって黙っていろっていわれたら、キミにおめでとうって言えないじゃないか」
風間はそこで坂上の肩をしっかり抱くと、優しい笑顔を向けた。
「でも、もう喋っていいなら言えるね。坂上くん、ハッピーバースデー」
耳元に絡む声は、優しくも柔らかい。
普段はうざったいと思うのに、何故だろう。
今日の風間の笑顔は、とても優しく温かく見えた。
その日、新聞部で部活動に励む坂上の姿を風間は優しい笑顔を浮かべて見つめていた。
何も話しかけてくる様子はなく、ただ坂上に温かな眼差しを向けてくる。
いつもの風間だったらすぐさま「坂上くん」と言いながら抱きついたり、頭を撫でたり、袖を引っ張ったりと様々ないたずらをして手を止めていただろう。
だが、今日は何もしないで、ただ静かにこちらを見ている。
正直、何もしてくれないのは助かる。
新聞部に風間がいる時はだいたい風間が暇な時で、坂上にかまってもらうためあの手この手で邪魔をしてくるからだ。
まったく、遊び相手が欲しいならクラスメイトや友達にかまってもらえばいいのに、とは思うが、風間は同学年の友人がほとんどいないらしい。
というより、三年全体から「風間とは関わらない方がいい」といわれ、距離を置かれていると以前新堂から聞いたことがある。
まともに風間を相手にし、面白がって付き合っているのは日野くらいのものだろうとも、新堂は言っていた。
ようは、遊び相手がいないから新聞部に来ているという訳だ。
そして、日野がいない時は唯一の知り合いである坂上にかまってもらおうとするのだろう。
そんな訳で、普段は騒がしい風間なのだが、その日は静かにしているから少し拍子抜けな気がしていた。
記事の下書きをしている時も、顔をあげれば風間は優しく笑う。
長い睫毛にわずかな癖のある髪、整った顔立ちで微笑む姿は同性の坂上でもドギマギするほどだ。
黙っていればイケメン、と風間はよく言われるが、ただ黙って微笑むだけの風間は確かに人を惹きつけるような魅力に溢れていた。
だからこそ、じっと見られると緊張してしまう。
いつものように下らない話をしてないと、どうにも落ち着かない。
「あぁ、もう。風間さん、どうして黙っているんですか。何か話してくださいよ!」
耐えきれなくなり、坂上はついにそう告げる。
すると風間は驚いたように目を丸くした。
「……えっ、いいのかい喋っても。だって、今日はキミのお願いで黙っていたんだよ」
「あれ、そうでしたっけ」
「そうだよ、朝キミとあった時に言っただろう?」
風間に言われ、登校時、通学路で風間と会ったのを思い出す。
「坂上くん、誕生日おめでとう。今日は特別にキミの願いをかなえてあげるよ。何でも言ってごらん」
駅から学校まで向かう坂上を見つけると、風間はすぐに坂上を抱きしめ捕らえた。
風間は人にプレゼントをあげるタイプではない。他人に対して一切お金を使わない主義だと公言してないものの、普段の態度がそれを物語っている。
願いをかなえてあげる、という言い分がいかにも風間らしいと思いながら、坂上は抱きついてきた腕にポンポンと触れた。
「だったら、今日は一日黙っていてください。僕に抱きついたり、いたずらもしないでください。それだけで嬉しいですから」
……確かにそう言ったはずだ。
だが、まさか風間が律儀に守るとは思ってもいなかった。正直、黙っているのは苦手だと思っていたからだ。
「本気にしてたんですね、あれ」
「あたりまえだよ、坂上くんの誕生日だもの。まぁ、正直、今日はもう何も言えないと思うと寂しい気持ちもあったけどね」
「寂しい、ですか……?」
「そうだろう、だって黙っていろっていわれたら、キミにおめでとうって言えないじゃないか」
風間はそこで坂上の肩をしっかり抱くと、優しい笑顔を向けた。
「でも、もう喋っていいなら言えるね。坂上くん、ハッピーバースデー」
耳元に絡む声は、優しくも柔らかい。
普段はうざったいと思うのに、何故だろう。
今日の風間の笑顔は、とても優しく温かく見えた。
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