インターネット字書きマンの落書き帳
気遣いのシンドーパイセンと焦れる荒井の話(BL)
平和な世界線で普通に付き合ってる新堂誠と荒井昭二の話をしています。(挨拶)
男子高校生のCPだからボーイズのラブです、BLですよ。
今回の話は、新堂から「今日両親がいないから遊びに来いよ」と言われて「絶対に抱かれるんだろうな」と期待しながら泊まりに行った荒井がお風呂に入ったあとすっかりのぼせて動けなくなってしまった……。
そんなことがあったりして、お部屋でゴロゴロとまったりしつつ「今日は抱いていいのかどうなのか……」を推し量ろうとする新堂と「今日は抱いてもらえるのかどうなんだろう……」と焦れったく思う荒井の話してますよ。
初々しい男子高校生の話を描いていると思います。
ボーイのボーイズラブだぜ!
おまけは「少し下世話なはなしをする男子高校生」です。
ちょっと下品なはなしをしているDKはかわいいからしかたないよね、そうだよね。そうだよ。
男子高校生のCPだからボーイズのラブです、BLですよ。
今回の話は、新堂から「今日両親がいないから遊びに来いよ」と言われて「絶対に抱かれるんだろうな」と期待しながら泊まりに行った荒井がお風呂に入ったあとすっかりのぼせて動けなくなってしまった……。
そんなことがあったりして、お部屋でゴロゴロとまったりしつつ「今日は抱いていいのかどうなのか……」を推し量ろうとする新堂と「今日は抱いてもらえるのかどうなんだろう……」と焦れったく思う荒井の話してますよ。
初々しい男子高校生の話を描いていると思います。
ボーイのボーイズラブだぜ!
おまけは「少し下世話なはなしをする男子高校生」です。
ちょっと下品なはなしをしているDKはかわいいからしかたないよね、そうだよね。そうだよ。
『焦れる唇』
少しばかり長風呂をしたせいだろう、頭が呆けて色々と考えられなくなっている。
動くのも億劫だった荒井昭二がベッドに横たわっていれば新堂誠が彼の隣に寄り添うよう寝転がる。それを見て荒井は自然と新堂の胸元へ身体の全てを預けていた。
両親が出かけるから、という理由で新堂の家に泊まる事になった。
何のために泊まりにきたのか、そして何のために二人で同じベッドにいるのかなど考えるまでもないだろう。
だが新堂は何も言わず荒井の身体を抱くと静かに髪を撫でつづける。何をされるワケでも何か語らうわけでもなかったが、ただ触られているだけでも幸せではあった。幸せではあったが、気持ちはどうにも焦れる。
何か言った方がいいのだろうか。だが何と言えば良いのだろう。答えが出ないまま時間ばかりが過ぎていた。
「なぁ、荒井」
片手でスマホを弄り、もう片方の手で荒井の頭を撫でる新堂は何の気なしにといった体で言う。
時刻は午前零時を少し過ぎた頃だろう。気にしてないのを装ってはいるがこちらを意識しているのは充分すぎるほどにわかる。 普段だったらどちらが求めるワケでもなく自然に肌を重ねている頃合いなのだから。
今日の新堂がそうしないのは荒井がうっかりと長風呂をしてのぼせてしまったからだろう。すぐに新堂が涼しい部屋に運んでくれたし水分もたっぷりととったから体調は戻っているのだが本調子とは言い難い。
考えがうまくまとまらないのだ。
「どうしました新堂さん」
新堂が何を望んでいるのかなんてわかりきっていたが、あえて知らぬ顔をする。自分から言うのは恥ずかしい気持ちもあったし、新堂の口から聞きたいという気持ちも大きかったからだ。
新堂はスマホを枕元へ投げると髪を撫でる手を止めかわりに肩を抱いた。
「いや、なぁ……今日は体調悪いんだったら無理しなくてもいいぜ。おまえ風呂で具合悪くなるとか初めてだもんな」
どうやら荒井がのぼせた事をよほど心配しているようだ。
確かに普段より長風呂だったしそれで動けなくなったのも初めてではあるが今は随分と良くなっている。気遣ってもらう必要はないのだが、ことに恋愛面において新堂はいつでも消極的なそぶりを見せるのだ。
これは新堂が荒井と付き合う前に恋人らしい恋人がいたことが無かったためひどく初心だというのもあるが、不良を気取り斜に構えてはいるが性根は臆病で繊細なのだろう。
「大丈夫ですよ、少し目眩がしただけで今は平気ですから」
「でもよォ、途中で無理ですって言われるとけっこーショックでけぇからさ……もしダメだったらやんわり伝えてくれ、途中でやっぱ無理って言われるの堪えるんだわ」
やはり、新堂は臆病で繊細だ。
荒井はこれまで一度も途中で無理だと言った事はないというのに今まで一度だってなかった事に対して予防線を張っているのだから。
もちろん、新堂がこちらを気遣ってくれているのも本心だろう。いかにも高圧的で自信過剰な性格ではあるが心を許した相手には面倒見がいいのだ。恋人には優しくするのを当然だと思っているし無理強いは良くないと考えているあたりは紳士的といってもいいくらいだ。
最も、新堂の場合一度スイッチが入ってしまえば自制心など完全に壊れてしまい歯止めがきかなくなる。で気を失うまで抱き潰されるのが半ば日常になっているのだから、それを気にしているのかもしれない。
荒井の場合は多少無理にされ虐げられるくらいの行為が心地よいと思う性分であり抱き潰される事さえも嫌だとは感じていなかったし、激しく求める新堂を愛しいとすら思っていたのだが新堂はそうではなかったのだろう。
荒井は新堂の身体へ寄り添うと彼の唇に指先で触れた。
「ダメです。嫌だった、無理だったら出来るだけ貴方が傷つくようにハッキリと伝えますね。僕は貴方が困ったり辛そうな顔をするのを見るのが大好きですから」
「何だよそれ……傷つくからやめろって言ってるだろ」
「傷ついてくれるなら言いたいんですよ、貴方の困った顔や辛そうな顔を見ていいのは僕の特権ですよね? だったらその特権を行使しないと勿体ないじゃないですか」
「ほんと、可愛く無ェ奴だなァ……それで、大丈夫なんだよな?」
荒井は一度大きく息を吐く。
優しいのは嬉しいが臆病すぎると焦れったいのだ。このままだとずるずると何度も同じことを聞かれ何もされない気がしたから、荒井はゆっくり身体を起こすと新堂の上へとまたがって自分の唇を舐めて笑う。
こうすれば自分の身体は妖艶に見えるのだということを荒井はよく心得ていた。新堂がそういった態度に弱いこともだ。
「……しつこい男って嫌われますよ。何度同じ事を聞くんですか、もう……それとも、僕からした方がいいですか? 僕だって……我慢できませんから」
新堂は驚いたように目を開くが、すぐに笑うと荒井の足を撫でる。吹っ切れたのか、あるいは押し負けたのだろう。
「おまえがそう言うなら、別にいいぜ。我慢出来ないオマエのツラを見せてもらったんなら仕方ねぇもんなァ」
「何を言ってるんですかもう、意地が悪い人です」
「オマエだって大概じゃ無ェか、ほら……好きにして俺をよくしてくれ、全部見ててやるから」
挑発的に笑う新堂を前に耐えきれなくなり唇を重ねる。
やはり新堂は優しくなんてない、臆病で意地が悪い男だ。だがきっと自分も似たようなものなのだろう。新堂を失いたくない、誰かに取られたくない気持ちばかりが募りいつでも不安になるし抱かれないと思うと焦れてこんな風になってしまう。
似たもの同士だからこんなに惹きつけあい、こんなに執着してしまうのならそれもきっと悪くないものだ。
そんな思いを抱きながら荒井は再び唇を重ねるていた。
僅かな不安を期待で覆い隠すためのキスは熱を持ち互いの胸を焦がすのだった。
<おまけ>
「少し……まってくれ、荒井」
新堂はギリギリのところで理性を留めるとベッド脇に置いたコンドームへ手を伸ばす。その手をすかさず荒井はとめた。
「大丈夫ですよ、使わなくても……別に僕は妊娠しませんし、貴方も僕以外とはしてないでしょう? 病気を気にする事はないですから」
さも当然のように、荒井は諭すように語る。 彼の顔はそれでも使うのなら浮気でもしているのか、とも言いたげに見えた。
「いや、でもよォ。おまえいつも終わったあと調子悪そうだろ、腹痛そうだし飯だって食わねぇ」
「それはそう、ですけど……」
終わった後、腹の中がひどく圧迫され食事が喉を通らないというのは事実だった。しばらく腹に溜まったエキスのせいで調子が優れないのもだ。
「でも、僕が大丈夫だと言っているので気にしないでください。そのままでいいですよ」
「おまえそう言うけどな……」
「僕が一度だってそうされて、嫌だとか辛いとか言った事はないでしょう? ……大丈夫ですから、そのままでお願いします」
しぶる新堂の腕を握ったまま、荒井は視線を逸らす。
そしてやや躊躇ったのち、観念したように息を吐いた。
「……僕がそのままで欲しいんです。新堂さんの……生でしてほしいんですよ、その方が僕が気持ちいいんです。それに、なっ……中に出してもらったほうが、好き……なんです、そうされないと物足りなくなってしまって……」
そこまで言うと、悔しそうに唇を噛む。
「バカなこと言わせないでください。もういいですよね? 察しが悪い新堂さんでも、わかりましたよね? ……だから、大丈夫です」
言ってしまってから後悔する。こんな事言わなければよかった。新堂にならいくらでもごまかしがきいたはずなのに、自分から弱みを見せるなんてらしくないとも。
だが新堂が照れたように、だが満足げに笑うのを見ると恥ずかしさと嬉しさが胸へ広がっていく。
「お、おぉ……わかった、わかったから、俺も変な事聞いたし……オマエがそう言うなら、そう……そう、してやるから」
そして彼は誤魔化すようにキスをする。
くすぐったく恥ずかしい、だが心地よいキスは温もりと愛しさをより強く焼き付けるのだった。
少しばかり長風呂をしたせいだろう、頭が呆けて色々と考えられなくなっている。
動くのも億劫だった荒井昭二がベッドに横たわっていれば新堂誠が彼の隣に寄り添うよう寝転がる。それを見て荒井は自然と新堂の胸元へ身体の全てを預けていた。
両親が出かけるから、という理由で新堂の家に泊まる事になった。
何のために泊まりにきたのか、そして何のために二人で同じベッドにいるのかなど考えるまでもないだろう。
だが新堂は何も言わず荒井の身体を抱くと静かに髪を撫でつづける。何をされるワケでも何か語らうわけでもなかったが、ただ触られているだけでも幸せではあった。幸せではあったが、気持ちはどうにも焦れる。
何か言った方がいいのだろうか。だが何と言えば良いのだろう。答えが出ないまま時間ばかりが過ぎていた。
「なぁ、荒井」
片手でスマホを弄り、もう片方の手で荒井の頭を撫でる新堂は何の気なしにといった体で言う。
時刻は午前零時を少し過ぎた頃だろう。気にしてないのを装ってはいるがこちらを意識しているのは充分すぎるほどにわかる。 普段だったらどちらが求めるワケでもなく自然に肌を重ねている頃合いなのだから。
今日の新堂がそうしないのは荒井がうっかりと長風呂をしてのぼせてしまったからだろう。すぐに新堂が涼しい部屋に運んでくれたし水分もたっぷりととったから体調は戻っているのだが本調子とは言い難い。
考えがうまくまとまらないのだ。
「どうしました新堂さん」
新堂が何を望んでいるのかなんてわかりきっていたが、あえて知らぬ顔をする。自分から言うのは恥ずかしい気持ちもあったし、新堂の口から聞きたいという気持ちも大きかったからだ。
新堂はスマホを枕元へ投げると髪を撫でる手を止めかわりに肩を抱いた。
「いや、なぁ……今日は体調悪いんだったら無理しなくてもいいぜ。おまえ風呂で具合悪くなるとか初めてだもんな」
どうやら荒井がのぼせた事をよほど心配しているようだ。
確かに普段より長風呂だったしそれで動けなくなったのも初めてではあるが今は随分と良くなっている。気遣ってもらう必要はないのだが、ことに恋愛面において新堂はいつでも消極的なそぶりを見せるのだ。
これは新堂が荒井と付き合う前に恋人らしい恋人がいたことが無かったためひどく初心だというのもあるが、不良を気取り斜に構えてはいるが性根は臆病で繊細なのだろう。
「大丈夫ですよ、少し目眩がしただけで今は平気ですから」
「でもよォ、途中で無理ですって言われるとけっこーショックでけぇからさ……もしダメだったらやんわり伝えてくれ、途中でやっぱ無理って言われるの堪えるんだわ」
やはり、新堂は臆病で繊細だ。
荒井はこれまで一度も途中で無理だと言った事はないというのに今まで一度だってなかった事に対して予防線を張っているのだから。
もちろん、新堂がこちらを気遣ってくれているのも本心だろう。いかにも高圧的で自信過剰な性格ではあるが心を許した相手には面倒見がいいのだ。恋人には優しくするのを当然だと思っているし無理強いは良くないと考えているあたりは紳士的といってもいいくらいだ。
最も、新堂の場合一度スイッチが入ってしまえば自制心など完全に壊れてしまい歯止めがきかなくなる。で気を失うまで抱き潰されるのが半ば日常になっているのだから、それを気にしているのかもしれない。
荒井の場合は多少無理にされ虐げられるくらいの行為が心地よいと思う性分であり抱き潰される事さえも嫌だとは感じていなかったし、激しく求める新堂を愛しいとすら思っていたのだが新堂はそうではなかったのだろう。
荒井は新堂の身体へ寄り添うと彼の唇に指先で触れた。
「ダメです。嫌だった、無理だったら出来るだけ貴方が傷つくようにハッキリと伝えますね。僕は貴方が困ったり辛そうな顔をするのを見るのが大好きですから」
「何だよそれ……傷つくからやめろって言ってるだろ」
「傷ついてくれるなら言いたいんですよ、貴方の困った顔や辛そうな顔を見ていいのは僕の特権ですよね? だったらその特権を行使しないと勿体ないじゃないですか」
「ほんと、可愛く無ェ奴だなァ……それで、大丈夫なんだよな?」
荒井は一度大きく息を吐く。
優しいのは嬉しいが臆病すぎると焦れったいのだ。このままだとずるずると何度も同じことを聞かれ何もされない気がしたから、荒井はゆっくり身体を起こすと新堂の上へとまたがって自分の唇を舐めて笑う。
こうすれば自分の身体は妖艶に見えるのだということを荒井はよく心得ていた。新堂がそういった態度に弱いこともだ。
「……しつこい男って嫌われますよ。何度同じ事を聞くんですか、もう……それとも、僕からした方がいいですか? 僕だって……我慢できませんから」
新堂は驚いたように目を開くが、すぐに笑うと荒井の足を撫でる。吹っ切れたのか、あるいは押し負けたのだろう。
「おまえがそう言うなら、別にいいぜ。我慢出来ないオマエのツラを見せてもらったんなら仕方ねぇもんなァ」
「何を言ってるんですかもう、意地が悪い人です」
「オマエだって大概じゃ無ェか、ほら……好きにして俺をよくしてくれ、全部見ててやるから」
挑発的に笑う新堂を前に耐えきれなくなり唇を重ねる。
やはり新堂は優しくなんてない、臆病で意地が悪い男だ。だがきっと自分も似たようなものなのだろう。新堂を失いたくない、誰かに取られたくない気持ちばかりが募りいつでも不安になるし抱かれないと思うと焦れてこんな風になってしまう。
似たもの同士だからこんなに惹きつけあい、こんなに執着してしまうのならそれもきっと悪くないものだ。
そんな思いを抱きながら荒井は再び唇を重ねるていた。
僅かな不安を期待で覆い隠すためのキスは熱を持ち互いの胸を焦がすのだった。
<おまけ>
「少し……まってくれ、荒井」
新堂はギリギリのところで理性を留めるとベッド脇に置いたコンドームへ手を伸ばす。その手をすかさず荒井はとめた。
「大丈夫ですよ、使わなくても……別に僕は妊娠しませんし、貴方も僕以外とはしてないでしょう? 病気を気にする事はないですから」
さも当然のように、荒井は諭すように語る。 彼の顔はそれでも使うのなら浮気でもしているのか、とも言いたげに見えた。
「いや、でもよォ。おまえいつも終わったあと調子悪そうだろ、腹痛そうだし飯だって食わねぇ」
「それはそう、ですけど……」
終わった後、腹の中がひどく圧迫され食事が喉を通らないというのは事実だった。しばらく腹に溜まったエキスのせいで調子が優れないのもだ。
「でも、僕が大丈夫だと言っているので気にしないでください。そのままでいいですよ」
「おまえそう言うけどな……」
「僕が一度だってそうされて、嫌だとか辛いとか言った事はないでしょう? ……大丈夫ですから、そのままでお願いします」
しぶる新堂の腕を握ったまま、荒井は視線を逸らす。
そしてやや躊躇ったのち、観念したように息を吐いた。
「……僕がそのままで欲しいんです。新堂さんの……生でしてほしいんですよ、その方が僕が気持ちいいんです。それに、なっ……中に出してもらったほうが、好き……なんです、そうされないと物足りなくなってしまって……」
そこまで言うと、悔しそうに唇を噛む。
「バカなこと言わせないでください。もういいですよね? 察しが悪い新堂さんでも、わかりましたよね? ……だから、大丈夫です」
言ってしまってから後悔する。こんな事言わなければよかった。新堂にならいくらでもごまかしがきいたはずなのに、自分から弱みを見せるなんてらしくないとも。
だが新堂が照れたように、だが満足げに笑うのを見ると恥ずかしさと嬉しさが胸へ広がっていく。
「お、おぉ……わかった、わかったから、俺も変な事聞いたし……オマエがそう言うなら、そう……そう、してやるから」
そして彼は誤魔化すようにキスをする。
くすぐったく恥ずかしい、だが心地よいキスは温もりと愛しさをより強く焼き付けるのだった。
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