インターネット字書きマンの落書き帳
誕生日に失恋する福沢という概念
誕生日に失恋する福沢玲子の概念です。
集会からちょっと新堂の事いいなぁ、と思っていたし親しくしていたけど、誕生日プレゼントに彼らしくないセンスのいいプレゼントを渡され「あ、まこちゃん恋人いるんだ」って気付いてしまう、そんな話ですよ。
なお、新堂×荒井の思想が強いので付き合ってる相手は荒井です。
福沢の誕生日何もできなかったので遅れて書いたネタがこれ!
福沢に失礼を働いて生きてます。
集会からちょっと新堂の事いいなぁ、と思っていたし親しくしていたけど、誕生日プレゼントに彼らしくないセンスのいいプレゼントを渡され「あ、まこちゃん恋人いるんだ」って気付いてしまう、そんな話ですよ。
なお、新堂×荒井の思想が強いので付き合ってる相手は荒井です。
福沢の誕生日何もできなかったので遅れて書いたネタがこれ!
福沢に失礼を働いて生きてます。
『誕生日に気付く失恋の味』
「おい、福沢いるかぁー」
そういって一年の教室へ入ってきたのは集会から何かと話すようになっていた新堂の姿だった。 4ヶ月前は金髪にピアスだったが、今は受験に備えて黒髪に戻している新堂は学年が二つ上なのもあり普段より大人びて見える。
実際、クラスの男子たちと比べれば随分男らしく見えるのだろう。福沢の周りにいる女子生徒からも「誰あの人」「格好いい」なんて声があがっていた。
「いるよー、でもどうしたの新堂さん? 私に用とか、まさか付き合って欲しいとか? きゃはは、そんな訳ないか」
福沢は椅子に座り身体を伸ばしながらカラカラと笑って見せる。
そんな彼女を前に新堂は呆れたような顔をしながら綺麗にラッピングされた箱を差し出した。
「別にそんなんじゃ無ェよ。ほら、お前にはいつも世話になってるからな、誕生日プレゼントだ」
それは刺繍の入った高そうなハンカチだった。
新堂のチョイスとは思えないプレゼントに感動しながら、福沢はプレゼントを高々と掲げた。
「わ、ありがと。大事に使うね!」
「喜んでくれりゃぁ嬉しいぜ。じゃ、それだけだから、またな」
すぐ帰ろうとする新堂に、福沢は思う。
このプレゼント、とても新堂が選んだものとは思えない。坂上の誕生日には大量のコーラをプレゼントにもってきた人間が、コンパクトで使いやすいハンカチなんかを選んでくるとは思えなかったから、だから少しカマをかけてみることにした。
「新堂さん、恋人とはうまく行ってる?」
すると新堂は驚いたように目を見開く。
「……俺、おまえに恋人出来たって行ったっけ?」
やっぱり、そうだ。このプレゼントのチョイスは新堂のセンスではない、彼の恋人のセンスだろう。
「あは、やっぱり出来たんだ。カマかけてみただけだよー、このプレゼント、新堂さんのチョイスにしてはちょっとオシャレすぎるなーと思っただけ」
「何だよ、よく分かったな……そうだ、俺だけが選んだんじゃ無ェんだよそれ。でも、悪くないだろ」
「うん、ステキ。ありがとーね新堂さん。ばいばーい」
明るく笑い手を振った後、福沢は身体を伸ばし大きくため息をつく。
「あーあ、誰だろ、まこちゃんの恋人。私けっこう本気で狙ってたんだけど、誕生日に失恋とかつまーんない」
でもそれならそれでいい、自分が乗り遅れただけだ。
鳴神学園ならきっともっといい出会いもあるだろうし、新堂の他にも面白い男はたくさんいる。
そんな事を思いながら、福沢はもらったプレゼントをじっと見つめるのだった。
「おい、福沢いるかぁー」
そういって一年の教室へ入ってきたのは集会から何かと話すようになっていた新堂の姿だった。 4ヶ月前は金髪にピアスだったが、今は受験に備えて黒髪に戻している新堂は学年が二つ上なのもあり普段より大人びて見える。
実際、クラスの男子たちと比べれば随分男らしく見えるのだろう。福沢の周りにいる女子生徒からも「誰あの人」「格好いい」なんて声があがっていた。
「いるよー、でもどうしたの新堂さん? 私に用とか、まさか付き合って欲しいとか? きゃはは、そんな訳ないか」
福沢は椅子に座り身体を伸ばしながらカラカラと笑って見せる。
そんな彼女を前に新堂は呆れたような顔をしながら綺麗にラッピングされた箱を差し出した。
「別にそんなんじゃ無ェよ。ほら、お前にはいつも世話になってるからな、誕生日プレゼントだ」
それは刺繍の入った高そうなハンカチだった。
新堂のチョイスとは思えないプレゼントに感動しながら、福沢はプレゼントを高々と掲げた。
「わ、ありがと。大事に使うね!」
「喜んでくれりゃぁ嬉しいぜ。じゃ、それだけだから、またな」
すぐ帰ろうとする新堂に、福沢は思う。
このプレゼント、とても新堂が選んだものとは思えない。坂上の誕生日には大量のコーラをプレゼントにもってきた人間が、コンパクトで使いやすいハンカチなんかを選んでくるとは思えなかったから、だから少しカマをかけてみることにした。
「新堂さん、恋人とはうまく行ってる?」
すると新堂は驚いたように目を見開く。
「……俺、おまえに恋人出来たって行ったっけ?」
やっぱり、そうだ。このプレゼントのチョイスは新堂のセンスではない、彼の恋人のセンスだろう。
「あは、やっぱり出来たんだ。カマかけてみただけだよー、このプレゼント、新堂さんのチョイスにしてはちょっとオシャレすぎるなーと思っただけ」
「何だよ、よく分かったな……そうだ、俺だけが選んだんじゃ無ェんだよそれ。でも、悪くないだろ」
「うん、ステキ。ありがとーね新堂さん。ばいばーい」
明るく笑い手を振った後、福沢は身体を伸ばし大きくため息をつく。
「あーあ、誰だろ、まこちゃんの恋人。私けっこう本気で狙ってたんだけど、誕生日に失恋とかつまーんない」
でもそれならそれでいい、自分が乗り遅れただけだ。
鳴神学園ならきっともっといい出会いもあるだろうし、新堂の他にも面白い男はたくさんいる。
そんな事を思いながら、福沢はもらったプレゼントをじっと見つめるのだった。
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