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インターネット字書きマンの落書き帳

   
貴方はあたたかいから(新堂×荒井/BL)
平和な世界線で普通に付き合っている新堂×荒井の話をします。

今は少し、軽めの話を書きたい気分なので……。
夜中に目を覚ました荒井が寝相のわるい新堂のいるベッドにごそごそ戻るだけの話を書きましたぞい。

同人誌の原稿に重めの話を書いているので、軽めの話を気張らしに少し書いていけたらいいなぁ~なんて思っております。
₍₍(ง˘ω˘)ว⁾⁾



『暖かい人のとなり』


 肌寒さから目を覚ませば時刻は深夜の2時になろうとしている。
 荒井はいちど身震いしてベッドから這い出れば、ベッドではひどい寝相で腹まで出して寝ている新堂の姿があった。
 一緒に寝るようになってから、新堂も気を遣っているのだろうが寝相が悪いのだけはどうにもなおらない。豪快にベッドからはみ出した新堂に毛布をかけなおすと荒井は彼の隣へ滑り込むように入り横になる。 すると荒井が来るのを待っていたかのように新堂は強くその身体を抱きしめた。

「んー、荒井……」

 やけに力強く抱きしめてくるが、新堂は寝ている時に何かと抱きついてくる癖がある。
 起きていて荒井がそばにきたから抱きしめたのかそれとも寝ぼけたまま反射的に抱きしめたのかは判断が付かなかった。

「……荒井、おまえの手ェ冷たいよなァ」

 寝言にしてはやけにはっきりした話し方だが、新堂は寝言でも妙に滑舌がいいから寝ているのか起きているのかはわからない。
 ただ、荒井の手に触れしっかり指先を握りしめているあたり半ば起きているのか、普段から無意識にそう思っているような気はした。
 荒井は指先が元々冷たいのだ。体温が低いのか、誰かと手を握った時には「冷たい」と言われた事がある。風間などには 「心が冷たいから指先もこんなに冷たいのかい」 なんて嫌味を言われた事があるくらいだ。
 やはり新堂も、手を握った時に冷たいと思っていたのだろうか。僅かに陰る心を払拭するかのよう、新堂はよりつよく身体を抱きしめる。

「でも、身体はあったけぇな……ずーっと抱きしめていたいくらい、暖かいぜ……」

 そうして胸元へ顔を押しつけてくる新堂を前に、荒井は少し気恥ずかしくなりながら彼の身体を抱きしめる。

「新堂さんの身体も、暖かいですよ。ずっと、そばにいてほしいくらいには暖かいです……」

 密かにそう呟きながら、新堂の身体を抱きしめる。
 肌が触れあえば、温もりは一層強く二人を包み込むのだった。

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