インターネット字書きマンの落書き帳
知らない男に襲われるフレートくん(ヤマアル)
それまで特定の恋人をもたず、好きなように生きていたアルフレートくんという概念です。
わりと悪い事も汚れた仕事もしてきたし、淫売のような真似もしてきた。
そんな後ろ暗い過去があるタイプのアルフレートくんが、昔の男に(といっても顔も覚えてないような男に)襲われてしまうハナシですよ。
とはいえアルフレートくんは鍛えているから……負けません。
アルフレートくんは敗北しませんよ。
だって声帯が「数多いBLドラマに出演しているけど受けが1回しかないコニタン」なんですから……。(?)
とまぁ、そんなわりと奔放なアルフレくんがヤマムラさんと付き合いだして……。
みたいなハナシですよ。
ヤマムラさんは……出ませんけど……ねッ?
わりと悪い事も汚れた仕事もしてきたし、淫売のような真似もしてきた。
そんな後ろ暗い過去があるタイプのアルフレートくんが、昔の男に(といっても顔も覚えてないような男に)襲われてしまうハナシですよ。
とはいえアルフレートくんは鍛えているから……負けません。
アルフレートくんは敗北しませんよ。
だって声帯が「数多いBLドラマに出演しているけど受けが1回しかないコニタン」なんですから……。(?)
とまぁ、そんなわりと奔放なアルフレくんがヤマムラさんと付き合いだして……。
みたいなハナシですよ。
ヤマムラさんは……出ませんけど……ねッ?
『あなたとは違うのだから』
背後から突然殴られたのは油断していたからだろう。
悪い事もしてきたし、誰かから恨みも買っていたかもしれない。
だがローゲリウスという師の名誉を挽回するまでは死ぬワケにはいかない……。
朦朧とする意識の中、アルフレートの前にいたのは名前も知らない男だった。
顔はどこかで見た気がする。だがどうしても名前が思いさせない。
ヤーナムで過ごした時間は長く、そこで出会った男も多い。
狩人と見れば血族の事やカインハーストについては必ずといって問いかけるし、懐が乏しい時は誰かの狩りをサポートするなどして資金を得ているから、誰かの名前などいちいち覚えていないのだ。
男はアルフレートの上に馬乗りになると、必死で首を絞めていた。
あまり力のある男ではないらしく、その手はアルフレートを窒息させるほど力が入っていない。
これほどまでに脆弱な男だという事は、狩人ではないのだろうか。
「どうしてッ……あの男はよくて、俺じゃダメなんだ……金だけなんて止めようって……先に言ったのは俺だろうッ。それを断ったっていうのに……どうして、どうして……」
繰り返される怨嗟の言葉から、男が『昔の客』だった事を何とはなしに察する事は出来た。
とはいえ、日銭のほしさと快楽を求め相手を決めず抱かれていた時期も長い。
幾人か本気になって『恋人になってほしい』と懇願された事もあるが、全て断っていた。
金があったら使い、人寂しくなったら抱かれる。
享楽的な日々を過ごしていた頃は、他人から向けられる感情は邪魔でしかなかったからだ。
最もそれは今だって代りない。
ローゲリウスという師の言葉に向い振り向く事なく進み続ける上でやはり他人から向けられる思いや優しさというのは煩わしいだけだった。
そのはずだったのだが……。
「どうして俺じゃダメなんだ……お前にっ、どれだけ金を……俺だって本気で……」
時々そんな言葉が漏れる。
嫉妬にかられての行動か。だとしたらアルフレートの傍にヤマムラがいる所を見たのだろう。
他人と接するのは煩わしいと思っていたが、ヤマムラと過す時間は心地よかった。
ヤマムラは過度にアルフレートへ干渉する事はなく、むしろアルフレートの方がヤマムラへの執着が強いくらいだっただろう。
求められればこたえ、求めればこたえてくれる。
否定も肯定もせずただ傍に寄り添ってくれている、それだけで心地よく安らぐという気持ちを覚えたアルフレートは自然とヤマムラの傍にいるようになっていた。
自分でもどうしてそうなってしまったのかは分らないのだが。
「どうして、どうして……」
男は泣きながら首を絞める。
だが最初からさしたる力もない男だ、泣き出してしまったらその力はさらに弱まる。
アルフレートは事も無げに男の手をふりほどくと無造作に押しのけた。
ひぃっと小さく悲鳴をあげ、男は床に伏す。
そして幾度も、「どうして、どうして」を繰り返していた。
殺してしまっても良かったのだが。
「あの人は貴方のような事をしないからですよ」
殺すほどの価値も無さそうだ。
そう思いアルフレートはそうとだけ告げると、廃屋になりかけた部屋を出ていく。
閉めた扉からは男のむせび泣く声だけが聞こえてきた。
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