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インターネット字書きマンの落書き帳

   
全てを縛る自由というもの(手芝・みゆしば)
平和な世界線でお互い恋人同士として過ごす手塚×芝浦という幻覚です、オッスオッス!
(一行で説明する強めの幻覚)

俺ってあんまり睦言を書かないんですよ。
何故かっていうと、「えっちの時に攻めくんが激しすぎて受けちゃんが意識を失ってしまう展開」が好き過ぎて会話が……会話が成立しないからねッ!

というワケで、自分の練習という意味を込めるという言い訳で、今日は睦言を書いてみました。
えぇ、言い訳です。
本当はただ書きたかっただけなんだよね~。

二次創作おじさんは、いつも書きたいものを書くッ!
ので、本日は 『失神するまでイかせてしまったしばじゅんちゃんとみゆみゆの睦言』 のオハナシです。

失神から目覚めたら睦言というのか?
という意見は聞こえません。




「軟らかく重い束縛」

 心地よい疲れと鈍い痛みから目を覚ませば、芝浦は柔らかなベッドの上で横たわっていた。
 室内の様子から、そこが見慣れた手塚の寝室である事はわかる。
 どうして手塚のベッドで寝ているのかすぐに思い出す事はできなかったが、疼くような身体の痛みとその痛みをも忘れさせる程の多幸感から、手塚に抱かれた後なのだろうという事は何とはなしに想像していた。

(あぁ……多分またヤってる最中に気を失ってたかな……)

 以前から手塚に「自分とは身体の相性がいい」と言われてきたし、芝浦自身もよくそれを感じていた。
 同じような事をしていても、手塚が相手だと敏感になってしまう。手塚にされると身も心も満たされる気持ちが増して、もっともっと欲しくなって……。
 その結果、意識を失うまで求めてしまう事も一度や二度ではなかった。

(流石にそろそろ自重しないと、手塚に呆れられるかな……)

 そうは思うが、一度抱かれてしまうと理性や自制心など立ち所に吹き飛んでしまうから仕方ない。今まで性欲処理として割り切って抱かれた事は何度かあったが、こんなにも欲しいと思ってしまう相手はとにかく初めてだった。

「……何だ、気が付いたのか。淳」

 声の方を向けば、シャツと下着だけの姿をした手塚が現れる。そして手にした蒸しタオルで芝浦の身体を丁重に拭きはじめた。

「あ……海之、ありがと……いいよ、俺、自分でできるし……」
「いや……こっちもまた程度を弁えずに責め立ててしまったからな。この位俺にやらせてくれ」

 温かなタオルが身体を撫でれば、否応なしに昨晩の事を思いだしてしまう。
 このクールに見える男が自分の身体を前にすると抑えの効かない獣のように全身を舐り、この身体を嫌という程責め立てる。そのギャップを思い出すと、今したばかりだというのに身体が疼いてしまう。

「やっぱ自分でやるよ。海之にされてると何か……申し訳ないってか……」
「そんな事気にするタイプだったか? ……いいから俺にやらせてくれ」
「でもさッ……」
「それにな。こうして俺の手でお前の身体を拭いていると……その間、お前の全てを俺の自由にできているようで嬉しいんだ。だから、やらせてくれ」

 そう言うと、手塚は涼しい顔をしたまま微かに笑う。
 その笑顔は優しく穏やかであったが、それ故に重く、芝浦の心に突き刺さった。

「……海之ってさ、マジで涼しい顔して、おっそろしい事言うよね」
「そうか?」
「今、気絶させるまでいけない事しておいて、それでもまだ俺の事が欲しいって言うんだもん。それって普通じゃないよ」

 だが芝浦からも自然と笑みがこぼれる。

「ホント、見た目は普通っぽいのに、中身は全然普通じゃないんだもん。そんな男の相手できる奴なんて俺くらいだろうから……よーく覚えておいて、俺の事ずーっと大事にしてよね」

 芝浦はそう言いながら、手塚の前へと手を伸ばす。

「あぁ……ずっと俺の手元で、大切に……大切にしてやる。お前が嫌と言っても、ずっとな」

 手塚はその指先に口づけすると、冷めたタオルを変えるため部屋から出て行く。
 その後ろ姿を眺めながら、芝浦は包み込まれるような幸せを感じていた。

 例えその束縛が、鉛のように重い鎖と楔のものであったとしても。

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