インターネット字書きマンの落書き帳
手塚と芝浦、そして真実を知る城戸の話(BL)
平和な世界線でつきあってる手塚×芝浦の話です。
別のSNSに入れていた作品だから「どっかで見た事ある」とおもったら、それはきっと俺!
このBlogでも沢山書いているからどこかに同じ話があるかもしれない、ないかもしれない……。
でも、サルベージされた貴重な作品なのでお出ししておきます。
話としては、手塚と芝浦のイチャイチャに巻き込まれる城戸の話、その続きですよ。
happy イチャイチャ day……!
手塚×芝浦要素より、手塚が城戸とボーイズトークしている方が長いのはバグではなく仕様です。
別のSNSに入れていた作品だから「どっかで見た事ある」とおもったら、それはきっと俺!
このBlogでも沢山書いているからどこかに同じ話があるかもしれない、ないかもしれない……。
でも、サルベージされた貴重な作品なのでお出ししておきます。
話としては、手塚と芝浦のイチャイチャに巻き込まれる城戸の話、その続きですよ。
happy イチャイチャ day……!
手塚×芝浦要素より、手塚が城戸とボーイズトークしている方が長いのはバグではなく仕様です。
『祭の後』
手塚が気付いた時、芝浦はソファーにもたれかかりすっかり眠っているようだった。
「くっそー、結局全然勝てなかった……」
コントローラーを置きながら、城戸は悔しそうにそう呟く。
途中、ビールを一本飲んでから芝浦の腕はとたんに覚束なくなったが、それでもバリバリのFPSプレイヤーである芝浦の前でそもそもそのゲームを触るのが初という城戸は相手にならなかったようだ。
「芝浦は大体のゲームが得意だが、FPSはその中でも特に上手いからな」
手塚はそう言いながら、芝浦の体を軽く揺する。すっかり寝入っているようだが、コントローラーはしっかり握って離さないあたり芝浦らしいだろう。
「しかし、芝浦に酒を勧めるとはな……城戸、お前そんなに勝ちたかったのか? こいつ、酒はあまり強くないからすぐに寝てしまうんだが……」
「いや、ビール飲めば少しはスキが出来るかなーと思って……いや、でも全然強かったし手ぇ抜いてくれなかったし……」
「ゲームに関しては体が覚えているんだろうな……こいつが酒のせいで負けたって所は見た事がない。勝ちたかったのならせめて、やった事のあるゲームにしておくんだったな」
とはいえ、ここに置いてあるゲームの殆どは芝浦の私物だ。どれを選んでも城戸の勝ち目は薄かっただろう。
「何にせよ、ここで寝かせる訳にはいかないな……芝浦をベッドに運ぶ。城戸は床にマットを敷いてやるから、そっちで寝てくれ」
「いいけど、手塚はどうするんだよ」
「俺はソファーで寝る……気にするな、以前お前の家に泊った時、お前はベッドを快く貸してくれたものな」
手塚はそう言いながら芝浦の体を包み込むように触れると、そのまま彼を抱き上げた。
見た目はいかにも華奢な手塚がいとも容易く芝浦の身体を抱き上げたのを見て、城戸はやや驚いたような顔をする。
「……手塚、お前見た目と違って結構力あるんだな。簡単に抱き上げたよな、今っ」
「芝浦は身長からすると軽いからな……といっても寝ていると流石に抱きかかえるのは辛いんだが、床に転がすワケにもいかないだろう」
「へぇ……やっぱり大事にしてんだな」
何とはなしに言った城戸の言葉に、手塚は静かに笑って見せる。
そして眠る芝浦と額を重ねると。
「当然だ……世界で一番可愛い奴だからな」
そんな手塚の姿はあまりに自然で、そしてどこか美しかったから、城戸は一瞬呆けたようになる。だがすぐに我に返ると。
「ふぁ……芝浦が手塚の事好きになる気持ち、少し分かったわ……」
思わず、そう零した。そんな城戸を笑って見ると。
「なんだ、もう恋人がいる俺を口説いてくれるのか?」
手塚は茶化すように言うから、城戸は慌てて首を振る。
「いやいやいやいや、そういうのじゃないっていうか。ただ、手塚ってやっぱり優しくて、いい奴だなぁって思ってさ」
「どうかな。俺は自分でも感情が乏しい方だと思うから……案外、人殺しでも平気でやれるようなのは、俺みたいな男かもしれないぞ」
そういって不敵に笑う手塚に、城戸は何故か底の見えない恐ろしいものを感じた。だがそれも一瞬ですぐに普段の笑顔に戻ると。
「……さて、芝浦を寝かせてくる。お前の寝床も準備するから、少しだけ待っていてくれ」
そう言いながら寝室へと向う。
その背中を見送りながら、城戸はゲームを片付ける。
「だけど芝浦の奴もなんであんなにムキになるんだろうなぁ……そんなに言いたくない事聞いてた。俺」
ゲームを元の場所に片付ければ、手塚はビールを一本開けて城戸の前に置いた。
ちょうど一本飲みきった所で、もう少し欲しいと思っていたからありがたい。
「あ、ありがと手塚」
ビールのつまみにと開けたポテトフライを摘まみながら、城戸は軽くビールをあおる。 その横で、幾分か酔いが回っているのか赤い顔をした手塚は笑っていた。
「……そんなに聞きたい事だったのか? 後学のために知っておきたければ教えてやる」
「えっ、いいのか? 芝浦メチャクチャ言いたくなさそうだったけど……」
「耳を貸せ……いいな?」
手塚はそっと耳元に唇を近づけると、城戸の耳へ静かに囁く。
「俺たちの場合……で……のは知ってるな?」
「あ、あぁ。まぁ、一応。知識として……」
「……でする時…………しておかないと……だから……というワケだ。分ったか?」
「っぁ。あ! あ……あー、マジで……えっ、俺かなり芝浦に悪い事した……? ってか手塚も良かったのホントに!? 俺完全にお邪魔虫じゃない!?」
「いいんだいいんだ、俺たちにはまだ、いくらでも機会がある。それより、気にせず付き合ってくれる友人を大事にしたいからな」
手塚はビールを傾けると、ポテトフライをつまむ。
酔って赤くなった彼が笑うその顔は以前よりずっと幸せそうで、やけに美しく見えたのはきっと城戸の気のせいでも無かったのだろう。
手塚が気付いた時、芝浦はソファーにもたれかかりすっかり眠っているようだった。
「くっそー、結局全然勝てなかった……」
コントローラーを置きながら、城戸は悔しそうにそう呟く。
途中、ビールを一本飲んでから芝浦の腕はとたんに覚束なくなったが、それでもバリバリのFPSプレイヤーである芝浦の前でそもそもそのゲームを触るのが初という城戸は相手にならなかったようだ。
「芝浦は大体のゲームが得意だが、FPSはその中でも特に上手いからな」
手塚はそう言いながら、芝浦の体を軽く揺する。すっかり寝入っているようだが、コントローラーはしっかり握って離さないあたり芝浦らしいだろう。
「しかし、芝浦に酒を勧めるとはな……城戸、お前そんなに勝ちたかったのか? こいつ、酒はあまり強くないからすぐに寝てしまうんだが……」
「いや、ビール飲めば少しはスキが出来るかなーと思って……いや、でも全然強かったし手ぇ抜いてくれなかったし……」
「ゲームに関しては体が覚えているんだろうな……こいつが酒のせいで負けたって所は見た事がない。勝ちたかったのならせめて、やった事のあるゲームにしておくんだったな」
とはいえ、ここに置いてあるゲームの殆どは芝浦の私物だ。どれを選んでも城戸の勝ち目は薄かっただろう。
「何にせよ、ここで寝かせる訳にはいかないな……芝浦をベッドに運ぶ。城戸は床にマットを敷いてやるから、そっちで寝てくれ」
「いいけど、手塚はどうするんだよ」
「俺はソファーで寝る……気にするな、以前お前の家に泊った時、お前はベッドを快く貸してくれたものな」
手塚はそう言いながら芝浦の体を包み込むように触れると、そのまま彼を抱き上げた。
見た目はいかにも華奢な手塚がいとも容易く芝浦の身体を抱き上げたのを見て、城戸はやや驚いたような顔をする。
「……手塚、お前見た目と違って結構力あるんだな。簡単に抱き上げたよな、今っ」
「芝浦は身長からすると軽いからな……といっても寝ていると流石に抱きかかえるのは辛いんだが、床に転がすワケにもいかないだろう」
「へぇ……やっぱり大事にしてんだな」
何とはなしに言った城戸の言葉に、手塚は静かに笑って見せる。
そして眠る芝浦と額を重ねると。
「当然だ……世界で一番可愛い奴だからな」
そんな手塚の姿はあまりに自然で、そしてどこか美しかったから、城戸は一瞬呆けたようになる。だがすぐに我に返ると。
「ふぁ……芝浦が手塚の事好きになる気持ち、少し分かったわ……」
思わず、そう零した。そんな城戸を笑って見ると。
「なんだ、もう恋人がいる俺を口説いてくれるのか?」
手塚は茶化すように言うから、城戸は慌てて首を振る。
「いやいやいやいや、そういうのじゃないっていうか。ただ、手塚ってやっぱり優しくて、いい奴だなぁって思ってさ」
「どうかな。俺は自分でも感情が乏しい方だと思うから……案外、人殺しでも平気でやれるようなのは、俺みたいな男かもしれないぞ」
そういって不敵に笑う手塚に、城戸は何故か底の見えない恐ろしいものを感じた。だがそれも一瞬ですぐに普段の笑顔に戻ると。
「……さて、芝浦を寝かせてくる。お前の寝床も準備するから、少しだけ待っていてくれ」
そう言いながら寝室へと向う。
その背中を見送りながら、城戸はゲームを片付ける。
「だけど芝浦の奴もなんであんなにムキになるんだろうなぁ……そんなに言いたくない事聞いてた。俺」
ゲームを元の場所に片付ければ、手塚はビールを一本開けて城戸の前に置いた。
ちょうど一本飲みきった所で、もう少し欲しいと思っていたからありがたい。
「あ、ありがと手塚」
ビールのつまみにと開けたポテトフライを摘まみながら、城戸は軽くビールをあおる。 その横で、幾分か酔いが回っているのか赤い顔をした手塚は笑っていた。
「……そんなに聞きたい事だったのか? 後学のために知っておきたければ教えてやる」
「えっ、いいのか? 芝浦メチャクチャ言いたくなさそうだったけど……」
「耳を貸せ……いいな?」
手塚はそっと耳元に唇を近づけると、城戸の耳へ静かに囁く。
「俺たちの場合……で……のは知ってるな?」
「あ、あぁ。まぁ、一応。知識として……」
「……でする時…………しておかないと……だから……というワケだ。分ったか?」
「っぁ。あ! あ……あー、マジで……えっ、俺かなり芝浦に悪い事した……? ってか手塚も良かったのホントに!? 俺完全にお邪魔虫じゃない!?」
「いいんだいいんだ、俺たちにはまだ、いくらでも機会がある。それより、気にせず付き合ってくれる友人を大事にしたいからな」
手塚はビールを傾けると、ポテトフライをつまむ。
酔って赤くなった彼が笑うその顔は以前よりずっと幸せそうで、やけに美しく見えたのはきっと城戸の気のせいでも無かったのだろう。
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