インターネット字書きマンの落書き帳
昔から使っているマフラーのはなし。(手芝・みゆしば)
平和な世界に普通の恋人同士をしている手塚×芝浦という概念です。
(一行に収縮された概念)
今回は、昔の男にプレゼントされたマフラーを何となく使っていた芝浦と、過去の男からもらったマフラーなんて使っている事に黙っているけどメチャクチャ嫉妬している手塚お兄さん概念です。
どうしても芝浦くんを児童に……児童にしてしまうなッ!
(※書いた奴がショタコンなので)
(※児童っぽい方が萌えてしまうので)
もう手癖なので諦めてくださーい。(ごろん)
手塚がスパダリになりがちなのも手癖です。
(一行に収縮された概念)
今回は、昔の男にプレゼントされたマフラーを何となく使っていた芝浦と、過去の男からもらったマフラーなんて使っている事に黙っているけどメチャクチャ嫉妬している手塚お兄さん概念です。
どうしても芝浦くんを児童に……児童にしてしまうなッ!
(※書いた奴がショタコンなので)
(※児童っぽい方が萌えてしまうので)
もう手癖なので諦めてくださーい。(ごろん)
手塚がスパダリになりがちなのも手癖です。
「コットンのマフラー」
目に見えて日が落ちるのも早くなり、日々につれ寒さもまた増していく中、芝浦は長年愛用しているマフラーを巻いて手塚の家にやってきた。
「ただいまー、手塚、もう帰って来てるんだ。あ、料理の最中だった? 何か手伝おうか」
「いや、もう終るから大丈夫だ。着替えて手でも洗ってきてくれ」
「はーい」
手塚に言われるまま鞄を下ろし、コートを脱ぐと手塚の視線がふと自分の首元に向っているのに気付く。
そういえば、今年はマフラーを付けたのはこれが初めてだったか。
「今日はマフラーをしてるのか。寒くなってきたものな……それ、自分で買ったのか?」
「いや、これは前の……」
と、そこまで言いかけて芝浦は「しまった」と思う。
これは以前、まだ芝浦が特定の誰かと付き合う事もなく、ただ身体の関係を漫然と続けていた男の一人から貰ったものだったのを思い出したからだ。
「前の……クラスで会った友達に貰ったものだよ」
芝浦は慌てて、言葉を濁すように言う。
「そうか、友達……佐野ではないよな? ……佐野のセンスじゃないもんな、それは」
「違う違う。もっと昔の友達で、もう付き合ってない奴だよ」
誤魔化したつもりだが、手塚は気付いていただろう。
手塚は芝浦が彼と出会う以前に、多くの男たちと関係をもって色々と貢がせていた事も知っている。その上手塚は芝浦のつく嘘を見抜くのが得意なのだから。
芝浦は他人に貢がせたものは大概さして自分の趣味じゃないものが多いので使わないしまい込んでいるものが多いのだが、このマフラーは数少ない自分の服にあわせやすい品だったので大学に入る以前から愛用していた。
もう渡した相手の事は覚えていないが、センスが近しい事を考えても学生時代の誰かだろう。
「そうか……お前の服には似合ってるぞ」
手塚はそれ以上の追求はしなかったが、芝浦は漠然と。
(やっぱりセフレからもらったモノとか身につけてたら嫌だよね……今まで何となく取っておいたけど、全部捨てちゃおうかな。そんなに残しておきたいものなんて無いし)
そんな事を考えていた。
・
・
・
それから数日後。
「ただいまー、今日は鍋だっていうから言われてた具材かってきたよ。豆腐だけで良かったっけ」
「あぁ、悪いな。家にあると思っていたんだが……」
「この前湯豆腐にして食べちゃってなかった?」
「そうだったな……」
手塚にビニール袋を渡せば、彼はすぐにそれを台所へともっていく。
今のうちに手を洗ってしまおうと洗面台に向った芝浦の目に、綺麗にラッピングされたプレゼントが置かれていた。
「あれ、手塚……プレゼント? クリスマスにはちょっと早いけど、誰か誕生日?」
「いや、これはお前にだ」
手塚は鍋に火を入れたまま、紙包みを押しつける。
「開けていいぞ……俺のセンスもあまり良くないから気に入るかは分からないが……お前の服につけても違和感がないやつを選んだつもりだ」
何だと思って開ければ、そこにはマフラーが一つ入っていた。
グレーのコットンマフラーは単色でシンプルすぎるくらいだったが、それ故に使い回しがききそうだ。
手触りも随分と良いと思えば、名の知れたブランドの品だった。普段ブランドものに疎く服は似合えば何でも良いといった主義の手塚にしては随分と奮発したはずだ。
「えっ? あ、ありがと。これ、クリスマスプレゼント?」
「いや、クリスマスには少し早いからな……個人的に、お前に着けて欲しいと思ったから買ったんだ。クリスマスにはまた何か考えておこう」
「でも、これ結構したでしょ? ……無理したんじゃない? 手塚、正直そこまで稼いでないでしょ」
「あぁ……だがな」
手塚はそこで芝浦からマフラーを手にとると、それを彼の首へと巻く。
「あれからお前は俺の前でマフラーをしてこないだろう? あまりにも寒そうだったが……またあのマフラーを着けてこられても癪に障るからな。いいか、これからは俺がプレゼントした、このマフラーを着けていてくれ」
首の周りがやけに熱っぽく思える。
あの時は素知らぬ顔をしていたが、やはり内心は嫉妬していたのか。
だが嫉妬される程に愛されているというのはくすぐったく、そして心地よい。
「……だったら、今度このマフラー買った店に俺もつれて行ってよ。手塚にも同じ奴の色違い買うからさ。どうせなら同じ奴着けてもらえる? 手塚だったら赤がいいかな……いつも赤着てるけど、赤似合うもんね」
芝浦が笑えば、手塚もそれに釣られたように微かに笑って見せる。
「そうだな、今度一緒に見に行ってくれ」
「あぁ、手塚に一番似合う赤選ぶから、期待しててよね」
そして芝浦は、手塚の身体を強く抱きしめる。
キッチンでは土鍋がふつふつと音をたてはじめていた。きっと、そろそろ食べ頃だろう。
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