インターネット字書きマンの落書き帳
The Painscreek Killings 感想文
steamで500円くらいになっていたので、正月から「The Painscreek Killings」ってゲームで遊んでました。
ジャンルはADVで、数年前に殺人事件がおこり、それをきっかけにゴーストタウンとなった街に新人ジャーナリストが乗り込んで殺人事件の真相を追うというオハナシ。
調査する街はムチャクチャに広い訳ではないんですが、それでも一般住宅が50戸以上は存在する上、メインで探索する廃病院や洋館は広めの2階建てなので、ちょっとした規模の調査となります。
プレイヤーは派遣されたジャーナリストの視点で街を調査していく訳なんですが……。
そのジャーナリストがまたムッチャクチャでして。
邸宅に鍵がかかってないと見るや、容赦なくズカズカと屋敷に上がり込む、勝手に部屋に入ればタンスから引き出し、ロッカーに至るまで全部ひっくり返して行く、鍵などを見つければ躊躇いなくポケットに突っ込みないないしてしまうという、まさに清々しいまでの蛮行っぷり。
彼女が通った後はもう、空き巣か強盗が入ったのかと見まごう惨状になり果て「俺は事件の捜査に来たはずなのに、俺がいま事件を起こいている!」と思うこと請け合いです。
最も、家捜しはプレイヤーがやらせている行為であって主人公は率先してやりたがっている訳でもないとは思うんですが……。
いや、「鍵が開かない車があるぞ! このバールのような工具でこじ開ければオッケー!」のスタンスはやっぱりおかしいよ!?
と、仕様上に主人公=プレイヤーは家捜しがメインになり他人の家に土足でズカズカ上がり込まなきゃいけない立場ではありますが、プレイヤーが プロの空き巣 良心的なら、開けたタンスも引き出しも閉めていくとは思いますが……、それでもこのゲーム、いかんせん調べられる場所が膨大……街中が調査対象なので、自分が何処を調べたか忘れがちなんですよ。
メモを取りながら進んだとしても、説明なしに知らない街へ放り込まれるのだから何処に何があるのか全然わからない状態。
その上、舞台が米国っぽいので当然表札なんてないので、開いたから入ってみた家が誰の家なんだかわからない、なんて事もザラにあるため、調べた事のある部屋はタンスや引き出しを開けっぱなしにしたほうがわかりやすいじゃねーの! というカスのライフハックが発生します。
鍵をぽっけナイナイにする事に関しては、それをしないと真相に近づけないのでクリアするためには必然、仕様通りとも言えるでしょう。
だからこの蛮行は俺のせいだけど!
俺のだけのせいじゃないッ! 俺だけのせいじゃないんだよッ!
とまぁ、仕様のため(?)空き巣のような蛮行を強いられるゲームな訳ですが、舞台が元々閑静な田舎町。
石造りの町並みはさながら避暑地にある別荘のようで景観が良く、ゴーストタウンなので住人は一人もいない事に哀愁を感じつつも、自由にウロウロしながら好きなところを調べられるゲームとしては手頃なサイズの街なので、ボーっとしながらちょっといい感じの町並みを歩きたい欲は随分と満たされました。
また、一般的なADVは移動できる場所も調べられるポイントも決まっている事が多いので、「いやいや、ソッチより先にコッチに向かった方がいいんじゃないのか!?」とか、「たぶん、あの家に何かあるはずなんだけどプレイキャラクターが気付いてないからまだ行けないな……」 なんてもどかしい思いをする事がたまにある中、最初から行きたい場所がオープンされているこのゲームにはそのようなジレンマが比較的少なめです。
最初から行きたい所はオールオープン!
好きなところを調べていっぱい事件を探れ! 状態でどの情報から見るのも自由にプレイヤー判断に委ねられるので、「この調査は俺がしているんだぜ」という達成感もありとってもお得な気持ちにもなりますね。
ただし、利点は欠点も内包しているもので、最初からオープンされているため、どこから手をつけていいかとっかかりがわかりにくいってのもまた事実なんですよね。
知らない土地に放り出され、調査する事件についても過去の新聞記事でしか知らないといった有様なので、プレイヤーも主人公も初めて来た土地で「容疑者の一人はこの番地に住んでます!」って言われても「ど、何処だ……この街のどのへんがその場所なんだ……!?」って街の位置関係を把握するのにそこそこ時間がとられちゃいます。
道を覚えて地図になれてきても街の端にある病院で手に入れた鍵が、どうも反対の端にある邸宅で使えるようだ……よし、行くぞ! という道を自力徒歩移動しなければいけないので、やるコトは分かっているのにそこまでの道のりが遠いッ……! 遠いよッ……! になりがちなのもなかなか焦れったい気持ちにさせられます。
やりたいコトが「ドアを開ける」「書類を確かめに行く」レベルだから尚更、瞬間移動出来ないのがもどかしいですね。
入れる建物も、玄関のドアはフルオープンなのに室内にあるナンバーキーは生きていて入れないとか、意味深に置かれた鍵のかかった箱などがしばしばありセキュリティ意識ガバガバガバナンスかな!? と叫びたくなっちゃうし、突然住人が失踪した訳ではなく、みんなもうここには住めないって気持ちになって引っ越していったはずなのに、どの家でも家具や日用品が置きっぱなしなのはどうかと思っちゃうし、何なら洗濯物も干しっぱなしなのでひょっとしたら誰かまだ住んでるんじゃないの!? 何それ怖い……って思っちゃうシーン続出。
重要人物がみんな事細やかに罪状告白みたいな日記やレコーダーを準備している、初めて調査に来た人にも安心! この街で全部明らかになります仕様なのも「何でだよ!?!?!?」ってツッコミたくなっちゃう所ですが、それでも自分の手であやしい所を調べ、見つけた証拠で推測し、行き先を自由に決めて重要なヒントを手探りで見つけていく……というのはけっこう楽しく、「鍵を見つけた、あの部屋が開くかも!」「この道具があれば、今まで出来なかったアレが出来る……!」と、新しい道を開いた時の満足度も高めです。
だからプレイしている時、もうちょっと、この扉を開けてみたら何かわかるかも……と思ってしまったり、この日記にある記述、アレと関係が……? なんて考えてて確認しに行くうち、ズルズルと調査し続けてしまう所がある、不親切だからこそ苦労が実った時の喜びが高いので、ついつい長時間没頭しちゃうゲームでしたね。
調べられる場所が広大なため、うっかり証拠を見過ごすと一気に行き詰まること。
序盤から得られる情報が膨大かつ煩雑で何が重要な情報で何がいらない情報なのか取捨選択しづらいこと。
文化の違いから、解きにくい謎解きが存在していること。
純粋にリドルの難易度がバカ高い部分が存在すること。
方向音痴だと自分がどこにいるかわからなくなること。
文字通り、街中に謎の痕跡が広がっているので自然と見逃しが起こること……。
と、ゲームとして不親切な部分もかなり多いんですが、不親切であるぶん達成感もある、面倒くさいけど遊び甲斐があるタイプのゲームです。
事件の捜査に出かけたのに、何故か幽霊にも会えてお得だしね!
……いや、何でだよ!?
そんな訳で、探索し、集めた他人の日記や手記、新聞などで事件を紐解いて真実を暴露する。
そういった調査を全て自力でやりたいぜ!
という人や
知らない街を思いっきり、舐めるように歩いて調査してやるぜ!
という人。
真実を赤裸々に暴いてやるぜ!
という意欲的かつ他人の家に勝手に上がり込める蛮行に躊躇がないジャーナリズムをおもちの方は、一筋縄ではいかないこのゲームに挑戦してみてはいかがでしょうか。
初見プレイは10~20時間程度。
ボリュームもたっぷりで、一本道のストーリーを与えられるより、自分からストーリーを暴いて考え真相を暴くタイプのゲームが好きな人は味わいがあると思います。
タイパが重視され短い時間で濃厚な体験を求める傾向が強い昨今。
無駄かもしれない調査や現場100回精神、無数の失敗と試行錯誤を繰り返す事で得る達成感もまた味わい深いと感じる令和6年最初に遊んだゲームの感想でした。
このゲームは2017年、平成のゲームですけど細かい事は気にしたらダメだぞ♥
ジャンルはADVで、数年前に殺人事件がおこり、それをきっかけにゴーストタウンとなった街に新人ジャーナリストが乗り込んで殺人事件の真相を追うというオハナシ。
調査する街はムチャクチャに広い訳ではないんですが、それでも一般住宅が50戸以上は存在する上、メインで探索する廃病院や洋館は広めの2階建てなので、ちょっとした規模の調査となります。
プレイヤーは派遣されたジャーナリストの視点で街を調査していく訳なんですが……。
そのジャーナリストがまたムッチャクチャでして。
邸宅に鍵がかかってないと見るや、容赦なくズカズカと屋敷に上がり込む、勝手に部屋に入ればタンスから引き出し、ロッカーに至るまで全部ひっくり返して行く、鍵などを見つければ躊躇いなくポケットに突っ込みないないしてしまうという、まさに清々しいまでの蛮行っぷり。
彼女が通った後はもう、空き巣か強盗が入ったのかと見まごう惨状になり果て「俺は事件の捜査に来たはずなのに、俺がいま事件を起こいている!」と思うこと請け合いです。
最も、家捜しはプレイヤーがやらせている行為であって主人公は率先してやりたがっている訳でもないとは思うんですが……。
いや、「鍵が開かない車があるぞ! このバールのような工具でこじ開ければオッケー!」のスタンスはやっぱりおかしいよ!?
と、仕様上に主人公=プレイヤーは家捜しがメインになり他人の家に土足でズカズカ上がり込まなきゃいけない立場ではありますが、プレイヤーが プロの空き巣 良心的なら、開けたタンスも引き出しも閉めていくとは思いますが……、それでもこのゲーム、いかんせん調べられる場所が膨大……街中が調査対象なので、自分が何処を調べたか忘れがちなんですよ。
メモを取りながら進んだとしても、説明なしに知らない街へ放り込まれるのだから何処に何があるのか全然わからない状態。
その上、舞台が米国っぽいので当然表札なんてないので、開いたから入ってみた家が誰の家なんだかわからない、なんて事もザラにあるため、調べた事のある部屋はタンスや引き出しを開けっぱなしにしたほうがわかりやすいじゃねーの! というカスのライフハックが発生します。
鍵をぽっけナイナイにする事に関しては、それをしないと真相に近づけないのでクリアするためには必然、仕様通りとも言えるでしょう。
だからこの蛮行は俺のせいだけど!
俺のだけのせいじゃないッ! 俺だけのせいじゃないんだよッ!
とまぁ、仕様のため(?)空き巣のような蛮行を強いられるゲームな訳ですが、舞台が元々閑静な田舎町。
石造りの町並みはさながら避暑地にある別荘のようで景観が良く、ゴーストタウンなので住人は一人もいない事に哀愁を感じつつも、自由にウロウロしながら好きなところを調べられるゲームとしては手頃なサイズの街なので、ボーっとしながらちょっといい感じの町並みを歩きたい欲は随分と満たされました。
また、一般的なADVは移動できる場所も調べられるポイントも決まっている事が多いので、「いやいや、ソッチより先にコッチに向かった方がいいんじゃないのか!?」とか、「たぶん、あの家に何かあるはずなんだけどプレイキャラクターが気付いてないからまだ行けないな……」 なんてもどかしい思いをする事がたまにある中、最初から行きたい場所がオープンされているこのゲームにはそのようなジレンマが比較的少なめです。
最初から行きたい所はオールオープン!
好きなところを調べていっぱい事件を探れ! 状態でどの情報から見るのも自由にプレイヤー判断に委ねられるので、「この調査は俺がしているんだぜ」という達成感もありとってもお得な気持ちにもなりますね。
ただし、利点は欠点も内包しているもので、最初からオープンされているため、どこから手をつけていいかとっかかりがわかりにくいってのもまた事実なんですよね。
知らない土地に放り出され、調査する事件についても過去の新聞記事でしか知らないといった有様なので、プレイヤーも主人公も初めて来た土地で「容疑者の一人はこの番地に住んでます!」って言われても「ど、何処だ……この街のどのへんがその場所なんだ……!?」って街の位置関係を把握するのにそこそこ時間がとられちゃいます。
道を覚えて地図になれてきても街の端にある病院で手に入れた鍵が、どうも反対の端にある邸宅で使えるようだ……よし、行くぞ! という道を自力徒歩移動しなければいけないので、やるコトは分かっているのにそこまでの道のりが遠いッ……! 遠いよッ……! になりがちなのもなかなか焦れったい気持ちにさせられます。
やりたいコトが「ドアを開ける」「書類を確かめに行く」レベルだから尚更、瞬間移動出来ないのがもどかしいですね。
入れる建物も、玄関のドアはフルオープンなのに室内にあるナンバーキーは生きていて入れないとか、意味深に置かれた鍵のかかった箱などがしばしばありセキュリティ意識ガバガバガバナンスかな!? と叫びたくなっちゃうし、突然住人が失踪した訳ではなく、みんなもうここには住めないって気持ちになって引っ越していったはずなのに、どの家でも家具や日用品が置きっぱなしなのはどうかと思っちゃうし、何なら洗濯物も干しっぱなしなのでひょっとしたら誰かまだ住んでるんじゃないの!? 何それ怖い……って思っちゃうシーン続出。
重要人物がみんな事細やかに罪状告白みたいな日記やレコーダーを準備している、初めて調査に来た人にも安心! この街で全部明らかになります仕様なのも「何でだよ!?!?!?」ってツッコミたくなっちゃう所ですが、それでも自分の手であやしい所を調べ、見つけた証拠で推測し、行き先を自由に決めて重要なヒントを手探りで見つけていく……というのはけっこう楽しく、「鍵を見つけた、あの部屋が開くかも!」「この道具があれば、今まで出来なかったアレが出来る……!」と、新しい道を開いた時の満足度も高めです。
だからプレイしている時、もうちょっと、この扉を開けてみたら何かわかるかも……と思ってしまったり、この日記にある記述、アレと関係が……? なんて考えてて確認しに行くうち、ズルズルと調査し続けてしまう所がある、不親切だからこそ苦労が実った時の喜びが高いので、ついつい長時間没頭しちゃうゲームでしたね。
調べられる場所が広大なため、うっかり証拠を見過ごすと一気に行き詰まること。
序盤から得られる情報が膨大かつ煩雑で何が重要な情報で何がいらない情報なのか取捨選択しづらいこと。
文化の違いから、解きにくい謎解きが存在していること。
純粋にリドルの難易度がバカ高い部分が存在すること。
方向音痴だと自分がどこにいるかわからなくなること。
文字通り、街中に謎の痕跡が広がっているので自然と見逃しが起こること……。
と、ゲームとして不親切な部分もかなり多いんですが、不親切であるぶん達成感もある、面倒くさいけど遊び甲斐があるタイプのゲームです。
事件の捜査に出かけたのに、何故か幽霊にも会えてお得だしね!
……いや、何でだよ!?
そんな訳で、探索し、集めた他人の日記や手記、新聞などで事件を紐解いて真実を暴露する。
そういった調査を全て自力でやりたいぜ!
という人や
知らない街を思いっきり、舐めるように歩いて調査してやるぜ!
という人。
真実を赤裸々に暴いてやるぜ!
という意欲的かつ他人の家に勝手に上がり込める蛮行に躊躇がないジャーナリズムをおもちの方は、一筋縄ではいかないこのゲームに挑戦してみてはいかがでしょうか。
初見プレイは10~20時間程度。
ボリュームもたっぷりで、一本道のストーリーを与えられるより、自分からストーリーを暴いて考え真相を暴くタイプのゲームが好きな人は味わいがあると思います。
タイパが重視され短い時間で濃厚な体験を求める傾向が強い昨今。
無駄かもしれない調査や現場100回精神、無数の失敗と試行錯誤を繰り返す事で得る達成感もまた味わい深いと感じる令和6年最初に遊んだゲームの感想でした。
このゲームは2017年、平成のゲームですけど細かい事は気にしたらダメだぞ♥
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