インターネット字書きマンの落書き帳
胸を揉んでみるか聞いてみるあらいくんの話
平和な世界線で普通に付き合っている新堂×荒井のはなしします。(挨拶)
今回は落ち込んでる風の新堂を見かけて励ます&冗談のつもりで「大丈夫? おっぱい揉む?」と言った荒井が本当に乳を揉まれる話です。
何を言っているのかわからねーと思うが俺が描きたかったんだからしかたねー。
話としては このおっぱいを揉むか聞いてくる新堂の話 の続きですが別に読まなくても大丈夫だと思います。
別におっぱいを揉むのが好きな訳じゃないんです。
馬鹿馬鹿しい話をしている男子高校生という概念が好きなんです。
まぁ、おっぱいを揉まれて困る話が嫌いかといわれると……やや好きといえますけどね!
OK、biglove……。
今回は落ち込んでる風の新堂を見かけて励ます&冗談のつもりで「大丈夫? おっぱい揉む?」と言った荒井が本当に乳を揉まれる話です。
何を言っているのかわからねーと思うが俺が描きたかったんだからしかたねー。
話としては このおっぱいを揉むか聞いてくる新堂の話 の続きですが別に読まなくても大丈夫だと思います。
別におっぱいを揉むのが好きな訳じゃないんです。
馬鹿馬鹿しい話をしている男子高校生という概念が好きなんです。
まぁ、おっぱいを揉まれて困る話が嫌いかといわれると……やや好きといえますけどね!
OK、biglove……。
『相手の色に染まる頃』
部活が終わった後も新堂誠はリングのロープにもたれたまま呆けたように天井を見つめていた。
「どうしたんですか、新堂さん。随分と考え込んでいるようですが貴方らしくもない」
練習場には聞き覚えのある声が響く。もう他の部員は帰り自分一人のはずなのだがと不思議に思い振り返ればそこには荒井昭二の姿があった。 新堂の部活が終わるまでスマホゲームで時間を潰していたのだろう、片手には今もスマホが握られ親指がせわしなく動いている。いつもなら部活が終わればすぐに荒井へ連絡を入れているのだが今日は練習の後も連絡せず一人で物思いに耽っていたのだが、あまりに連絡がないので不思議に思い様子を見に来たのだろう。
心配してくれるのはありがたいが、スマホゲームのついでというのはいかがなものだろうとも思う。それが荒井らしいといえば最もだが。
「別に何でもねぇよ」
ロープにもたれたまま素っ気なく言えば、荒井は壁を背もたれにし新堂と向き合った。
「何でも無いって雰囲気じゃ無いんですよ、いかにもシリアスな空気出してまるで悩めるスポーツマンじゃないですか」
「当然だろ、俺は健全なスポーツマンなんだ。悩んだり考えたりする事もあるっての」
新堂はロープを揺らすほど大きなため息をつく。その姿を見た荒井はスマホをいじる手をとめるとまるで新堂の陰気な気分が伝染したかのようなため息をついた。
「本当に悩んでるんですか、貴方らしくもない。いつものように馬鹿な話をして忘れてしまえばいいじゃないですか。馬鹿な話はお得意ですよね」
「俺の事何だと思ってンだテメェは。もしかして悩みなんて一つも無ェような脳天気野郎とでも思ってんのか? それとも脳みそまで筋肉で出来てるゴリラだとでも思ってんのかよ」
「自分のことをちゃんと理解しているようで何よりです」
「あのなァ、俺って結構ナイーブな男なんだぜ。そんな非道い言われ方したら傷つくだろうが」
「繊細な人は自分のこと繊細だなんて言わないですよ。でも軽口がたたけるくらい元気なら安心しました、世をはかなんで自暴自棄という訳ではなさそうですから」
微かに笑う荒井を横目にしながら新堂はようやくリングから降りる。
荒井が来るまで、新堂はずっと一人で考えていた。
自分にとって最後の大会が近いこと、努力をしているつもりではあるが今の実力ではトップクラスの実力者にとうてい太刀打ちなど出来ないということ、プロを目指していると周囲に吹聴しているのは就職や進学といった現実から目を背けているだけだということなどをだ。
本音を言えばこのままずっと学生でいられればどんなに楽だろうと思う。今の自分は最上級生であり学校という狭い世界では教師などを除けば一番年上でリーダーとして尊大に振る舞っても周囲はヘイコラ頭を下げてくれるが社会に出ればまた一番下っ端からやり直しになるなど考えるだけでもうんざりだからだ。 だがいつまでも学生を続ける訳にはいかない事くらいはわかっているし、いくらそれを望んだところで時間が止められる訳でもないのだ。
それに、自分は練習を重ねても一流にはなれないのを漠然とだが理解もしている。
子供の頃からスポーツが好きで、小さい頃はプロ野球選手やサッカー選手などに憧れていた新堂は実際にプロになれる存在が生まれた時から恵まれた肉体や環境をもっているという事を良くわかっていたからだ。
小学校の頃はどんなスポーツでも人並み以上にこなせていた。
中学に入り格闘技を始めた時は単純に相手を打ち倒すのが楽しかった。
だが高校に入り今まで以上にスポーツへの思いが真摯な人間を多く目の当たりにしていると、気分にむらがあり練習に対する熱量が持続しなかったり試合前に極端なほどナイーブになる自分の弱点がはっきりと見えてくる。
自分の強さに限界があるという当たり前の事実に気付いた時、自分にあまり伸びしろが無いのではないかといった思いが日に日にましていき、最近は練習に打ち込んでいるつもりでも思うような成果が出なくなっていた。
大会は迫っているというのに、試合を前に不安と焦燥ばかりが肥大していく。
こんな事で悩むなど自分らしく無いというのは承知の上だが一度芽生えた負の感情は容易に打ち消すことなど出来なかった。
「流石にこの程度の事で自棄になったりはしねぇし、仮に自棄を起こしても逃げるような真似はしねぇって。そんな事するなら対戦相手を闇討ちしたほうがずっと楽だしな」
腕に巻いたバンテージをほどきながら新堂はそんな事を言う。
試合が近くなり気持ちが落ち込んでいるのは事実だし逃げたいような心持ちなのは事実だったが自分が逃げるくらいなら相手を道連れにしないと割が合わないといった考えをするのが新堂という男だった。
荒井はそんな彼の言葉を聞きながら、心配そうに顔をのぞき込む。
「そうですね、世をはかなんで自害するというのは新堂さんのキャラではないですから」
口ではそう言っているが、新堂の焦りや不安は肌で感じる。荒井は何か新堂に出来ることが無いのかと僅かに思案し、ふと以前新堂とした会話を思い出した。
自分がひどく気落ちした時、新堂がふざけて「胸でも揉むか」と言った時のことだ。
馬鹿げた話をされ茶化されたような気がして言われた瞬間は腹が立ったが、その後しどろもどろになり言い訳をする新堂を見ていたら全てどうでもよくなって、結果的に立て直せた。
今度は自分が言ってみるのはどうだろう。
茶化されて怒らせたとしても最初に言い出したのは自分だという事は新堂もわかっているだろうから仕返しにはちょうどよい。
「こんな時、新堂さんは胸を揉むか聞かれたら元気が出るんでしたっけ? ……さぁ、どうします? 僕の胸でも揉みますか?」
荒井はワイシャツのボタンを一つ外すと挑発的に告げる。さて、新堂はどう出るだろう。 馬鹿いうなと笑うのだろうか。それとも自分の悩みを茶化されて怒ったりするのだろうか。彼の反応を期待して様子を見ていると、新堂は荒井の方へと視線を向けた。
「お、いいのか? 遠慮しねぇぞ」
そうかと思うと新堂はさして驚いた様子も気を悪くした雰囲気もないまま当然のようにそう答え一切の躊躇いもなく荒井の胸に触れた。
ぞんざいな扱いを受けているといってもいい、決して優しい触れ方ではなかったがそれにも関わらず震えるほどの心地よさが身体いっぱいに広がっていく。
新堂はすでに荒井の身体をよく知っているのだから何処を触れば喜ぶかは心得ていても不思議ではないのだが、特に荒井を喜ばせようと思って触っている訳ではないのに心地よいのだから新堂はタチが悪い。 まったく無意識のうちに自然とじゃれつく程度のつもりで触っているというのにしっかりと荒井の快楽を捉えているのは本能か直感的なものなのか、スポーツマン特有の勘の良さがあるのかもしれない。
「ま、まってくだ……まってください新堂さっ……」
想像していなかった行動と想像以上の快楽で思わず甘い吐息が零れるが、新堂は快楽を貪る方面の勘はいいが感情の動きを察するのが苦手なタイプの男だ。荒井の声が変わっている事など気付いてない様子で胸元をまさぐり続けた。
「揉むか聞いたのはお前だろ? ……いや、おまえの胸ってやっぱ薄いよな。身体全体が細ェし肌も随分と青白ェ……柔らかい訳じゃねぇけど、触り心地が抜群なんだよなァ。肌が吸い付くみてぇに気持ちいいんだよ」
「んっ……そんな事言わないでくださいッ……は、恥ずかしいじゃないですか……」
触れられた手は温かく痺れるような快楽が脳髄を刺激する。冗談めかして言った自分の台詞で気持ち良くなっているなんて知られるのは恥ずかしい。その思いから必死に声を我慢するのだが、爪先で弾くように乳首を弄られた時は僅かに声が漏れ膝から崩れ落ちそうになっていた。
「おっと……大丈夫か荒井」
姿勢を崩した荒井の身体を新堂はとっさに支える。大丈夫といえば大丈夫だが、とても余裕がある状態ではなかった。
「本当に触るとか……馬鹿ですか、新堂さん。冗談に決まってるじゃないですかこんなの……」
辛うじて告げれば、新堂は悪戯っぽく笑う。
「何だよ言い出しっぺ自分だろうが。ま、俺はお前みてぇに頭は良く無ェけどよ……お前が欲しい時はちゃんとわかってるつもりだぜ?」
そして荒井の身体を抱き上げるとその額に口づけをする。突然抱き上げられて驚きはしたが、新堂がこれから何をするつもりなのかは理解していたのであえて何も言わなかった。
「お前の言う通り、俺はアレコレ考えるの向いてねぇんだよな。考えると嫌な事ばっか頭に浮かぶしよォ……少しばかり発散してぇんだが、付き合ってくれるよな」
無粋な聞き方をするものだ、だが断る理由はない。
「仕方ない人ですね……いいですよ。僕の身体で気が済むのなら、存分に使ってください」
抱き上げられたまま頬に触れれば、誘われるよう唇が触れる。 茶化して冗談を言うつもりだったのに思わぬ方へと転がってしまったが、新堂の重荷が少しでもほぐれるのなら別に良いなどと思ったのだから荒井も随分と彼に染められているのだろう。
部活が終わった後も新堂誠はリングのロープにもたれたまま呆けたように天井を見つめていた。
「どうしたんですか、新堂さん。随分と考え込んでいるようですが貴方らしくもない」
練習場には聞き覚えのある声が響く。もう他の部員は帰り自分一人のはずなのだがと不思議に思い振り返ればそこには荒井昭二の姿があった。 新堂の部活が終わるまでスマホゲームで時間を潰していたのだろう、片手には今もスマホが握られ親指がせわしなく動いている。いつもなら部活が終わればすぐに荒井へ連絡を入れているのだが今日は練習の後も連絡せず一人で物思いに耽っていたのだが、あまりに連絡がないので不思議に思い様子を見に来たのだろう。
心配してくれるのはありがたいが、スマホゲームのついでというのはいかがなものだろうとも思う。それが荒井らしいといえば最もだが。
「別に何でもねぇよ」
ロープにもたれたまま素っ気なく言えば、荒井は壁を背もたれにし新堂と向き合った。
「何でも無いって雰囲気じゃ無いんですよ、いかにもシリアスな空気出してまるで悩めるスポーツマンじゃないですか」
「当然だろ、俺は健全なスポーツマンなんだ。悩んだり考えたりする事もあるっての」
新堂はロープを揺らすほど大きなため息をつく。その姿を見た荒井はスマホをいじる手をとめるとまるで新堂の陰気な気分が伝染したかのようなため息をついた。
「本当に悩んでるんですか、貴方らしくもない。いつものように馬鹿な話をして忘れてしまえばいいじゃないですか。馬鹿な話はお得意ですよね」
「俺の事何だと思ってンだテメェは。もしかして悩みなんて一つも無ェような脳天気野郎とでも思ってんのか? それとも脳みそまで筋肉で出来てるゴリラだとでも思ってんのかよ」
「自分のことをちゃんと理解しているようで何よりです」
「あのなァ、俺って結構ナイーブな男なんだぜ。そんな非道い言われ方したら傷つくだろうが」
「繊細な人は自分のこと繊細だなんて言わないですよ。でも軽口がたたけるくらい元気なら安心しました、世をはかなんで自暴自棄という訳ではなさそうですから」
微かに笑う荒井を横目にしながら新堂はようやくリングから降りる。
荒井が来るまで、新堂はずっと一人で考えていた。
自分にとって最後の大会が近いこと、努力をしているつもりではあるが今の実力ではトップクラスの実力者にとうてい太刀打ちなど出来ないということ、プロを目指していると周囲に吹聴しているのは就職や進学といった現実から目を背けているだけだということなどをだ。
本音を言えばこのままずっと学生でいられればどんなに楽だろうと思う。今の自分は最上級生であり学校という狭い世界では教師などを除けば一番年上でリーダーとして尊大に振る舞っても周囲はヘイコラ頭を下げてくれるが社会に出ればまた一番下っ端からやり直しになるなど考えるだけでもうんざりだからだ。 だがいつまでも学生を続ける訳にはいかない事くらいはわかっているし、いくらそれを望んだところで時間が止められる訳でもないのだ。
それに、自分は練習を重ねても一流にはなれないのを漠然とだが理解もしている。
子供の頃からスポーツが好きで、小さい頃はプロ野球選手やサッカー選手などに憧れていた新堂は実際にプロになれる存在が生まれた時から恵まれた肉体や環境をもっているという事を良くわかっていたからだ。
小学校の頃はどんなスポーツでも人並み以上にこなせていた。
中学に入り格闘技を始めた時は単純に相手を打ち倒すのが楽しかった。
だが高校に入り今まで以上にスポーツへの思いが真摯な人間を多く目の当たりにしていると、気分にむらがあり練習に対する熱量が持続しなかったり試合前に極端なほどナイーブになる自分の弱点がはっきりと見えてくる。
自分の強さに限界があるという当たり前の事実に気付いた時、自分にあまり伸びしろが無いのではないかといった思いが日に日にましていき、最近は練習に打ち込んでいるつもりでも思うような成果が出なくなっていた。
大会は迫っているというのに、試合を前に不安と焦燥ばかりが肥大していく。
こんな事で悩むなど自分らしく無いというのは承知の上だが一度芽生えた負の感情は容易に打ち消すことなど出来なかった。
「流石にこの程度の事で自棄になったりはしねぇし、仮に自棄を起こしても逃げるような真似はしねぇって。そんな事するなら対戦相手を闇討ちしたほうがずっと楽だしな」
腕に巻いたバンテージをほどきながら新堂はそんな事を言う。
試合が近くなり気持ちが落ち込んでいるのは事実だし逃げたいような心持ちなのは事実だったが自分が逃げるくらいなら相手を道連れにしないと割が合わないといった考えをするのが新堂という男だった。
荒井はそんな彼の言葉を聞きながら、心配そうに顔をのぞき込む。
「そうですね、世をはかなんで自害するというのは新堂さんのキャラではないですから」
口ではそう言っているが、新堂の焦りや不安は肌で感じる。荒井は何か新堂に出来ることが無いのかと僅かに思案し、ふと以前新堂とした会話を思い出した。
自分がひどく気落ちした時、新堂がふざけて「胸でも揉むか」と言った時のことだ。
馬鹿げた話をされ茶化されたような気がして言われた瞬間は腹が立ったが、その後しどろもどろになり言い訳をする新堂を見ていたら全てどうでもよくなって、結果的に立て直せた。
今度は自分が言ってみるのはどうだろう。
茶化されて怒らせたとしても最初に言い出したのは自分だという事は新堂もわかっているだろうから仕返しにはちょうどよい。
「こんな時、新堂さんは胸を揉むか聞かれたら元気が出るんでしたっけ? ……さぁ、どうします? 僕の胸でも揉みますか?」
荒井はワイシャツのボタンを一つ外すと挑発的に告げる。さて、新堂はどう出るだろう。 馬鹿いうなと笑うのだろうか。それとも自分の悩みを茶化されて怒ったりするのだろうか。彼の反応を期待して様子を見ていると、新堂は荒井の方へと視線を向けた。
「お、いいのか? 遠慮しねぇぞ」
そうかと思うと新堂はさして驚いた様子も気を悪くした雰囲気もないまま当然のようにそう答え一切の躊躇いもなく荒井の胸に触れた。
ぞんざいな扱いを受けているといってもいい、決して優しい触れ方ではなかったがそれにも関わらず震えるほどの心地よさが身体いっぱいに広がっていく。
新堂はすでに荒井の身体をよく知っているのだから何処を触れば喜ぶかは心得ていても不思議ではないのだが、特に荒井を喜ばせようと思って触っている訳ではないのに心地よいのだから新堂はタチが悪い。 まったく無意識のうちに自然とじゃれつく程度のつもりで触っているというのにしっかりと荒井の快楽を捉えているのは本能か直感的なものなのか、スポーツマン特有の勘の良さがあるのかもしれない。
「ま、まってくだ……まってください新堂さっ……」
想像していなかった行動と想像以上の快楽で思わず甘い吐息が零れるが、新堂は快楽を貪る方面の勘はいいが感情の動きを察するのが苦手なタイプの男だ。荒井の声が変わっている事など気付いてない様子で胸元をまさぐり続けた。
「揉むか聞いたのはお前だろ? ……いや、おまえの胸ってやっぱ薄いよな。身体全体が細ェし肌も随分と青白ェ……柔らかい訳じゃねぇけど、触り心地が抜群なんだよなァ。肌が吸い付くみてぇに気持ちいいんだよ」
「んっ……そんな事言わないでくださいッ……は、恥ずかしいじゃないですか……」
触れられた手は温かく痺れるような快楽が脳髄を刺激する。冗談めかして言った自分の台詞で気持ち良くなっているなんて知られるのは恥ずかしい。その思いから必死に声を我慢するのだが、爪先で弾くように乳首を弄られた時は僅かに声が漏れ膝から崩れ落ちそうになっていた。
「おっと……大丈夫か荒井」
姿勢を崩した荒井の身体を新堂はとっさに支える。大丈夫といえば大丈夫だが、とても余裕がある状態ではなかった。
「本当に触るとか……馬鹿ですか、新堂さん。冗談に決まってるじゃないですかこんなの……」
辛うじて告げれば、新堂は悪戯っぽく笑う。
「何だよ言い出しっぺ自分だろうが。ま、俺はお前みてぇに頭は良く無ェけどよ……お前が欲しい時はちゃんとわかってるつもりだぜ?」
そして荒井の身体を抱き上げるとその額に口づけをする。突然抱き上げられて驚きはしたが、新堂がこれから何をするつもりなのかは理解していたのであえて何も言わなかった。
「お前の言う通り、俺はアレコレ考えるの向いてねぇんだよな。考えると嫌な事ばっか頭に浮かぶしよォ……少しばかり発散してぇんだが、付き合ってくれるよな」
無粋な聞き方をするものだ、だが断る理由はない。
「仕方ない人ですね……いいですよ。僕の身体で気が済むのなら、存分に使ってください」
抱き上げられたまま頬に触れれば、誘われるよう唇が触れる。 茶化して冗談を言うつもりだったのに思わぬ方へと転がってしまったが、新堂の重荷が少しでもほぐれるのなら別に良いなどと思ったのだから荒井も随分と彼に染められているのだろう。
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